GM
はーい、Dead or AliCe『七つめの扉』三日目です。
GM
まず、昨日のナナコちゃんの横槍でHP減少忘れてたので、減らしま~す
[ ナナコ ] HP : 21 → 20
ナナコ
あい
GM
では、早速。2ラウンド目、PCの最初の手番です。
ナナコ
一番手いただきまーす。
GM
はーい。
ナナコ
1d12
DiceBot : (1D12) > 3
GM
3:第二の扉 武器庫。並んださまざまの武器に、古い血がこびりついている。
GM
拷問部屋に続き……。
ナナコ
あらまあ 物騒
GM
じゃあ、マスターシーンのあった、翌日かな
GM
武器庫。剣の掛けられた壁に向かい、『青髭公』がその一部を研いでいる。
『青髭公』
その手付きは危なげない。この国で戦ってきた経験がそうさせる。
ナナコ
「ああ、……いたいた」
『青髭公』
剣を片手にしたまま振り返る。
ナナコ
「あら、物騒なもの抱えちゃって。新しいお客様でも来るのかしら」
ナナコ
いつものような、少しだけふざけた調子。
『青髭公』
「……お客様を迎えねばならないのは、私たちみな同じだよ」 その様子に、目を細めて。
ナナコ
「そうね。これまで、そうしてきたものね」軽い足取りで歩み寄る。
『青髭公』
「これからもね」
ナナコ
肩を竦めて。「ほんとに、あなたって」
ナナコ
「――しかたないひと」
『青髭公』
「……すまない」 何をかは判然としないままに詫びる。
ナナコ
左手で、武器を手にしたままの青髭の手首に触れる。
ナナコ
「いいこと教えてあげる」
ナナコ
「女って、理由が分かってない男に謝られるの、嫌いよ」
ナナコ
そのまま空いている右手で青髭のタイをきつく引き、その耳へと唇を寄せる。
ナナコ
熱っぽい吐息。
『青髭公』
逆らわず、剣がナナコに触れないようにとだけ。
ナナコ
「……あなたのそういうとこ、好きよ。大好き」
ナナコ
「この城の中で順位をつけるなら、一番好き」
『青髭公』
一番。その言葉を、ただ聞く。自身には選びようもない言葉。
『青髭公』
選べない、選ばない、選んではいけない言葉だ。
ナナコ
「だって、あたしはあなたの『真昼の妻』。妻だもの」
ナナコ
「あなたは『夫』だから、平等をうたえるけど。あたしは、そうじゃないの」
ナナコ
はじめから。
GM
ナナコが来たときには、プラハがいて。そしてナナコのあとには、フレンデルが来て。
GM
ナナコがたった一人の妻だったことはない。
ナナコ
ゆるやかに、けれどずうっと燃えていた火。
鍋の底で焦げ付いていた、甘い欲望。
ナナコ
欲しいものを手に入れられた試しなんてない。
仕方ないから、手元にあるものをずっと大事にするしかなかった。
ナナコ
どんなにいびつで、みじめで、壊れていても。
それを大切に抱き締めて、そうして傷つくことがあたしのよろこびだった。
ナナコ
だから、今この状況もきっと。
あたしはけっこう、よろこんでいて、楽しんでいる。
ナナコ
ささやかな反抗だとか、試すような言葉だとか。
少し、はしゃぎすぎたくらいに。
ナナコ
「――でも、それってもう」
ナナコ
「あの子たちを傷つけてまで通したいワガママじゃ、なかったのよね」
ナナコ
「ねえ青髭?」
『青髭公』
「……ああ」
ナナコ
*『青髭公』の心の疵『守られなかった約束』を抉ります。
GM
OK 能力値を指定して判定を
ナナコ
*判定技能は【愛】。
ナナコ
2D6>=5
DiceBot : (2D6>=5) > 8[3,5] > 8 > 成功
GM
はい、成功です。
ナナコ
「あたしは、――たとえあの子が来なくても、『四人でずっと幸せに暮らしました』なんてこと、なかったと思ってる」
ナナコ
「でも、それでよかったんだよ」
ナナコ
そうして手を離した。
『青髭公』
剣の柄を握ったまま、手を下ろす。
『青髭公』
ナナコの瞳を見つめる。その優しい、哀しい目。
『青髭公』
「……幸せになりたい、とは。……願っていたよ」
ナナコ
「あーあ、過去形」
『青髭公』
「……すまないね」 再び、詫びる。
『青髭公』
かたん、と剣を砥石の脇に置いて。
『青髭公』
「…………」 けれど、言葉もなく。
ナナコ
「は~。きつく抱きしめてキスの一つでもしてくれれば許してやろうって気にもなるんだけどねえ」
ナナコ
やれやれと首を振って――手を伸ばし、整えられた頭をくしゃくしゃと撫でた。
ナナコ
「じゃあ、またあとでね。『あたしたちの』青髭」
GM
プラハ。フレンデル。――ナナコ。
GM
それぞれに、見出し、見出されたもの。
GM
等しく交わされたはずの約束が、永遠に耐えうるものではなかったことを……
GM
もう、知っている。
GM
GM
GM
では、ナナコの手番が終了。
GM
『青髭公』の『守られなかった約束』が抉れました。
GM
次はPKの手番。
GM
まだ触ってないのフレンデルだから……抉りにいきますね!!
GM
シーン表振ります。
GM
1d12
DiceBot : (1D12) > 8
GM
8:図書室 本棚に古びた本が整然と並んでいる。深い緋色のソファがいくつか点在している。
GM
本棚には、物語も、詩集も、どこから来たのかわからない技術書も――誰かの日記も並んでいる。
GM
『青髭公』はそこで、自らも手記をつけている。中身を覗いたことはなくとも、あなたがたもそれを知っていた。
『青髭公』
乾きかけたインクのにおい。過去を見晴かすような遠い目で、ペンを走らせている。
『青髭公』
溜息にもならない息が紙面を滑って。
GM
フレンデルは、通りがかりにそのかすかな息を聞く。
フレンデル
聴覚器官を補助する布が揺れる。
閉じそこなった扉の蝶番を軋ませて、隙間から古い紙のにおいがする部屋を覗き込んだ。
フレンデル
「……旦那様。」
『青髭公』
その声に目を上げて、ペンを置く。
フレンデル
視界にとらえた男が景色の一部であるように見えたのだった。
きぃ、と小さな音を立てて扉を押し開く。
『青髭公』
少し前ならば、あなたを視界に捉えれば、すぐに柔らかく緩んだであろう頬。
『青髭公』
今は、その微笑を、見つけることができない。
フレンデル
「お邪魔でしたか?」
『青髭公』
「いいや。……入っておいで」 その瞳に宿る赤に、目をやって。
『青髭公』
ぱたん、と手記を閉じる。
フレンデル
かつり、かつりと床を踏む。
何百通りものパターンをインストールしたスカートは歩く度自然に揺れて、実在しているかのようだったが、
フレンデル
あまりに慣れ親しんだ仮想現実は、目の前の人の実在性を疑わせた。
フレンデル
傍まで来ると所在なさげに胸元に手を組む。
フレンデル
視線は少し下を向いていた。
『青髭公』
「……フレンデル。座るかい」 立ち上がって、少しだけ離れた、三人がけのソファを示す。
フレンデル
「…………はい。」
『青髭公』
緋色のソファ。古く、だからこそ滑らかなその座面に腰を下ろして隣を示す。
フレンデル
広くなったソファに腰かける。
ほんの少し、布が沈んだぶんだけ近くなった気がしてどきりとする。
フレンデル
「その……先日は…………ごめんなさい。取り乱してしまって。」
『青髭公』
「いいや。……お前が悪いわけではないよ」 少しだけ、以前のように笑う。
フレンデル
「もう少しだけ近くに行っても……いいですか?」
『青髭公』
「もちろん」
フレンデル
ソファを伝ってすぐ隣へと移動する。
フレンデル
こうして触れるのはいつぶりだろうか。
『青髭公』
指折り数えれば、それはどれほどだろう。けれどきっとあなたには、実際に日の経つよりも長く感じられる日々。
フレンデル
首を傾けて少し高い肩に頬を寄せた。
ぴとりとくっつけば衣服を模したものは埋もれ、さらりとした感触の薄い布が触れる。
『青髭公』
一度。伸びた手のひらが、寄せられた頭、小さく流れた髪を撫でる。
『青髭公』
けれど、その手はすぐに、自身の膝に引き戻されて。
フレンデル
「…………。」
フレンデル
「もう、僕では……いけませんか。」
『青髭公』
「……この城にあったさまざまを、私は、変えてしまった」 どこか遠くを見るような目が、フレンデルの向こう側に何かを透かし見ている。
『青髭公』
「ずっと、お前たちの望みを叶えてやりたかったよ」 それが本当にできはしないとしても。
『青髭公』
「……だがどうやら、私にそれは、上手く、わからない……上手くは、そうしてやれない」
フレンデル
「僕は……僕は、こうして貴方がお傍にいてくれるだけで……触れてくれるだけで……よかったのに……」
『青髭公』
「……お前は、『ただ、言葉のまま望みをかなえることが愛だとは思えない』と言ったね」
『青髭公』
「……けれど、この私がそれでも叶えられるとしたら、言葉になったものを……ただ、そうしてやるしかないのかもしれない」
『青髭公』
「それでも……例えば。お前が耐えられないから殺してくれと言っても、私にそれは、叶えられない」 愛しているから、と小さく呟く。
フレンデル
「旦那様。」
フレンデル
「僕が……今日も、明日も共にいてほしいと願っても……それは聞き入れられないのでしょう。」
『青髭公』
「いつ死ぬかを、人は、大概の場合において選べはしない」
『青髭公』
「私も、お前も、……選べるとしたら、それは、自ら選んだときだけだろう」
フレンデル
「…………。」
『青髭公』
「ずっと、は難しいんだよ、フレンデル」
『青髭公』
「難しいということを、……見て見ぬ振りはできなくなってしまった」
フレンデル
「貴方の秤は……。」
フレンデル
「あなたは……」
フレンデル
すがるように、左腕を抱きしめる。
『青髭公』
「私も、お前も、いつかは死ぬ。この国では、特に……」 ゆるやかに、連なる言葉。
『青髭公』
「だから、もしお前が、あの日口にしたように……『憎いから死んでくれ』というなら」
『青髭公』
「お前は、私の命の終わりを定めてもいいんだよ、私の『夕暮れ』」
『青髭公』
*フレンデルの心の疵「定められた寿命」を抉ります。
フレンデル
「嫌だ……嫌だよ……どうしてそんなこと言うの……?」
『青髭公』
*判定は【愛】。
坂口プラハ
横槍を入れます。
GM
ではランダム能力値。
坂口プラハ
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
坂口プラハ
2d6>=7
DiceBot : (2D6>=7) > 4[1,3] > 4 > 失敗
GM
失敗ですね。
『青髭公』
*ティーセット使います。
[ 坂口プラハ ] HP : 19 → 18
『青髭公』
2d6+2+2>=7
DiceBot : (2D6+2+2>=7) > 9[5,4]+2+2 > 13 > 成功
フレンデル
「…………。」
フレンデル
グラフィックの投影が解けていく。
フレンデル
左手には、0から17までの数字。
フレンデル
明日にもなれば、18が浮かび上がるだろう。
『青髭公』
「フレンデル」 その手を、そっと取り上げて。
『青髭公』
「愛しているからだよ」
フレンデル
「僕も……僕だって愛してるのに……」
フレンデル
「最後の時まで、すっと一緒だって……思ったのに……」
『青髭公』
「…………」 ほのかに微笑った。
フレンデル
「なんで……どうして……僕じゃないの……」
フレンデル
*青髭公の疵を抉ります
GM
わかりました。そのままシーンを続行します。
フレンデル
「こんなの……こんなの、愛じゃない……愛してるって言うなら……もっと欲してよ。僕は愛されたい。貴方に愛されたい。」
フレンデル
「縛り付けても、縫い留めても、杭で穿っても。」
『青髭公』
「……フレンデル。……私は、そんなことを欲しはしないんだよ」
『青髭公』
「太陽を、ひとところに留めておくことはできないように……お前は、私の『夕暮れ』だから」
フレンデル
肩に手をやって乱暴に押し倒そうとする。
感情をぶつけるように。その眼は真っ赤な夕暮れのように光って。
フレンデル
「言え。僕を……愛すると。貴方の太陽は今、どこにあるんです。」
フレンデル
「貴方のお心は……。」
フレンデル
*閉ざされた心に対し、猟奇で判定します。
GM
はい。では判定を。
フレンデル
2d6+2
DiceBot : (2D6+2) > 8[4,4]+2 > 10
GM
成功ですね。ロールを続行してください。
フレンデル
右手で胸ぐらを掴み、引き寄せて、唇を合わせる。
フレンデル
「…………僕は……僕は……」
『青髭公』
「……お前は尋ねたね。『僕の本当の気持ちがわかりますか』と」
『青髭公』
「理解させたいと願ったのなら、……お前は正しいな」
GM
未だ近いくちびるの上に、互いの息を感じる。
フレンデル
見開いた目から、涙がこぼれる。
GM
そこに宿る愛。
フレンデル
「僕は……まだ…………あなたを……」
フレンデル
「愛してるんだ……。」
『青髭公』
「……そうだね。……私も、愛しているよ」
『青髭公』
「……その形の違いが、……目に見えるようになってしまっただけだ」
フレンデル
「旦那様…………旦那様…………っ。」
フレンデル
首に抱き着いてむせび泣く。
フレンデル
後ろに回した右手には、新しい噛み傷が増えていた。
『青髭公』
その髪を、ただ、再び、一度。
『青髭公』
指先が滑った。
GM
紙面に過去が刻まれて。
GM
心には、望むと望まざるとに関わらず、愛の記憶が疵となる。
GM
互いを想えど、それは、痛みを伴うばかりで。
GM
GM
GM
もう1シーン行けるな。
GM
プラハ触ろ。
GM
シーン表振りま~す
GM
1d12
DiceBot : (1D12) > 3
GM
え~ カブったから振り直す~
GM
1d12
DiceBot : (1D12) > 2
GM
2:玄関ホール 二階への階段を備えた広いホール。薄暗い空間に、蝋燭の火が揺れている。
坂口プラハ
立ち絵通りに、箒で床を掃いている。
『青髭公』
階段を下ってくる。プラハの目なら、わずかに濡れた胸元が見えるかもしれない。
坂口プラハ
「あ、ご主人様、食堂の方に――」
坂口プラハ
言葉を止める。
坂口プラハ
止めてから、また再び、改めて。
坂口プラハ
「食堂の方に、お紅茶とスコーンが」
坂口プラハ
「温め直しましょうか?」微笑んだ。
『青髭公』
「……ありがとう、プラハ」 わずか、疲れたような声色。
『青髭公』
「……お前は、付き合うかね?」
坂口プラハ
わずかな間。
坂口プラハ
「いえ、ここの掃除を済ませようかと」
坂口プラハ
「食堂にはまだ、ナナコさんがいらっしゃいますよ」
『青髭公』
「……そうか」 階段を下りきったところで、足を止めて。
『青髭公』
「プラハ。……」 言い淀み。
坂口プラハ
箒が床を掃く音が続く。
『青髭公』
「……お前は、四人での暮らしに戻りたいと言ったね」
坂口プラハ
「……ええ」
『青髭公』
「……戻れると、思っているかい」 答えを求めるようでも、ただ呟くようでもあり。
坂口プラハ
箒を壁に掛ける。
坂口プラハ
人差し指だけ立てて、青髭公の唇にそっと当てる。
坂口プラハ
「どうか言わないでください、そんなこと」
『青髭公』
「……フレンデルを、泣かせてしまってね」
坂口プラハ
表情は変えなかった。そのことは、知っている。
坂口プラハ
その胸元を見れば。
『青髭公』
プラハならわかるだろうということを、『青髭公』も知っている。
坂口プラハ
「心というものは、形を変えるものです」
坂口プラハ
「愛を受けとめれば、その形に」
坂口プラハ
「触れたとおりの形に変わり、それが失われたとしても、変わった心は戻らない」
坂口プラハ
再び箒をとり、まとめた塵の山を、そっとひと撫でする。
坂口プラハ
円形にまとめられた塵は楔を入れられたように、ハートの象形をとる。
『青髭公』
「……私は、フレンデルも、お前もナナコも、愛していたし、愛している。……私たちはたぶん、お互いの愛に対して、穏やかな形をしていられた」
坂口プラハ
「ええ。私たちは、あなたに、たくさんの愛をいただきました」
『青髭公』
「今……私は変わったと思うかい」
坂口プラハ
「ええ」
坂口プラハ
「あなたはあなたのまま。それでも、あなたは変わりました。間違いなく」
『青髭公』
「…………」 目を閉じる。
坂口プラハ
「あなたは、愛しているのですね」
坂口プラハ
「ユディットさんを」
『青髭公』
「……私は、お前たちを見出したのと同じように、ユディットを見出してしまった」
『青髭公』
「それは私にとって、お前たちへの愛を損なうものではない。損なわれてはいない」
『青髭公』
「けれど、私の形は、変わってしまった」
『青髭公』
「だから、お前たちもまた、……」僅かの間。
坂口プラハ
ハートの象形に、箒でもうひと撫でを加える。
『青髭公』
「……愛によってだけでなく、人の心は変わる」
坂口プラハ
スペードの象形。
『青髭公』
「人との交わりは、……それは、疵だから」
坂口プラハ
「ええ、そうですね……。変わってしまいました」
『青髭公』
「……お前は、お前が心を持つ、けれど絡繰じかけの存在だと教えてくれたね」
『青髭公』
「……その絡繰は、そうして変わる心の形を、教えてくれるものだろうか」
『青髭公』
「そうした動きに……確信を持てるものだろうか?」
坂口プラハ
「そんなことは……そんなこと」
坂口プラハ
一歩、二歩、退く。箒を持つ手を己の胸元に寄せ。
『青髭公』
*プラハの心の疵「届かないQ.E.D」を抉ります
『青髭公』
*判定は【才覚】で、ティーセット乗せます
フレンデル
*横槍を入れます
フレンデル
Choice[猟奇,才覚,愛]
DiceBot : (CHOICE[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
フレンデル
2d6
DiceBot : (2D6) > 8[2,6] > 8
GM
出た。では効果量
フレンデル
1d6
DiceBot : (1D6) > 3
『青髭公』
2d6+2+2-3>=7
DiceBot : (2D6+2+2-3>=7) > 9[6,3]+2+2-3 > 10 > 成功
坂口プラハ
目には涙を浮かばせる。その涙を舐めれば、薔薇のフレーバーティーの味がするだろう。
坂口プラハ
胸に耳を当てても、聞こえるのはアクチュエータの静かな駆動音。あなた様のもはや聞き慣れた。
『青髭公』
「プラハ……」 尋ねるようでも、ただ呼んだようでもある。
『青髭公』
けれど、そこにあるのは慰めの色ではない。
坂口プラハ
顔が赤くそまるのは、電圧を印加すれば色を変える軟素材の作用。
坂口プラハ
求めるほどに、傷つくほどに熱を帯びるのは、内部に敷かれたサーモスタットの機能。
坂口プラハ
でも、それを駆動させる心は。
坂口プラハ
「私の、心は」
坂口プラハ
箒を取りこぼす。広い空洞に乾いた音が響く。
坂口プラハ
「ここに、あります」
坂口プラハ
プラハは己の胸を押さえる。
坂口プラハ
処理系が集約された頭脳ではなく、胸を。
坂口プラハ
「全部、それは」
坂口プラハ
「あなた様が教えてくれたこと」
坂口プラハ
「喪失しか知らなかった私に、あなた様が与えたものじゃありませんか!」
『青髭公』
「心を、愛を知らなければ、……お前は、今このとき、苦しまずに済んだかもしれないのに」
『青髭公』
「私はただ、苦しんでほしくないとだけ、……思っているんだ」
『青髭公』
それが、プラハにとってどのような意味を持つかを、知っていても。
坂口プラハ
すべて、その通りにしてきた。
坂口プラハ
初めてこの城にきたとき、二人きりだった。
坂口プラハ
あのときも青髭公は、ナナコさんを受け入れるようにいった。
坂口プラハ
そのときにしたように。
坂口プラハ
「私に、苦しみを、殺せと」
坂口プラハ
そのときにしたように。
『青髭公』
「……お前の心が……いや」 続く言葉が掻き消える。
『青髭公』
「お前にとって、私にとって、それが愛なのか、……証明はできない」
『青髭公』
「お前の愛の形が……私の望みにばかり、変わるのが」
『青髭公』
「私は……」
坂口プラハ
「そう、ですね」
坂口プラハ
あのとき、坂口准教授を、私は殺すことが出来なかった。
坂口プラハ
それは果たして愛だったのか。
坂口プラハ
彼を殺すのが愛ではなかったか。
坂口プラハ
その答えは未だ出ていないのと、同じように。
GM
心に愛は生まれ、生まれた愛は剣に変わり。
GM
心あるがゆえ。愛するがゆえに、傷つく。
GM
けれどその愛の証明は、生者にも、そうでない者にも、誰にも――できはしなかった。
坂口プラハ
「でも、痛いのです、こんなにも」
坂口プラハ
「ご主人様」
坂口プラハ
「今夜だけでよいので」
坂口プラハ
「……優しくしてくださいませ」
坂口プラハ
心さえなかったならば。そう思うほどに苦しく。
坂口プラハ
苦しいが故に、心はある。
坂口プラハ
心は再びささくれ立ち、しかし、Q.E.Dは揺るがない。
GM
疵がある。疵のつく場所が。心が。
GM
胸のうちに、脈打つ心臓がなくとも。
GM
GM
GM
プラハの心の疵、「届かないQ.E.D」が一段階抉れました。
GM
では、シーンを閉じまして。
GM
今日もほどよいお時間ですね。
GM
次回は26日14時からです。よろしくお願いしま~す
[ フレンデル ] HP : 20 → 19