某所。

都会という程でも田舎というほどでもない街の、少し外れにある庭付き一戸建て。

建築家としてそこそこ稼げるようになったおり、標 渉が両親のために設計した家である。

最も。
贈るはずの両親は完成を見る前に、事故で亡くなってしまったのであるが。

その、真新しい家に。
標 渉は兄と二人で住んでいた。

ほんの少し前までは。

標 渉
「…………。」
標 渉
仕事部屋で図面と向き合っている。
標 渉
正確な設計を行う前にイメージをフリーハンドで描き起こすのが、渉のやり方だ。
標 渉
一段落ついたところで椅子を下げ、天井を見上げる。
舞谷 詩亜
そこに、こん、と軽いノックの音。
標 渉
「ん……」
標 渉
「どうぞ」
標 渉
振り返る。
舞谷 詩亜
「……ん」
舞谷 詩亜
小さな声とともに、扉が開く。
顔を覗かせる、小柄な女。
舞谷 詩亜
「……お邪魔じゃ、なかった?」
標 渉
「ああ、大丈夫。丁度休憩しようかなって思ったとこ」
舞谷 詩亜
「……なら、よかった。お茶、どうかなって」
舞谷 詩亜
左手に、茶器の乗った銀のトレイ。
部屋の外から、少しだけためらいがちに、部屋の中へと。
標 渉
「そっちで休むか」
標 渉
立ち上がり、デスクから応対用のソファへと移る。
舞谷 詩亜
低いテーブルに、カップとポットを並べる。
菓子皿には淡い色のフィナンシェ。
舞谷 詩亜
「おつかれさま」
標 渉
「ん」
舞谷 詩亜
温かいカップに、ふわりと広がる、イングリッシュローズのフレーバー。
舞谷 詩亜
「どうぞ」
標 渉
「ありがと」
標 渉
湯気のたつカップを手に取り、口元へ。
標 渉
「詩亜も座らないか」
舞谷 詩亜
「……ん。じゃあ」
舞谷 詩亜
テーブルを挟んで向かい側へ。
舞谷 詩亜
この家にやってきて、ひと月と少し。
舞谷 詩亜
詩亜の笑みは、ようやく柔らかくなってきている。
舞谷 詩亜
詩亜もまた、ごく最近、親を亡くした。
舞谷 詩亜
院進していた詩亜は、大学をやめる心づもりだった。
舞谷 詩亜
……拾ってもらった、と言うべきだろうか。
舞谷 詩亜
昔、子供のころ、仲の良かった兄弟の。
舞谷 詩亜
その手にたすけられて、詩亜はまだ、学生をしている。
舞谷 詩亜
トレイを抱えるようにして、渉の顔をそっと眺める。
舞谷 詩亜
「……お仕事、どう?」
標 渉
顔を上げる。
標 渉
「そうだな……ちょっと要望が多くてまとめるのが大変だけど」
標 渉
「できるだけ、叶えようと思ってがんばってるよ」
舞谷 詩亜
「……そっか」
舞谷 詩亜
「いいおうちに、なるといいね」
標 渉
「ん、結構大きめのやつだから慎重にやらないと」
標 渉
焼き菓子を摘み上げて、口へ。
標 渉
「そっちは?」
舞谷 詩亜
尋ねられて、小さく瞬く。
舞谷 詩亜
「そう、ね……」
舞谷 詩亜
「……ふつう、……?」
舞谷 詩亜
曖昧な答え。
標 渉
「そっか」
舞谷 詩亜
「……ごめんね。なんか……あんまり、答えになってなくて」
標 渉
「気にしなくていいって」
標 渉
「詩亜が問題なく通えてるならそれでいいし」
舞谷 詩亜
「ありがと。……ほんとに」
舞谷 詩亜
「……就職するまで、……迷惑、掛けないようにするから」
標 渉
「こっちこそ、悪いな。家事とかやってもらっちゃって」
標 渉
「しかも二人分」
舞谷 詩亜
「ううん。置いてもらってるんだし」
舞谷 詩亜
「わたしにできることなら、言って」

*かけひきを始めます。

行動順を決めます。
1D100を振ってください。
標 渉
1d100 (1D100) > 9
舞谷 詩亜
1d100 (1D100) > 79

詩亜→渉

行動ダイスを3d6でどうぞ。
舞谷 詩亜
3d6 (3D6) > 11[4,1,6] > 11
標 渉
3d6 (3D6) > 16[6,4,6] > 16
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを4 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを4 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
舞谷 詩亜
「……なんていうか、」
舞谷 詩亜
「わたし、……なんにもできないから」
舞谷 詩亜
*1のダイスでアピール。
標 渉
4で誘い受けします
標 渉
2d6>=5 (2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
舞谷 詩亜
2d6>=5 (2D6>=5) > 6[4,2] > 6 > 成功
[ 標 渉 ] 情緒 : 0 → 2
標 渉
「そんなことないだろ」
舞谷 詩亜
「……そう?」
舞谷 詩亜
「そうなら、……いいんだけど」
舞谷 詩亜
渉は、と言いかけて、少しためらう。
標 渉
「それに、別に役に立つから一緒に暮らしてるわけじゃないしな……」
標 渉
「詩亜がちゃんと、自分のしたいことができればそれでいいって思うからさ」
標 渉
*パス!

行動ダイスの振り直し
舞谷 詩亜
*使用済みと同時に、4のダイスを振り直します
舞谷 詩亜
2d6 (2D6) > 12[6,6] > 12
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
標 渉
全部振り直し
標 渉
3d6 (3D6) > 6[2,2,2] > 6
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを2 に変更しました。
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを2 に変更しました。
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを2 に変更しました。
舞谷 詩亜
ここに来てから、まだ。渉、と呼ぶことにためらいがある。
子供のころには、気にしたことがなかったけれど。
舞谷 詩亜
年の差だとか。
ずいぶんと、一方的に世話になっていることだとか。
舞谷 詩亜
少し。
舞谷 詩亜
*6で一押しします……
標 渉
はい……
[ 標 渉 ] 情緒 : 2 → 3
[ 舞谷 詩亜 ] 情緒 : 0 → 1
標 渉
詩亜がこの家に来てくれてよかったと思う。
標 渉
家政婦を探さなくて良くなったというのもあるが、なにより。
標 渉
昔のように、また。こうして話せること。
標 渉
役に立てること。
標 渉
それが嬉しかった。
標 渉
「詩亜も、困ったことがあったら遠慮なく言ってくれよ」
標 渉
「俺も渡も、言ってもらったほうがわかるし」
標 渉
「せっかく一緒に住んでるんだからさ」
標 渉
2でアピールします。
標 渉
2d6>=5 (2D6>=5) > 7[4,3] > 7 > 成功
[ 舞谷 詩亜 ] 情緒 : 1 → 2
舞谷 詩亜
「……うん。でも」
舞谷 詩亜
「やっぱり、……迷惑、掛けたくない、から」
舞谷 詩亜
困ったように笑う。
舞谷 詩亜
「……だいじょうぶ」
舞谷 詩亜
何が、とは言わずに。
標 渉
肩を竦めて。
標 渉
「そういうこと言ってると、適当なこと言って外出に付き合わせるぞ」
舞谷 詩亜
また、瞬き。
舞谷 詩亜
「…………外出」 小さく繰り返す。
標 渉
「どっか……食事とか。カフェとか……」
標 渉
「なんかそういう……」
舞谷 詩亜
「それって、なんか……」
舞谷 詩亜
やわく笑って。
舞谷 詩亜
けれど、言葉は続かない。

行動ダイスの振り直し
舞谷 詩亜
*全部振り直します
舞谷 詩亜
3d6 (3D6) > 14[4,5,5] > 14
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを4 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを5 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを5 に変更しました。
標 渉
2と使用済み振り直し
標 渉
2d6 (2D6) > 5[1,4] > 5
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを4 に変更しました。
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを1 に変更しました。
舞谷 詩亜
「……渉、は」 ためらいがちに、呼ぶ。
舞谷 詩亜
「あんまり、わたしに気を遣わなくても、いいよ」
舞谷 詩亜
*5で距離を測って、パス!
標 渉
「別に気を遣ってるつもりはないんだけどな……」
標 渉
紅茶を一口。
標 渉
「実際、詩亜のおかげでだいぶ余裕もあるし」
標 渉
「ま、詩亜が息苦しく感じてないといいけど……とは思ってるけどさ」
標 渉
「男二人の世話しながら大学通うの大変だろ?」
標 渉
2でアピール
舞谷 詩亜
*4で誘い受けします
舞谷 詩亜
2d6+1>=5 (2D6+1>=5) > 5[3,2]+1 > 6 > 成功
標 渉
2d6>=6 (2D6>=6) > 3[2,1] > 3 > 失敗
標 渉
イカサマを使用。
この1は4
舞谷 詩亜
みやぶりますね

+3、目標値10で!
舞谷 詩亜
2d6+3>=10 (2D6+3>=10) > 12[6,6]+3 > 15 > 成功

ハプニング
舞谷 詩亜
1d6 (1D6) > 1

1 情緒が入り乱れる!自身と自身以外のランダムな対象1人の情緒が入れ替わる。

入れ替わってから渉に+1のためふたりとも3
[ 舞谷 詩亜 ] 情緒 : 2 → 3
舞谷 詩亜
首を振る。
舞谷 詩亜
「二人とも、良くしてくれるし」
舞谷 詩亜
「……大学通えてるのも、二人のおかげだし……」
舞谷 詩亜
時に息が苦しくなるとしても、それは、二人のせいではない。
舞谷 詩亜
ただ、詩亜自身が。
その温かい好意を、どうしていいか、わからないだけ。

行動ダイスの振り直し
舞谷 詩亜
2d6 (2D6) > 7[6,1] > 7
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを6 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを1 に変更しました。
標 渉
1d6 (1D6) > 3
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを3 に変更しました。
舞谷 詩亜
「なんていうか……渉たちこそ、……」
舞谷 詩亜
「わたしがいて、大変じゃない?」
舞谷 詩亜
「……兄弟だけのほうが気楽かなって、やっぱり、思うし」
舞谷 詩亜
*5で距離を測って、1でアピール。
標 渉
3で誘い受け
標 渉
2d6>=5 (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
舞谷 詩亜
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 6[1,5]+1 > 7 > 成功
[ 標 渉 ] 情緒 : 3 → 4
標 渉
この場にはいない兄のことを思う。
標 渉
兄は昔から、なんというか。
少し、何を考えているかわからないところがある。
標 渉
双子だというと、よく。
お互いのことはわかり合っているのでは、と言われるが。
標 渉
正直に言って、自分が理解できているかと言うと。
標 渉
そうではない、と答えるしかない。
標 渉
それでも。
標 渉
「俺は……」
標 渉
「詩亜がいたほうがいい、と思ってる」
標 渉
「渡のことはわからないけどさ。少なくとも……邪魔だとは思ってないだろうし」
標 渉
「なんか……詩亜のおかげでアイツとも話す機会増えたっていうか……」
舞谷 詩亜
「……そう、なの?」
標 渉
「ああ」
標 渉
「それまであんまり一緒に飯も食べたりしなかったし……」
標 渉
「……ま、向こうはどう思ってるかわからないけどさ」
舞谷 詩亜
「……渉でも、そうなんだ」
標 渉
「店じゃそこそこ人気あるってのが信じられないよ」
標 渉
1でアピール
標 渉
2d6>=5 (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功
[ 舞谷 詩亜 ] 情緒 : 3 → 4
舞谷 詩亜
「そういうこと言ってるのバレたら、また大変でしょ」
標 渉
「はは」
標 渉
「詩亜が黙っててくれれば大丈夫」
舞谷 詩亜
「ふふ。……どうしようかな」
標 渉
「えっ」
舞谷 詩亜
「……ふふっ」
標 渉
「………」
標 渉
「ふふ」

行動ダイスの振り直し
舞谷 詩亜
全部振り直します
舞谷 詩亜
3d6 (3D6) > 12[5,5,2] > 12
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを5 に変更しました。
[ 舞谷 詩亜 ] がダイスシンボルを2 に変更しました。
標 渉
2d6 (2D6) > 5[1,4] > 5
[ 標 渉 ] がダイスシンボルを4 に変更しました。
舞谷 詩亜
笑み。
舞谷 詩亜
話して、笑って。
また次の日には少しためらう。
舞谷 詩亜
その繰り返し。
舞谷 詩亜
繰り返しながら、わずかずつ。
舞谷 詩亜
笑う時間が増えているような、気がする。
舞谷 詩亜
「……ありがと」 ふと、零れるように。
舞谷 詩亜
「いたほうがいい、って」
舞谷 詩亜
いてもいい、ではなくて。
いたほうがいい、と。
舞谷 詩亜
「……そう言ってくれて、……」
舞谷 詩亜
*5で距離を測って、2でアピール
標 渉
4で誘い受け!
標 渉
2d6>=5 (2D6>=5) > 5[3,2] > 5 > 成功
舞谷 詩亜
2d6+1>=5 (2D6+1>=5) > 3[1,2]+1 > 4 > 失敗
舞谷 詩亜
イカサマ!!
舞谷 詩亜
この2は3!
標 渉
2d6+1>=10 (2D6+1>=10) > 5[1,4]+1 > 6 > 失敗
[ 標 渉 ] 情緒 : 4 → 5

渉の情緒は爆発!
舞谷 詩亜
「……うれしい」
標 渉
「…………」
標 渉
うれしい、と。
標 渉
笑う、その顔に。
標 渉
守ってあげられたらいいなと、そう思った。
標 渉
いたほうがいいのではなく、
標 渉
いてほしいのだと。
標 渉
そう言える日は、来るだろうか。
標 渉
「そっか」
標 渉
ただ、今は。そっけなく一言。
標 渉
「お茶、ありがとな」
舞谷 詩亜
「ううん。……あんまり長居したら、お邪魔になっちゃうね」
標 渉
「良い休憩になった」
舞谷 詩亜
「なら、よかった」
舞谷 詩亜
「お仕事、頑張って」
標 渉
「うん」
舞谷 詩亜
抱えていたトレイに、ささやかな休憩のあとが片付けられていく。
舞谷 詩亜
そしてそれを手に、そっと立ち上がる。
標 渉
立ち上がって伸びをする。
標 渉
仕事にもどらなければ。
舞谷 詩亜
「じゃあ、また後で。……何かあったら、呼んでね」
標 渉
「そっちもな」
標 渉
仕事用のデスクへと向かう。
舞谷 詩亜
「……ん。ありがと」
舞谷 詩亜
言って、部屋のドアを開く。
舞谷 詩亜
そっと部屋を出て、
舞谷 詩亜
ぱたん、と閉じる。
舞谷 詩亜
かすかな足音が遠ざかる。
標 渉
仕事用の部屋に静寂が戻る。
標 渉
扉の向こうからかすかな生活音。
標 渉
この穏やかな時間が続けばいいと、思った。