2月14日。

月曜の一日は、いつも通りに過ぎて。

一日の終わりがゆったりと近づいてくる中。
アレクシア
夕食を終えたテーブルに手をついて、立ち上がる。
アレクシア
「二人とも」
アレクシア
「部屋に戻る前に、ちょっと待っててくれるか」
シャルル:兄
手早く洗った食器を流しの横に立て掛けながら振り返る。
シャルル:兄
「ええ」
シャルル:弟
「ん」
シャルル:弟
「そういや、14日か」
アレクシア
「うん」
アレクシア
頷いて、一度、部屋に消えていく。
アレクシア
そうして、さほどの間もなく戻ってきて。
アレクシア
「……今年は、三人で食べようと思って」
アレクシア
シャンパンゴールドの箱をひとつ。
シャルル:弟
「3人で?へぇ……」
シャルル:兄
「では、お茶もいれましょうか?」
アレクシア
「……えーと。……なんだか、シャンパンとペアリングできるやつらしいな」
アレクシア
「先に言っておけばよかった」
シャルル:兄
「おや、それはいいですね」
シャルル:兄
「ワインはしまってあったと思いますが……シャンパンは流石に置いていませんね」
シャルル:弟
「買ってくるか?」
アレクシア
「うーん……」
アレクシア
わざわざ?という気がしなくもないが。
アレクシア
どうする?という視線が兄に向く。
シャルル:兄
「そうですねぇ……」
シャルル:兄
「ひとまず、開けてみるというのはどうでしょう」
アレクシア
「……そうだな。じゃあ、どうぞ」
アレクシア
箱を二人のほうへと。
シャルル:兄
テーブルの上で眺め、箱に触れる。
シャルル:弟
「じゃ、あけるか」
シャルル:弟
箱のテープを爪で切って蓋を開く。
アレクシア
中には色の違う4種の楕円が3つずつ並んでいる。
アレクシア
一人ひとつずつ、全種類食べられる数。
シャルル:兄
「なるほど、3人で食べるのに丁度いいですね」
アレクシア
「まあな。見かけたときに、そう思って」
シャルル:兄
「へぇ……」
シャルル:兄
中に入っていた紙を開いて説明を読む
シャルル:兄
「ひまわりの種に、はちみつ、珈琲……これは唐辛子だそうですよ」
シャルル:弟
「唐辛子?」
アレクシア
「らしい」
アレクシア
「食べたことはないが」
アレクシア
「……どうなんだろうな?」
シャルル:兄
「ふむ……」
シャルル:兄
「届けさせますか」
アレクシア
「は?」
シャルル:兄
スマートフォンを取り出して両手で文字を打ち込んでいく
シャルル:兄
「これ、種類ごとに合うシャンパンが違うんですねぇ……」
シャルル:兄
「どれがいいですか、アレクシア」
アレクシア
「えっ……」
アレクシア
「どういう質問だそれは……」
シャルル:兄
「ええと……」
シャルル:兄
「辛口、甘口、ロゼ、ヴィンテージ……」
シャルル:兄
「って書いてますね」
アレクシア
「……書いてあるのはわかるが」
シャルル:兄
「全部用意させますか?」
アレクシア
「は?」
アレクシア
「いや」
シャルル:弟
「用意させるって誰にだよ」
アレクシア
もっと言ってやれ。
アレクシア
「お前、ときどき本当に意味のわからんことを言い出すな……」
シャルル:兄
「私、これでも職場ではちょっと偉いんですよ」
アレクシア
「……偉かったとして、それは職権を乱用しようとしてないか?」
シャルル:兄
「んふふ」
アレクシア
「というか、職場……」
アレクシア
いや。
アレクシア
聞きかけてやめた。
シャルル:兄
「…………20分で買ってこれるそうです」
アレクシア
突っ込みどころが多すぎて突っ込めない。
アレクシア
「……そうか……」
シャルル:弟
「…………ま、いいか」
アレクシア
「…………」 こいつもずいぶん慣れたな……という顔で弟を見た。
シャルル:弟
「こういうのってさ」
シャルル:弟
「どうやったら考えつくんだろうな……」
シャルル:弟
「唐辛子とか……」
アレクシア
「んん」
アレクシア
「……どうなんだろうな。ナッツとかオレンジピールとかはよくあるが」
アレクシア
「いつだったか、柚子も見たことはあるな」
シャルル:兄
「想像力じゃないですか?」
シャルル:兄
「赤と青を混ぜたら紫になる……のような」
アレクシア
「想像力……」
シャルル:兄
「まあ、それで唐辛子とはなかなかなりませんが」
アレクシア
「そうだな……」
アレクシア
「実際、これ、どういう感じなんだろうな」
アレクシア
出来上がったものを目の前にしても想像力が追いついていない。
シャルル:弟
「食べたらわかるんじゃねぇの」
アレクシア
「まあ、……外してないといいんだが」 買ってきておいて。
シャルル:兄
「大丈夫ですよ」
シャルル:兄
「チョコレートってカレーに入れても美味しいですし」
シャルル:兄
「けっこう、いろいろなものに合うので」
アレクシア
「そうか」
シャルル:兄
「どんな味かは食べてみないとわかりませんが」
アレクシア
「……楽しみにしておくか、じゃあ」

そうして話していると、3回ノックの音。
シャルル:兄
「あ、来ましたね」
シャルル:兄
玄関まで行って、扉の向こうに置かれた紙袋をとりあげる。
シャルル:兄
「流石に4本だと重いですねぇ」
アレクシア
「えっ」
アレクシア
「本気で4本……」
シャルル:兄
「流石に全部はあけませんよ」
アレクシア
「開けるとか開けないとかいう問題か?」
シャルル:弟
「まじで4本買わせたのか」
シャルル:兄
「まあまあ」
シャルル:弟
まあまあではない
アレクシア
まあまあではないな。

*かけひき開始!

*先制判定
アレクシア
1d6+1 (1D6+1) > 4[4]+1 > 5
シャルル:兄
1d6+1 (1D6+1) > 5[5]+1 > 6
シャルル:弟
1d6+1 (1D6+1) > 6[6]+1 > 7
シャルル:兄
5ですねぇ
シャルル:弟
俺は6

*兄とアレクシアで振り直し
シャルル:兄
1d6 (1D6) > 2
アレクシア
1d6+1 (1D6+1) > 4[4]+1 > 5

弟>アレクシア>兄

*第1ラウンド
シャルル:弟
*c7,d10,cA
アレクシア
*s3 sJ dA
シャルル:兄
*s2,s4,hJ
シャルル:弟
俺からだな
シャルル:弟
*アレクシアにアピール d10
アレクシア
*s3 誘い受け
シャルル:兄
私もいれますか誘い受け
シャルル:兄
*誘い受け hJ
シャルル:兄
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 5[2,3]+1 > 6 > 失敗
[ シャルル:兄 ] 情緒 : 0 → 1
アレクシア
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 3[1,2]+1 > 4 > 失敗
[ アレクシア ] 情緒 : 0 → 1
シャルル:弟
2d6>=7 (2D6>=7) > 7[5,2] > 7 > 成功
[ アレクシア ] 情緒 : 1 → 2
シャルル:弟
「とりあえず、やっぱ……気になるのはこれか」
シャルル:弟
「唐辛子のやつ」
アレクシア
「ん」
シャルル:兄
「ヴィンテージって書いてますね」
シャルル:兄
「ま、そんなに上等なものではありませんが」
シャルル:兄
紙袋の中から緑色の瓶を取り出してテーブルの上へ。
アレクシア
「そういえばシャンパンって、そんなに飲んだことないな……」
シャルル:兄
「学生の飲み会では出ないでしょうしねぇ」
シャルル:弟
とりあえず使えそうなグラスを3つ取りに行く。
シャルル:兄
「今度行ってみますか、そういうお店」
アレクシア
「なんか、浮きそうだな……」
シャルル:兄
「お嬢様っぽい服、着ます?」
アレクシア
「ええ……?」
アレクシア
放っておくといつもパンツスタイルの女。
シャルル:弟
「俺たちでエスコートしないとな」
シャルル:兄
「私の服お貸ししますよ」
アレクシア
「待て。普通に行くみたいな話にするな」
アレクシア
*パス!
シャルル:兄
「えー」
シャルル:兄
*パス
アレクシア
「えー、じゃない」

*手札捨てタイム!
アレクシア
*dA捨て
シャルル:兄
*s2,s4
シャルル:弟
*すてなし

*第2ラウンド 手札引きタイム
シャルル:弟
*h7(c7,sA)
アレクシア
*h8 dK(sJ)
シャルル:兄
*c5,d5,hK
シャルル:弟
*アピール アレクシア c7
アレクシア
*sJで誘い受け!
シャルル:兄
どうぞ
アレクシア
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 5[2,3]+1 > 6 > 失敗
アレクシア
嘘だろ
[ アレクシア ] 情緒 : 2 → 3

*アレクシアの情緒が爆発!
シャルル:弟
このアピールは一応ふるか
シャルル:弟
2d6>=7 (2D6>=7) > 6[5,1] > 6 > 失敗
[ シャルル:弟 ] 情緒 : 0 → 1
シャルル:弟
ふらなきゃよかった
アレクシア
なんで振ったんだ?
シャルル:弟
「いいんじゃないか、たまには」
シャルル:弟
「そういうとこ、俺も行ったことないし……」
アレクシア
「まあ、行ったことはないが……」
シャルル:兄
「それじゃ、カーテンあるところにしますか」
シャルル:弟
「カーテン……」
アレクシア
「カーテン?」
シャルル:兄
「カーテンで仕切りを作れるお店ですね」
シャルル:兄
「流石に貸し切りはできませんし」
アレクシア
微妙に呻く。行く気か……。
シャルル:兄
「そうですね……来月の14日とかいかがですか?」
シャルル:弟
「アリだな」
アレクシア
「…………わかったよ…………」 諦めた。
シャルル:兄
「予約しておきますね」
シャルル:弟
「お前、そういうの詳しいよな」
シャルル:兄
「まあ、そうですね。昔いろいろと」
シャルル:弟
「ふぅん……」
アレクシア
「昔……」 何をやっていたんだか……という目。
シャルル:弟
経験の差が……
アレクシア
兄の人生については聞いてはいけない気がしている。未だに。
シャルル:兄
*パス

*手札捨てタイム!
シャルル:兄
*全ステ!
シャルル:弟
*すてなし

*第3ラウンド 手札引きタイム
シャルル:兄
*d2,d8,cA
シャルル:弟
*sQ(d7,sA)
シャルル:弟
*アピール 兄 h7
シャルル:兄
*誘い受け d8
シャルル:兄
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 7[4,3]+1 > 8 > 成功
シャルル:弟
2d6>=8 (2D6>=8) > 5[1,4] > 5 > 失敗
[ シャルル:弟 ] 情緒 : 1 → 2
シャルル:兄
決めてしまいましょう
シャルル:兄
*一押し! cA
[ シャルル:兄 ] 情緒 : 1 → 2
[ シャルル:弟 ] 情緒 : 2 → 3

*弟の情緒が爆発!

*勝者 シャルル兄!
シャルル:兄
寵愛ですよ
シャルル:兄
寵愛寵愛

獲得させるんですか?二人に?
シャルル:兄
どうぞお持ちになってくださいね♡
アレクシア
むう……
シャルル:兄
「最近『サイゼデート』とか、話題になってるじゃないですか」
シャルル:兄
「やっぱり、デートの場所って気にされる方が多いですからね」
アレクシア
「ふうん」
シャルル:弟
「…………」
アレクシア
「……どうした?」
シャルル:弟
「いや、えっと……」
シャルル:兄
「後でリストあげましょうか?」
シャルル:弟
「くっ……」
シャルル:兄
「んふふ……」
シャルル:兄
「でも、そうですね」
シャルル:兄
「私はここで3人で……」
シャルル:兄
シャンパンの栓を抜き、普通のグラスにそれぞれ注ぐ。
シャルル:兄
「適当に飲むシャンパンもいいと思いますけれど」
アレクシア
「まあな」
アレクシア
注がれたグラスを手元に寄せる。
アレクシア
「というか、わたしはそのほうが気楽だな……」
シャルル:弟
「そっか」
シャルル:弟
「来月までにマナーとか覚えないとな……」
アレクシア
「だな」
シャルル:兄
「ふふふ」
シャルル:兄
「楽しみになっちゃいました」
シャルル:兄
「では……いただきます?」
アレクシア
「ん」
アレクシア
チョコレートを一粒手に取る。
シャルル:弟
「なんかわけもなく緊張すんな」
アレクシア
少し笑う。
シャルル:兄
「んふふふ」
アレクシア
「まあ、わからんでもないが」
アレクシア
「どちらかといえば、買ってきたわたしが一番緊張するべきな気がするな」
アレクシア
美味しいかどうか、とか。
喜んでもらえるかどうか、とか。
シャルル:兄
シャンパンを一口。
シャルル:兄
口の中に広がる味の余韻の残ったところに。
シャルル:兄
チョコレート。
シャルル:兄
「…………なるほど」
シャルル:兄
「美味しいですね」
シャルル:弟
同じく口にして。
シャルル:弟
「ぴりっとする」
シャルル:弟
「うん、でも確かに……」
シャルル:弟
「うまい」
アレクシア
「……なら、よかった」
アレクシア
「うん」
アレクシア
「美味しい」
シャルル:弟
「へぇ……」
シャルル:弟
「ほかも楽しみだな」
シャルル:兄
「まあ、4種類ありますしね。」
アレクシア
「……まあ、ゆっくり食べよう」
シャルル:兄
「アレクシア」
アレクシア
「ん?」
シャルル:兄
「ありがとうございます」
シャルル:弟
「ん」
シャルル:弟
「ありがと」
アレクシア
「……どういたしまして」
アレクシア
「お前たちと一緒に食べられて、嬉しい」
シャルル:兄
「来月を楽しみにしていてくださいね」
アレクシア
「……そうする」

一年前。こんなふうに、三人で同じチョコレートを食べるとは思っていなかった。

一年後。まだこうして、三人でいるかはわからない。

それでも今、一月先の約束をすることが、こんなに嬉しい。

重なっていく日々が、こんなに愛しい。