*
拝啓、アレクシア。
愛しいアレクシア。
アナタに出会うはずだった日から2か月が経ちました。
猟奇と才覚、愛だけがモノをいうこの国で
私は今も、アナタを探し続けています。
シャルル
「……それでは、確かに。またよろしくお願いいたします。」
*
公爵家に名を連ねるとある末裔の屋敷。
任された仕事の報告を終えて、シャルルは部屋を出る。
*
『救世主』に懐疑的な彼らも実際のところ。
今はこうして力ある者たちに頼らなければならないことが多い。
*
シャルル率いるエウリーク商会は、彼等公爵家に属する末裔からの仕事も多く引き受けている。
アレクシア
現れた深い緑の瞳が、シャルルを捉える。
シャルル
「エウリーク商会という組織を率いておりまして……救世主への仕事の斡旋や、末裔の皆様から厄介ごとを引き受けたりしておりまして。」
アレクシア
「……エルレンマイヤー卿アレクシアだ。エウリーク商会のお噂はかねがね」
シャルル
「皆さん、最初は驚かれるものですから。」
シャルル
「アナタ、私のことを……覚えてますね?」
シャルル
「『外装か?』と、お聞きになったじゃないですか。」
シャルル
「……つまり、逃げ回っていたんですか?」
アレクシア
「……そういう言い方をされると……若干腹立たしいが」
アレクシア
「……お前は、わたしがいなければ、ずっと、うまくやっていくだろうと思ったし」
アレクシア
「……言い出したのはわたしだ。分の悪い賭けだとはわかっていた」
アレクシア
「ついていくと言うから、止めなかったが」
シャルル
「そんなの、儀式の話をしなければ済む話じゃないですか。それとも、別の懸念ですか?」
アレクシア
「儀式がなくても。いつか、……お前がもし、また、わたしに価値を見出すようなことになったら……」
アレクシア
「いや、そんなことは起こらないのかもしれないが」
アレクシア
「お前がそれまで通りに『上手くやって』いけるのか、……なんとなく不安で」
シャルル
「はぁ、つまり。私は怖いものも生きる意義も愛もない男であった方がよかった……と?」
アレクシア
「言ってないし、そうあってほしいと思ったわけでもない」
アレクシア
「……『お前』は、二人でとは……言わないだろうと、……そうは、思った……」
シャルル
もう逃げ出すようなことはないだろう。
細い腕を解放し、代わりに視線の高さを合わせる。
アレクシア
「……そうだな。……たぶん、そう、だな……」
シャルル
「なら、私が覚えていたことで全て解決ですね。」
シャルル
「……お見苦しいところばかり見せてしまったようですが、そうですね。」
シャルル
「私ももう、心を飾り立てて後悔することは避けようと思いまして。」
シャルル
「愛していますよ、アレクシア。あの時言った言葉は嘘でも気の迷いでもありません。だから……」
アレクシア
「……お前に、ひとつだけ言っておくが」
シャルル
「おやおや、それはどうしてでしょうねぇ。……もしや、他にも言いたいことがあるのでは?」
シャルル
息がかかるほど、瞬きの感じられるほど近く。
シャルル
暖かな日の光もささない、少し薄暗い屋敷の廊下で。
*
依頼主は様々だが、もちろん一か所にまとまっているわけではない。
*
商会で共有している地図に従って最寄りの街へより、宿をとった。
アレクシア
こちらも、大した量ではない荷物を置いた。
シャルル
「今回の商談中、コラル達には別の仕事を任せておりまして。」
シャルル
「伝言を確認したところ、早く終わったので指示通り戻るとのことで。」
アレクシア
「それにしても、今回、お前が一人で動いているとは思わなかった」
アレクシア
「あいつらには口うるさいだろ、三人一組」
シャルル
「まあ、そうですね。危険ですから。私は以前より多めにコインを持ち歩くことにしていますが……ほら、100枚以上持ち歩いている方がいることもわかりましたし。」
シャルル
「『会えなかった日』から、少々多めに公爵家の方々を回るようにしておりまして……」
シャルル
「同じことを『くり返している』ならば、前回と同じく動けば問題ないと踏んでいたのですが」
シャルル
「まさか、アナタにさけられるとは思っておりませんでしたよ。どこで間違えたのかと焦りました。」
アレクシア
「……会わないほうがいいと思ったからな」
アレクシア
「あの日の取引先は、今のわたしの手持ちにはない」
シャルル
「……だってアナタ、放っておいたら勝手に死ぬじゃないですか。」
アレクシア
「別に、死ぬつもりがあったわけじゃないが」
シャルル
「向こうに戻ったら、紅茶。いれますね。」
アレクシア
「……そうだな。お前の淹れる茶も、……なんだか懐かしい」
シャルル
1d6+2
DiceBot : (1D6+2) > 5[5]+2 > 7
アレクシア
1d6+2
DiceBot : (1D6+2) > 3[3]+2 > 5
アレクシア
2d6+4>=7
DiceBot : (2D6+4>=7) > 6[4,2]+4 > 10 > 成功
シャルル
2d6+4>=10
DiceBot : (2D6+4>=10) > 7[5,2]+4 > 11 > 成功
シャルル
長方形のケースをのせたベッドに腰かけ、中から脚を取り出す。
シャルル
金の装飾が施されたそれを、普段使いのものへ換装するべく。
アレクシア
「……『お前』は、相変わらず平気そうな顔をするな」
シャルル
「え?…………ああ、やはり『そちら』の記憶もあるんですね。」
シャルル
「初めて接続したときに比べれば、まだましですし。」
シャルル
足を外すと服の余った部分が切れ目から垂れる。
シャルル
同じく左足を外してベッドに乗り上げると、ケースから取り出した方を下にもってきて。
アレクシア
『あちら』だって、館以外では自分で付け外ししていた。
シャルル
2d6+4
DiceBot : (2D6+4) > 11[6,5]+4 > 15
アレクシア
2d6+4>=15
DiceBot : (2D6+4>=15) > 6[4,2]+4 > 10 > 失敗
シャルル
「そうだ、と言ったらしてくれるんですか?」
アレクシア
「デリカシーという言葉を思い出していただきたいのだが?」
シャルル
包むべき足を失ってしぼんだ裾を、付け根の方までまくり上げる。
シャルル
呼吸は暫し止められて、暫くしてゆっくりと吐き出される。
アレクシア
「平気な顔をしていてもそうじゃないと、忘れないようにする」
シャルル
「普通の痛みならこの程度、耐えられると。」
アレクシア
「……お前はそういうことばかり言うな」
シャルル
「アナタはいつもそういう顔をしますね。」
シャルル
2d6+4
DiceBot : (2D6+4) > 9[3,6]+4 > 13
アレクシア
2d6+4>=13
DiceBot : (2D6+4>=13) > 6[3,3]+4 > 10 > 失敗
アレクシア
1d6
DiceBot : (1D6) > 2
*
2 もはやみんなまともじゃない。全員の情緒+1。
シャルル
笑いながら、慣れた手つきでもう片方も同様に装着する。
アレクシア
勝手に。我が事のように、軽く顔をしかめる。
シャルル
「あまり、知られたくない事なのですが。」
シャルル
「…………まあ、知られている部分で変な誤解を生みたくないですし。」
シャルル
「遠慮しているとか、こうした方がいいだとか……勝手に判断されても困りますしねぇ。」
アレクシア
「わたしがお前を避けていたことを言っているわけだな?」
アレクシア
「……仕方ないだろう。覚えているとは思わなかった」
アレクシア
「わたしが勝手に、自分のためにしてるだけだ」
シャルル
2d6+4
DiceBot : (2D6+4) > 9[6,3]+4 > 13
アレクシア
2d6+4>=13
DiceBot : (2D6+4>=13) > 7[4,3]+4 > 11 > 失敗
シャルル
「……私のせいで、アナタが消えてしまったのではないかと。」
シャルル
「ここに来ていないだけなら、まだよかったんです。」
シャルル
「あの後に公爵家の方から、存在は確認していましたが……」
シャルル
「変ですよね。『失う』わけではないのに。」
シャルル
「本当に……厄介ですね。この、怖いという感覚は。」