あらゆるものが不足している堕落の国で。

移動手段は、主に徒歩。

それから、亡者馬を利用した乗り合いの馬車。

それでも、すこし運が悪いだけで。

あっという間に、巨大な亡者に見つかって

道に墓標を残すことになる。

シャルル
地下に増設した工房で、最終工程の作業を終える。
シャルル
かき集めた金属と、ガラスと、亡者の一部やら、なんやら。
シャルル
そういったものを『加工』して、『組み立て』て
シャルル
やっと、完成したのだ。
シャルル
「……まあ、今はこれが……精一杯ですね」
アレクシア
そんな折、階段を下りてくる軽い足音。
アレクシア
「そろそろ食事時だぞ。まだ作業中か?」
シャルル
「おや、アレクシア」
シャルル
「ちょうど、完成したところです」
シャルル
鈍色の車体に、耐熱ガラスのコーティングをしたエンジン。
燃料は、三月のワインを加工したもの。
シャルル
「これで、いくらか遠くへ行くのが楽になります」
アレクシア
「ほう……」
アレクシア
その車体を眺める。
アレクシア
シャルルの組む機構の知識と、アレクシアの持つ機構の知識はだいぶ系統が異なる。
シャルル
「タイヤには丈夫な革を使ったんですよ。重ねて、張り合わせてね」
アレクシア
「素材収集からそれなりに掛かったようだが」
アレクシア
「よくもまあ……」
アレクシア
階段を下りきり、隣に立つ。
シャルル
「これは試作品であり、先行投資ですよ」
シャルル
「これ1台だけではなんともできませんが、素材を運んだり、買い付けに行ったり……」
シャルル
「そうすることで、より大きな乗り物も作れるようになるでしょう」
アレクシア
「お前、どこまでやる気だ?」
シャルル
「んふふ……」
シャルル
「銃が積めるものができれば、亡者を恐れる必要がなくなります」
シャルル
「流石に、戦争にまでなると問題ですが……まあ、ね」
アレクシア
「……この世界で装甲車を作る気か。相当手が掛かるだろ」
シャルル
「便利な『力』がありますから」
アレクシア
「羨ましいやら、そうでないやら……」
シャルル
「もともと設計は得意ですしね」
シャルル
「さて……」
シャルル
「いかがです。試運転。」
アレクシア
「わたしもか」
シャルル
「ついでに、少し遠出をしようと思ってまして」
シャルル
「これなら、一日で行ける距離ですよ」
アレクシア
「……二輪は乗ったことがないんだが……」
アレクシア
やや目を細めて。
シャルル
「私が運転しますから、ねっ」
アレクシア
「そりゃな」
アレクシア
「まあ、後ろに乗っても転ばしはしないと思うが」
シャルル
「アレクシアは軽いですし、ほら」
シャルル
と、足を叩く。
シャルル
「これで安定します。」
アレクシア
「左様で」
アレクシア
「……いいだろう。最近の様子なら、仕事も都合をつけられるだろうし」
シャルル
「質のいい水晶が取れる洞窟があるらしいんですよ」
アレクシア
「質のいい鉱石系の素材は珍しいな……」
シャルル
「おそらくは救世主由来のものかと……それに」
シャルル
「そこでは水が湧くそうで」
アレクシア
「それはまた……」
シャルル
「こちらは敵意はないですし、運が良ければ交渉できるかも、と」
アレクシア
「運が良ければ、な。まあ試みとしては悪くない」
シャルル
「では……」
シャルル
ハンドルを握って、押す。
既に燃料ははいっている。
シャルル
ぶどう酒の甘い香り、
アレクシア
「上に声を掛けてくる。支度しとけ」
シャルル
「ええ」
シャルル
地下から、地上へ。スロープの上に隠された出入り口。
アレクシア
階段を上がり、商会の面々に外出を告げて。
シャルル
牽引する荷車を設置して、地図を広げる。
シャルル
それなりに距離も精確な地図だ。
アレクシア
こちらは一階の扉から出てきて、地図を広げたシャルルに歩み寄る。
シャルル
「この……」
シャルル
中心に描かれた拠点から、ぐるりと指で円を。
シャルル
「距離であれば、十分往復できます」
シャルル
計算通りならば、だが。
シャルル
「途中で万が一燃料が足りなくなっても、ワインさえあれば『作れ』ますから……」
シャルル
「街まで、たどり着ければ問題ないでしょう。」
シャルル
といって、示すのは円から少々はみ出した荒野。
切り立った岩の崖の近くにある。
アレクシア
「お前のことだから、余裕を見て計算してはいるだろ」
シャルル
「ふふ」
アレクシア
「そのあたりは信頼してる」
アレクシア
「自動走行機構か。……懐かしいな。乗るのは本当に久しぶりだ」
シャルル
「私ももともと狙撃兵ですから、あまり運転はしなかったのですけれどね」
シャルル
長いサドルに跨って、エンジンをかける。
シャルル
「どうぞ」
アレクシア
「ん」
アレクシア
シャルルの後ろに跨る。
シャルル
「ずいぶんと懐かしい気持ちになります」
アレクシア
「……何故?」
シャルル
「この音……」
シャルル
「こういうところにも、『力』の影響がでているのかもしれませんね」
シャルル
本来、この世界にある素材『だけ』でつくれるものではない。
アレクシア
「……なるほどな」
アレクシア
この国には、本来あり得ないもの。
アレクシア
救世主のもたらす多くのうちでも、再現の難しい部類だろう。
シャルル
「しっかりつかまっていてくださいね」
アレクシア
「これ、やっぱり前はお前に掴まるのか?」
シャルル
「それは、もう、腰をぎゅっとですよ」
アレクシア
「左様で……」
アレクシア
呆れたようにして、片手に帽子と杖をまとめ。
アレクシア
置いてくればよかったか、いやしかし杖がないといざという時戦闘にならないからな、とか思いつつ。
アレクシア
シャルルの胴に腕を回して、ぐっと掴む。
アレクシア
「……これでいいか?」
シャルル
「ばっちりです」
シャルル
軽くバランスを見てから、走り出す。
シャルル
牽引する荷車もあって、風のようにとは言わないが
シャルル
それでも、亡者の馬車よりよほど早い。
アレクシア
走り出した直後、緊張した身体がぎゅっとシャルルにしがみつき。
アレクシア
しかし、ほどなく慣れる。
シャルル
「思っていたんですよ」
シャルル
「これだけ多くの救世主がいて」
シャルル
「他に、見たことがありませんでした」
シャルル
「なにか理由があるのかと」
アレクシア
風の音に流れていく声。
アレクシア
「今はどう思う」
シャルル
「きっと」
シャルル
「私の様に『作る』のでなければ、なかなか」
シャルル
「こんな爽快な『疵』は、ないのではと」
アレクシア
「爽快ねえ……」
アレクシア
少し笑う。
アレクシア
「まあ、この国で」
アレクシア
「なかなかできない体験だ」
シャルル
「早く、大型の乗り物も作れるようになるといいですね」
シャルル
景色はとぶように過ぎていく。
シャルル
遠くに、崖が見えてくる。
シャルル
ふ、と。すぎる花びらが一枚。
アレクシア
「……今、」
アレクシア
一瞬。通り過ぎたものを目が追いかける。
アレクシア
けれどすぐに、風の向こうに消えていってしまう。
シャルル
「近くに、街があるはずなんです」
アレクシア
「水が湧くと言ったな。それなりの街だろうな……」
シャルル
崖に近づくにつれ、いちまい、にまい。
シャルル
花の香が、風に交じる。
アレクシア
「はなびら……」
シャルル
「ええ」
シャルル
「ほら、花を」
シャルル
「探した時に……ね」
アレクシア
「咲くのか。森以外に……」
シャルル
「らしいですよ」
シャルル
一面の花畑。
アレクシア
「…………」
シャルル
そんなものが、あるのだという。
シャルル
「……おや、あれでしょうか」
アレクシア
少し身体を離して、前のほうを覗き込む。
シャルル
街の影。
アレクシア
「……あの規模だと、そうだろうな。……大きな街だ」
アレクシア
花の香が、淀んだ空気に慣れた鼻に優しく触れる。
アレクシア
懐かしい、とは少し違う。
アレクシア
けれど、胸の奥に眠る記憶の一端が、わずかにざわめくような。
シャルル
エンジン音は耳慣れないものであるだろうから、少し離れた場所でバイクを停める。
アレクシア
バイクを下りて、深く息を吸い込む。
シャルル
「はあ……本当に、あるものですねぇ」
シャルル
「いきましょうか」
アレクシア
「……ん」
シャルル
街の入り口はまったくもって荒れておらず、
シャルル
あちこちに花が飾られ、広場には大きなテーブルとお茶にお茶菓子

「救世主様?」と、帽子屋の末裔が声をかける
アレクシア
「ああ」
アレクシア
「物資の買い付け交渉だ。どこをお訪ねすればいいかね?」

「そうかぁ……いや、惜しかったね。昨日ならお祭をやっていたんだが」

いいながらも、酒場の場所を教える。

「あそこの主人が仲介をしてくれる」
シャルル
「ありがとうございます」
アレクシア
「ああ。ありがとう」
シャルル
「お祭り」
アレクシア
「ずいぶん余力があるらしい。悪くない」
シャルル
「これだけ贅沢に花を使っているのもすごいですね……いい取引ができそうです」
アレクシア
「ま、この規模で栄えている以上、善玉の救世主がいるんだろう」
アレクシア
「利害が衝突しなければ長い目で見たい場所だな……」
シャルル
「我々の目的は『唯一』ではありませんからね」
アレクシア
「そのあたりはな。向こうがどう思っているかもある」
シャルル
「そうですねぇ……」
アレクシア
「この街を維持できるなら、救世主としては我々より格上かもしれんからな……。緩めすぎるなよ」
シャルル
「ええ。心得ています」
アレクシア
「よろしい」

酒場へとたどり着けば、注文もしていないのにカウンターにきれいな水の入ったグラスが2つ置かれる。

『サービス』だという
アレクシア
「……この国でグラスの水がサービスされるとはな」
アレクシア
しかも、元の世界でも通用するような綺麗な水だ。
シャルル
「噂は本当のようですねぇ」
シャルル
「綺麗な水に、花。ずいぶんと豊かな街のようです」
アレクシア
「これだけ上質の水がサービスできるほど手に入るなら、商取引ではかなり有利だな」
アレクシア
「そのぶん、目をつけられることも多いだろうが……」

「救世主様が守ってくれていますからね」

よこから、店主が割り込む。

「花を売って、必要なものを買ってきてくれるんです」
アレクシア
「通商ルートがある……というほどは太い交易でもなさそうだな。馬車か?」

「ええ。ええ。」

「今朝出立されたので、戻られるまでは暫く掛かると思いますが……」
シャルル
「私のもとに届くまでに、おそらく何回か経由したのでしょうね」
アレクシア
「よく手に入れたものだと思ったがね」
シャルル
「お褒めに預かりまして」
シャルル
「しかし、そうですね……輸送ルートを確保し、契約を結べば……ふふ、互いに利益の出そうなにおいがしてきましたね」
アレクシア
「規模感は相手の様子次第だな。大袈裟にやって潰されるのもうまくない」
アレクシア
「まあ、まだ皮算用だ」
シャルル
「ええ」
シャルル
「こちらでは、何の取引を?」

「こっから出すのは、水と花と……あと、最近は鉱物もとれるようになってね」

「持ってきてもらうのは、ワインとか、バターとか……ジャムとかね」
アレクシア
ふむ、と聞きつつ。
アレクシア
「買い入れが嗜好品メインだな。基礎的な物資に不便しないのはかなりいい状況だ」

酒場の扉のむこうから覗いていた子供らが、キャッキャと走っていく。
アレクシア
別段交易路を引くのが本業ではないのだが、それでも、そうしたことが嫌いでも苦手でもない。
アレクシア
あちらのものをこちらへ。こちらのものをあちらへ。そうして生きてきた。
アレクシア
そしてそれが、少しでも『良い』ようになればいいとは思う。
アレクシア
「…………」
アレクシア
「いい街だ」

「ありがとうございます」
シャルル
この堕落の国にも、この様な場所があったのかと感心する。
シャルル
『救済』には及ばずとも、おそらくは『救世主』の力が保っている。
シャルル
「救世主の方は、何人ほど」

「今は4人だね」
シャルル
「なるほど……」
シャルル
「好戦的な方でないといいのですが」
アレクシア
「だな」
アレクシア
「その救世主抜きで商談を始めると障りがあるかね?」

「内容によるが、問題ないと思うね」

「あの人たちは、この街をしきってるわけじゃあないから」

ありがたいことに、と付け足して
アレクシア
「そうか。まあ我々としても、最初から大口の取引をしようってわけじゃない」
アレクシア
「基本的に、商取引に関してはうちは仲介だからな。今日のところは需要調査止まりだ」
シャルル
「4人もいらっしゃったら、問題ないかもしれませんが……ここを拠点とするのであれば、今行っていらっしゃる取引の仲介もできますし……」
シャルル
「より遠くへの輸送や、必要なものの調達なども請け負えるかと思います」

店主は、「へぇ」と目を丸くする
アレクシア
「拠点を長く空けると難儀するだろうからな」
アレクシア
「一概に、外に行かない……ともいかんのが救世主の厄介なところだが」

「そうなんだよねぇ……」
シャルル
「ふむ……」
シャルル
と、考えるようにアレクシアを見る。
アレクシア
「どうした」
シャルル
「『斡旋』の話は、まあ、先ですねぇ」
アレクシア
「……そうだな」
シャルル
どんな救世主かもわからないうちから話せる内容ではない。
アレクシア
そして、どんな救世主かわかったら、しないほうがいい時もある話だ。

「欲しい物、は。そうだな……」

「みんなに聞いてみないとわからないな」

酒場では、今必要なものは揃っている。

取り寄せることができるのならば、きっと、必要なものもいるだろう。

「あとは……」

「手紙、とか」
アレクシア
「ふむ?」

「正直、どこまでお願いできるかわからないけれど……移動、とかもだな」

遠くの街に家族がいるもの。

此処を一度去った救世主の消息。

「大学や、海岸や……いろいろ。あっても、なかなか……末裔の身じゃあね」
シャルル
「手紙ですか」
アレクシア
「……まあ、場所と距離次第だな」
アレクシア
「大学あたりの有名所ならなんとかなろうが」
シャルル
「配達も信用商売ですしねぇ」
アレクシア
「だな。我々のようなぽっと出に、いきなり預ける気にはなかなかならんだろう」
シャルル
「まあ、おいおい」

「ふぅむ」

「そのへんも、相談だな……」

「暫く滞在していくかい?うちはシャワーがあるよ」

「私は、ありがたい話だと思うけれどね。救世主様というより……みんなと、話がしたくてね」
アレクシア
「話し合いは結構なことだ。我々は特に急がんよ」
アレクシア
「……とはいえ、滞在は……どうする?」
シャルル
「そうですねぇ……」
シャルル
と、アレクシアを見て。
シャルル
「『アレ』をとりあえず持ってきて……一泊、くらいなら」
アレクシア
「……まあ許容範囲か」
アレクシア
泊まりで外出するとは、さすがに言っていなかったのだが。
シャルル
「私、起きてますから」と、小さく付け足して
アレクシア
少し苦笑して。
アレクシア
「では一泊だけ」

「まいど、どうも!」

調子がいい


案内された部屋は、この国にしては広めの

前言通り、シャワー付きの部屋だ。

ベッドが2つと、ちょっとしたテーブルセットが一組。
アレクシア
とりあえず常の通り、部屋の状態をチェック。
シャルル
窓の側に寄って、見える範囲を確認する。
シャルル
壁の厚さ、傷のつきかた、不自然に新しい部分はないか。
アレクシア
「……まあ大丈夫そうだな」
シャルル
「ええ」
シャルル
「街がよく見えますよ。2階からにしては、ですが」
シャルル
祭りの名残か、花輪の飾りが残っている箇所もある。
アレクシア
「……祭り、と言っていたな」
アレクシア
「華やかさの名残があるのに、浮つききっているわけでもない。継続的に『こう』なんだろうな」
シャルル
「そうですねぇ……」
シャルル
「救世主がここに留まりたくなる気持ちもわかります」
アレクシア
「お前もここに残りたいか?」
シャルル
「いいえ」
シャルル
「私には、あそこの方が性に合っています」
シャルル
「たまにくるにはいいかもしれませんし……移りたい者もいるかもしれませんが」
アレクシア
「……そうだな。こういうところが向いているやつもいるだろう」
アレクシア
街並みを眺めやる。
アレクシア
「まあ、ここの救世主の力なんだろう」
アレクシア
「見習いたいものだ」
シャルル
「はい」
シャルル
遠くに崖が見える。
シャルル
ゆっくりと、動いて。街を見下ろしている。
シャルル
「水晶についても、確認しませんとね」
アレクシア
「ん」
アレクシア
「鉱石か。正直さほど目利きのできる分野ではないんだが」
シャルル
「『私が』使うものは、純度が高ければそれで。しかし……」
シャルル
「テオとフタルなら、工芸品にもできるかもしれません」
アレクシア
「話がまとまるようなら、そのうち連れてくるか。使いでのある素材があれば嬉しいだろう、あいつらも」
シャルル
「こちらの皆さんにも喜ばれるといいですね」
シャルル
「ざっと見た感じ、水晶の方はあまり手を付けていないようですし」
アレクシア
「末裔では、加工まではなかなか手が回らんだろう」
アレクシア
「原石を切り出しても、まあ、それだけでつく値はたかが知れてる」
シャルル
「うまく話がまとまるといいですねぇ」
シャルル
「期待しておりますよ、エルレンマイヤー卿?」
アレクシア
ふ、と笑う。
アレクシア
「腕の見せ所だな」

*駆け引きを開始します。

*先制の決定から
アレクシア
1d6+2 (1D6+2) > 4[4]+2 > 6
シャルル
1d6+2 (1D6+2) > 6[6]+2 > 8

シャルル > アレクシア
シャルル
*c2 h10 cJ
アレクシア
*c5 s5 hA

*1ラウンド、シャルル
シャルル
*アピール cJ
シャルル
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功
[ アレクシア ] 情緒 : 0 → 1
シャルル
『救済』の事を思う。
シャルル
もし、何らかの手で救済がおこなわれれば
シャルル
この様な街がもっと増えるだろうか。
シャルル
「アレクシア」
アレクシア
「ん?」
シャルル
「……ちょっと、思うんですよ」
シャルル
「この世界から、ただひとりを残して救世主がいなくなったら」
シャルル
「その時はもう、こういう街は残っていないんじゃないかって」
アレクシア
「…………」
アレクシア
「かもな」
アレクシア
救世主のいない村や町は、脆い。
アレクシア
慣れた救世主であれば一蹴できる亡者であっても、末裔には為す術がないことも多い。
シャルル
「あるかもわからない未来のために、今を犠牲にするのは……私は、やはり建設的でないと思います」
シャルル
「新たに招かれる救世主が減って、いよいよというところになるまでは」
シャルル
「こうして、親しいものと共に過ごしたいと」
アレクシア
「……うん」
アレクシア
「……いつか」
アレクシア
「救世主を招いているこの国の『不思議』が尽きた時……」
アレクシア
「この国は、それなしでも在ることができるんだろうか……」
シャルル
「なってみないことには、わかりませんね」

*アレクシアの手番
アレクシア
*c5 アピール
シャルル
*誘い受け c2
シャルル
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 8[3,5]+4 > 12 > 成功
アレクシア
2d6+4>=12 (2D6+4>=12) > 8[3,5]+4 > 12 > 成功
[ シャルル ] 情緒 : 0 → 1
アレクシア
「世界の在りよう、そのものについて備えるのは難しい」
アレクシア
「ある日、ぱたりと終わるようなことがないとは限らん」
アレクシア
「だが……」
アレクシア
短く息をつき。
アレクシア
「……嫌だな」 何がとは言わずに呟く。
アレクシア
ちらりとシャルルを見る。
シャルル
「嫌ですか」
アレクシア
「……いろんなことがな」
シャルル
「ふふ」

*手札捨てタイム
シャルル
*h10
アレクシア
*キープ
シャルル
*s2 c6 d7
アレクシア
*d4(s5 hA)

*シャルルの手番
シャルル
*パス

*アレクシアの手番
アレクシア
*s5 アピール
シャルル
*誘い受け c6
アレクシア
*d4 誘い受け
シャルル
*誘い受け! s2
シャルル
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 6[3,3]+4 > 10 > 成功

*ハプニング!
シャルル
1d6 (1D6) > 1

情緒が入り乱れる!自身と自身以外のランダムな対象1人の情緒が入れ替わる。

同じのため変更なし
アレクシア
2d6+4>=10 (2D6+4>=10) > 7[1,6]+4 > 11 > 成功
シャルル
2d6+4>=11 (2D6+4>=11) > 5[3,2]+4 > 9 > 失敗
[ シャルル ] 情緒 : 1 → 2
アレクシア
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 8[3,5]+4 > 12 > 成功
[ シャルル ] 情緒 : 2 → 3
シャルル
「もし、最後の二人になったら」
シャルル
「どうしたいですか?」
アレクシア
「……お前、その質問はかなり趣味が悪いぞ」
シャルル
「んふふ」
シャルル
「私は」
シャルル
「世界と心中するというのも悪くないと、思いますよ、最近は」
アレクシア
「…………」 言葉を探すような間。
アレクシア
「わたしは……」
アレクシア
「あの世界を蹴った、わたしが」
アレクシア
「もしも、……最後、わたし一人でそれに足りるなら、と」
アレクシア
「……思ってしまう気が、するな」
アレクシア
視線が窓の外へ逃げる。
シャルル
「…………」
シャルル
冷たい指で、手を取る。
シャルル
「私は……」
シャルル
「では、世界を救ってから追いかけますか」
アレクシア
追いかけなくたって、いいんだぞ。そう言いかけて、言わずに黙る。
アレクシア
「……お前だけを選べるわたしじゃあなくて、」
アレクシア
「……悪いな」
シャルル
「そういうところ、好きじゃないと思います?」
アレクシア
「……お前はわたしに甘い」
シャルル
「お互い様ですよ」
シャルル
軽く手を引いて横から引き寄せる。
アレクシア
「ん……」
シャルル
「ワガママを言い続けているのは、私のほうかもしれませんし、ね」

*手札捨てタイム!
シャルル
*d7
アレクシア
*キープ
シャルル
*dQ dK dA
アレクシア
*h3 h6(hA)

*シャルルの手番
シャルル
*アピール dK
アレクシア
*h3 誘い受け
アレクシア
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 5[2,3]+4 > 9 > 成功
シャルル
2d6+4>=9 (2D6+4>=9) > 10[5,5]+4 > 14 > 成功

*ハプニング!
シャルル
1d6 (1D6) > 5

5 極めて冷静、相手のことが手に取るようにわかる。自身の情緒-1。
[ シャルル ] 情緒 : 3 → 2
[ アレクシア ] 情緒 : 1 → 2
シャルル
街路を走っていく子供を見る。
シャルル
「こんな、光景」
シャルル
「素敵ですね」
シャルル
「私は戦場が一番、安らぐ場所だとさえ思っていましたが」
シャルル
「これが、大切な人がいる、ということなのでしょう」
アレクシア
引き寄せられたまま、見上げる。
シャルル
「ふふ」
シャルル
その姿を見下ろす。
シャルル
直接触れていなくても、そこにいるというだけで、どこか。
シャルル
おちついてしまう。

*アレクシアの手番
アレクシア
*h6 アピール
アレクシア
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 8[6,2]+4 > 12 > 成功
[ シャルル ] 情緒 : 2 → 3
アレクシア
「わたしは、お前が大切になればなるほど、怖いよ」 溜息。
アレクシア
「自分が臆病だということを、いつも考える」
アレクシア
「……そうして、そんな自分が嫌になる」
シャルル
「…………」
シャルル
「……アナタは、優しいので」
シャルル
「それなのに、私は……」
シャルル
「私のためにアナタが苦しむことを、すこし……いえ、けっこう」
シャルル
「嬉しく思ってしまいます」
アレクシア
「お前、そういうところでばかり正直だな……」
シャルル
「んふふ」
アレクシア
「そこで笑うな」
シャルル
「はぁい」

手札捨てタイム!
シャルル
*キープで
アレクシア
*キープ
シャルル
*s6 (dQ dA)
アレクシア
*d2 cA(hA)

*シャルルの手番
シャルル
*アピール dQ
アレクシア
*d2 誘い受け
シャルル
*誘い受け s6
シャルル
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 10[4,6]+4 > 14 > 成功
アレクシア
2d6+4>=14 (2D6+4>=14) > 7[1,6]+4 > 11 > 失敗
[ アレクシア ] 情緒 : 2 → 3
シャルル
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 5[3,2]+4 > 9 > 成功
[ アレクシア ] 情緒 : 3 → 4
シャルル
「伝えておきたい、ですから」
シャルル
「後悔はしたくないんです」
アレクシア
「シャルル……」
シャルル
「楽になることが辛い時だって、ありますでしょう」
シャルル
「アナタの責任感が強くて、自分を後回しにするところは本当に……」
シャルル
「どうしようもないですねぇ」
アレクシア
「どうしようもない……」
シャルル
腰を曲げて、覗き込むように軽く口付ける。
アレクシア
「ん、」
アレクシア
「……お前な……」
アレクシア
ほんの少し、困ったように眉を寄せ。
アレクシア
言葉を探しながら、視線を泳がせる。

*アレクシアの手番
アレクシア
*パス!

手札捨てタイム!
シャルル
*キープですよ
アレクシア
*cA hA
シャルル
*c3 dJ (dA)
アレクシア
*d6 h8 hQ

*シャルルの手番
シャルル
*一押し dA
[ シャルル ] 情緒 : 3 → 4
[ アレクシア ] 情緒 : 4 → 5

*アレクシアの情緒は爆発!
シャルル
「ふふ」
シャルル
「どんな花より愛らしい、なんて言葉が」
シャルル
「説得力を持ちますね」
シャルル
「思わずプロポーズでもしてしまいそうです」
アレクシア
「……は?」
アレクシア
目を瞬いて。
アレクシア
「……またぞろそういうことを……」
シャルル
「愛しているので」
アレクシア
「…………」
シャルル
「アレクシア」
シャルル
「子供は何人ほしいですか?」
アレクシア
「は!?」
シャルル
「あははは」
アレクシア
「お前、本当に……お前なあ」
アレクシア
「思い切りよく笑うな!」
シャルル
「っふふふふふ……」
シャルル
笑っている。
シャルル
「でも、ほら」
シャルル
「今日は、二人きりですよ」
アレクシア
一瞬止まる。
シャルル
微笑む。
アレクシア
「お前……」
アレクシア
「そういうところだからな……」
シャルル
「ええ~」
シャルル
「私は……」
シャルル
「ふたりくらいでも……」
シャルル
「なんて」
アレクシア
「なん、」
アレクシア
それ以上言葉が見つからずに、短く呻く。
シャルル
「本当に、真面目なんですから」
アレクシア
「そういう問題じゃないだろうが……」
アレクシア
シャルルの腕に額をぶつける。そのまま押し付けて表情を隠した。
シャルル
髪の上から首を、引き寄せるように撫でる。
シャルル
花びらを乗せた風が吹き抜けていく。
シャルル
アナタが、守ったものは。
シャルル
此処にあります。
シャルル
ここに。