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シャルル:弟
「…………?」
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シャルル:兄
「…………?」
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シャルル:弟
「……………………。」
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シャルル:兄
「……そっくりさんですか?それともクローンとか……まさか、整形?」
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シャルル:弟
「んなことあるかよ。」
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シャルル:兄
「失礼ですが、貴方ご出身は?」
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シャルル:弟
「知らねーよ。捨てられてたって聞いたけど。」
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シャルル:兄
「…………なるほど、生き別れの。」
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シャルル:弟
「んなことあるか???」
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シャルル:兄
「病院いきますか。」
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シャルル:弟
「は?」
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シャルル:兄
「ですから、病院。」
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シャルル:弟
「なんで。」
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シャルル:兄
「DNA検査とか。」
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シャルル:弟
「それいる?」
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シャルル:兄
「だって気味が悪いですし。」
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シャルル:弟
「…………そりゃ俺だってそうだけどさぁ。」
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シャルル:兄
「アレクシアはどう思います?」
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シャルル:弟
「……………………。」
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アレクシア
「感動の再会を果たしたところで、二人で出ていってくれるのが一番助かる」
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シャルル:兄
「私にはアレクシアのお世話をするという仕事がありますので……よろしければこちら、捨ててきましょうか?」
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シャルル:弟
「は?」
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アレクシア
「二人で、出ていってくれ」
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シャルル:兄
「ご両親からもよろしくといわれておりますので。」
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シャルル:兄
「無理ですね。」
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アレクシア
「もう何回聞いたか覚えてもいないが、うちの両親をどう騙してこうなってるんだ」
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シャルル:兄
「騙すだなんて人聞きが悪いですよ。」
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シャルル:弟
「…………なんか、大変なんだな、アンタ。」
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アレクシア
「……大変だな。だからまあ、きみの兄だか弟だか知らんが」
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アレクシア
「どこかで兄弟仲睦まじく暮らしてくれ」
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シャルル:兄
「……捨ててきますか。」
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アレクシア
「わたしはどちらかというと、お前の方により出ていってほしい」
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シャルル:弟
「…………。」
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シャルル:弟
弟の方が立ち上がる。
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シャルル:弟
「……ま、もうだいぶ楽になったし出てくよ。助けてくれただけで感謝してる。」
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アレクシア
「………………」
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アレクシア
「一応聞いておくが」
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アレクシア
「きみ、これからどうするつもりなんだ」
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シャルル:弟
「え?あー……わかんないけど。まあ。どうにかなるさ。なんか近くに公園とかあったし……」
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アレクシア
「公園……」
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アレクシア
寝覚めが悪すぎる回答が返ってきた。
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シャルル:兄
「どうにかなるならいいんじゃないですか?本人もこう言ってますし。」
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シャルル:弟
「テメェに言われるとなんかムカつくな。」
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アレクシア
「同じ顔で揉めるな」
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アレクシア
「…………というか」
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アレクシア
「なんにせよ公園はないだろ……」
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シャルル:弟
「会社なくなっちまったからさぁ……」
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シャルル:兄
「何処です?」
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シャルル:弟
「は?」
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シャルル:兄
「会社。」
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シャルル:弟
「……あの。」
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シャルル:兄
「やっぱりいいです。」
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シャルル:弟
「は?」
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アレクシア
「……あんまり真面目にこいつに取り合わないほうがいいぞ」
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アレクシア
「性格がたいへんに悪い」
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シャルル:兄
「んふふ……お褒めにあずかりまして。」
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シャルル:弟
「……そうする。」
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アレクシア
「会社が潰れて家がなくなるか普通?」
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シャルル:弟
「会社に……住んでたから……」
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アレクシア
こめかみを押さえた。
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アレクシア
「つまり、完全に行き場がないということだな……?」
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シャルル:弟
「まあ……うん。」
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アレクシア
「……………………」
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アレクシア
「寝覚めが悪すぎる……」
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シャルル:兄
「では、ちょっと遠くまでお送りします……?」
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アレクシア
「お前」
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アレクシア
「それでわたしの寝覚めが良くなると思うか」
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シャルル:兄
「えー……あー……」
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シャルル:兄
手をうつ。
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シャルル:兄
「では。私の方で色々と手配しましょう。そういうことにしましょう。」
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アレクシア
かなりじっとりした目をした。
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シャルル:兄
にこにこしている。
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アレクシア
「言っておくが、お前のそういうところに信用はゼロだ」
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シャルル:弟
「…………なんか、不気味だな。同じ顔ってのは。」
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アレクシア
「……そういえばきみ、名前は」
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シャルル:弟
「シャルル。」
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シャルル:兄
「奇遇ですね。私もシャルルです。」
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シャルル:弟
「あ???」
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シャルル:弟
「冗談にしても趣味が……」
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アレクシア
「……………………」
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アレクシア
「残念ながら」
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アレクシア
「シャルルだ」
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シャルル:弟
「………………。」
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シャルル:兄
「ね?」
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シャルル:弟
「ね、じゃねーんだよな……」
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アレクシア
非常に深々とした溜息。
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シャルル:兄
「……どうします、アレクシア。」
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アレクシア
「どうもこうも……」
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アレクシア
もうひとつ、溜息。
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アレクシア
「拾ったわたしが悪いな……」
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アレクシア
「……そっちのシャルルと同じ部屋」
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アレクシア
「家賃と食費」
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アレクシア
「その他、いくつか」
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アレクシア
さらに溜息をつき、
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アレクシア
「それでよければ、しばらくいてもいい」
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シャルル:弟
「え……」
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シャルル:兄
「えー……私と一緒ですか?」
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アレクシア
「えー、じゃない」
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シャルル:弟
「あ……えーと……まじでいいのか?」
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シャルル:兄
「えー……」
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アレクシア
「一応言っておくが、わたしは学生で、きみを養うのは無理だ」
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アレクシア
「あくまでも、場所だけ」
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シャルル:弟
「…………うん。」
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シャルル:弟
「ありがとう。」
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シャルル:弟
「よろしくお願いします。」
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アレクシア
「よろしく」
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アレクシア
「……ああ、そういえば」
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アレクシア
「アレクシアだ」
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シャルル:弟
「ありがとう、アレクシア。」
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シャルル:兄
「……仕方ないですねぇ。」
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シャルル:兄
「部屋、そちらです。行きますよ。」