GM
1d12 シーン表 (1D12) > 3
GM
3:キャンディのプラネタリウム。夜空色の天井に、色とりどりのキャンディ。手が届けば、星の数ほど手に入る。
GM
めちゃめちゃに寒かったシャーベットの氷河で、とりあえず建物を見つけてお前らはそこに避難した。
GM
中は薄暗くて、やっぱり甘いにおい。
GM
きらきらの小さなキャンディが、夜の藍色をした天井を星のように彩っている。
アニス
「おお……」 天井を仰いで感心したような声。
レディ・メグ
「ま~~~!きれいねえ!」
古森 朱
「…………」じっと天井を見ている。
セイラン
「だいぶ寒さがマシになったわね……」やはり顔色は青いが。
セイラン
「あら? まあ!」つられて天井を見上げる。
セイラン
「宝石がたくさん!」色とりどりのキャンディを見て、なんだか嬉しそう。
レディ・メグ
「……あの亡者は、センスはとってもいいわねえ」
古森 朱
「利便性はクソだけど、センスは確かにあるよな」
アニス
「あれ多分、飴じゃないかなあ……赤っぽいのはストロベリーで、あの白っぽいのが……レモンかな?ハッカかな?」
レディ・メグ
手を伸ばしてみたが、流石に天井には届かなかった。
レディ・メグ
「これまでもぜんぶお菓子で出来てたものね」
セイラン
「あら、そうなの?」飴と聞いて眉を下げるが。
セイラン
「でも、食べなければずっと保つんじゃないかしら……硬いし……」
レディ・メグ
「どうかしら。お砂糖の塊だから、暑くなると溶けちゃうかも……あっ」
レディ・メグ
「流れ星!」
GM
きらっ、と光って、落ちてくる。
GM
ころんとした、大粒のキャンディ。
セイラン
「あの亡者だって目はキャンディだったし……あら、ホント!」流れ星!
古森 朱
「外は極寒だし、多少ここも長持ちするんじゃないかと思うが」
古森 朱
「……おー。」流れ星だ!
アニス
「あっ、また流れた!」
GM
お前たちが空を仰ぐと、きらっ、きらっ、とキャンディが輝く。
GM
そして、ころっ、ころっ、落ちてくる。
レディ・メグ
「きゃ~!」
GM
流星群だ。
セイラン
「景気よく落ちてくるわね」
レディ・メグ
飴なんだか、雨なんだか!
古森 朱
「お、これなら取れるな」
古森 朱
そう言って一つ拾う。
GM
赤いの、青いの、黄色いの。
レディ・メグ
手のひらを出していれば、あっちから飛び込んでくる!
GM
大小も様々だな。パールみたいな小さいのから、口がいっぱいになっちまいそうなでっかいのまで。
セイラン
ころころころ、と足元に転がってきた飴玉をひとつ拾った。自身の掌に載るくらいの、金色の粒。
GM
きれいなまんまる。
古森 朱
拾ったものは、ビー玉ぐらいの大きさの赤い飴。
セイラン
「これは何味かしら~」首を傾げながら、あちこち傾けて品定めしている様子。
古森 朱
「……なんだこれ、デカっ。ゴルフボールか?」
その隣に落ちている飴を見ながら。
レディ・メグ
「……頭にぶつかったらケガしちゃいそうね……」
流石に心配になってきて、朱の頭に手をかざした。
セイラン
「あら、その大きいの食べてみたら? つまらせちゃったらとってあげるわよ」舌をちろちろさせた。
古森 朱
「断る。下心しか見えん」
古森 朱
赤い飴を口に放りこんだ。大きい方ではなく、常識的なサイズの方を。
セイラン
「ウフフ……」否定も肯定もせず、指先で瞳と同じ色の飴玉を弄んでいる。
GM
弄ばれる飴玉。
GM
ころん、ころん。
GM
その手の中にあるきれいなものが、お前に囁くような気がする。
GM
――Eat Me!
C・C・C
*このままセイランの『腐り落ちる左目』を抉るぞ。
GM
横槍は?
古森 朱
*横槍します。
GM
いいだろう。能力値のチョイスからだ。
古森 朱
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
古森 朱
2D6+1>=7 (2D6+1>=7) > 11[6,5]+1 > 12 > 成功
古森 朱
フッ。
[ 古森 朱 ] HP : 20 → 19
GM
じゃ、続けて効果量を振れ。
古森 朱
1d6 (1D6) > 6
古森 朱
*ヤリイカ乗せません!
GM
では-6だな。
C・C・C
*才覚で振るぞ!
C・C・C
2d6+3-6>=7 (2D6+3-6>=7) > 5[3,2]+3-6 > 2 > 失敗
GM
失敗だな。
セイラン
「…………」じ、と金色の飴玉を見る。"わたしをたべて"と語りかけてくるような、艷やかな光沢。
セイラン
それはまるで、かつて顔の左側から落ちていった大切なものにそっくりに見えて。
GM
そう、それはお前の眼の色によく似ている。
GM
だが、それだけ。
セイラン
見つめたまま、ぴたりと止まって。
古森 朱
「……ん。甘」
古森 朱
その隣で、飴玉を口の中で転がしている。
古森 朱
「? どうした、突然固まって」
古森 朱
「食わないのか、その『飴』」
――目玉では、ない。/
セイラン
「!」魅入られたように飴玉に向けられていた視線が、はっと声の方に向く。
セイラン
「あら……ワタシったら、フフ……」
セイラン
「これ、そっくりでしょ? なんだか懐かしくって」ばつが悪そうに苦笑してから、金色の粒をつまんで眼帯の上に重ねてみせて。
セイラン
ぱくり、と口の中に放り込んだ。ごくん。
GM
一瞬、しゅわっとした感触。ハニーソーダの味。
GM
失くしたものを思わせる、甘くて、そして儚い味!
セイラン
「おいしい!」呑み下す瞬間、喉を通り抜けるしゅわっとした感覚。
古森 朱
「ああ。確かに似てんな、その金色」
古森 朱
「こっちはイチゴだった。予想通りといえば予想通りだけど」
セイラン
「あら、イチゴも美味しそう! ワタシにもちょうだい?」じりじり。
セイラン
喪ったことには、もうだいぶ慣れた。欲しくなることはあるけれど、目先に別のものがあればこの通り。
古森 朱
「ほらよ」素早く近くの赤い飴を取って、押し付ける。
古森 朱
やたら大きい奴を。
セイラン
「……ありがとぉ……」アヤが口の中で転がしているのを見ながら、やたら大きい飴を受け取った。
アニス
「……おっきくない?」
セイラン
「このくらいいけるわよ」むん。
アニス
「えっ、ちょっと割ったりとかしなくて大丈夫?」
古森 朱
「こいつにはこのぐらいで丁度いいだろ」
扱いが……雑!
レディ・メグ
「喉に詰まらせちゃだめよ」
セイラン
隠れるように後ろを向いて、少し顔を上向きにしてもごもごやっている。
セイラン
ごくん。
セイラン
「……おいしいわ!」振り向くと、何事もなかったように飴は消えている。ちょっと喉を何かが通っていくのが見えたかもしれないが。
アニス
「わお……」
レディ・メグ
「……」
古森 朱
「……。蛇だ……」
レディ・メグ
「すごーい……」
アニス
「キャンディ……舐めないんだね……」
セイラン
「舐めるのはあんまり得意じゃないのよ~」細い舌を見せながら、ドヤ顔をしている。
アニス
「うーん、じゃあロリポップにする?」
アニス
ぽこぽこ。
セイラン
「まあ!」ぽこぽこ出てきたロリポップに目を瞠る。「かわいい!」
アニス
「これは棒のとこ持って舐めるんだよ~」
古森 朱
「もしかして、これも一つ一つ味が違ったりするのか?」
アニス
「えっ、うん。あ、好きな味ある?作ろっか?」
セイラン
教えてもらった通りに棒の部分を持って、ぺろぺろ。
レディ・メグ
「舐められてる!」
セイラン
「ええ! これ、舐めやすくていいわね! ありがと、アニス!」メグに頷きつつ、ぺろぺろぺろぺろ……
古森 朱
「マジか。すごい」種類も豊富なのかと改めて関心。
「じゃあ、バニラで」
アニス
「はあい!」
古森 朱
「器用なのかそうじゃないのか……」
舐めている様子を見つつ。
GM
お前らはそうやって、飴玉だのロリポップだのを舐めながら進む。
どこの世界のものともしれない星座が頭上を通り過ぎていく。
GM
そうしているうちに、やがて、プラネタリウムの夜は明ける。
GM
お前が背負った呪いにとっては、どこで夜が明けようと、何日が過ぎようと関係ない。
飴玉が美味いだの不味いだのは、なおさら関係ない。
GM
失ったものは、このまま戻ってこないかもしれない。
GM
だがそれでもまあ、ずっとシケたツラをしてる必要もない。
GM
お前は飴玉が美味いってことを初めて知った。
GM
いつかは、もっと役に立つことも知るかもしれない。
GM
金色の飴玉じゃなく。
GM
金色の目玉が返ってくる方法を。
GM
さあ、プラネタリウムは上映終了だ。
GM
お前らの手番!
古森 朱
*手番は俺。メグの傷を舐める方向で。
GM
よし。
古森 朱
1d12 シーン表 (1D12) > 1
GM
1:チョコレートの泉。とろりと溶けたチョコレートの泉。いつまでも固まることなく甘いにおいをさせている。
GM
プラネタリウムを通り抜けると、今度はずいぶんあったかいな。
GM
チョコレートのにおいがする。
GM
溶けたチョコレートの泉が、ひとつ、ふたつ、みっつ……たくさん!
GM
ミルク、ビター、ホワイト、ストロベリー。
GM
濃い色の泉の底はさっぱり見えない。
レディ・メグ
「まあまあ!いいにおい!」
メグは見かけによらず足が結構速い。
プラネタリウムの向こうに見えたチョコレートの泉を察知して、
どったどったと歩いていく。
セイラン
「ああん、待ってメグ~」ぺたぺたついていく。
セイラン
「あら! なんだかすごく甘い匂い……」
古森 朱
「これ、何ていうんだったか……ファウンテン?だっけ?」
アニスに横目で問いつつ、メグの後を追う。
アニス
「チョコレートファウンテンは……なんか……うーん、これも泉だけど……」
アニス
「すっごいな~」
アニス
「マシュマロフォンデュしたい……」
アニス
「しちゃおっかな!」
アニス
ぽろぽろマシュマロを生み始めた。
レディ・メグ
「まあまあ!」
古森 朱
「おおー……」
セイラン
「さっきの白い……マシュマロ? ふわふわでかわいいわ~!」両手ですくってもちもち。
アニス
「これをチョコレートに浸して……食べる!」
古森 朱
「画像とかで見た事はあるが、やった事はないんだよな」
心なしかわくわくしている。
レディ・メグ
ぽこぽこ生まれるマシュマロが、すぐにいっぱい。
「とってもすてき!」
レディ・メグ
「……でもアニス?少し気になっていたのだけど。
アニスがお菓子をいっぱい出せるのは……心の疵の力よね?」
レディ・メグ
「そんなにいっぱい出してだいじょうぶ?」
アニス
「うん。『特別なお菓子』を作るんじゃなきゃ、そんなに大変じゃないし」
レディ・メグ
「とくべつなおかし……」
セイラン
「『特別なお菓子』……?」ロリポップの棒でマシュマロを突き刺して、首を傾げる。
古森 朱
「今まで出してきたものの中にも、手間のかかってそうな物は合ったが。
あれとはまた別なのか?」
アニス
「『特別なお菓子』は~……」
アニス
「食べると、傷とか病気とかが、ちょっといい感じになるやつ!」
アニス
手がわやわやする。
古森 朱
「えっ。すごい」めちゃくちゃすごい。
セイラン
「なるほど……薬効のあるお菓子ってことかしら」じゃぶ、とマシュマロを泉に浸けてみながら。
アニス
「ちょっといい感じ!ってくらいだけどね」
古森 朱
同じように、マシュマロを串に刺して泉に漬ける。
レディ・メグ
「まあ……アニスったら、ほんとうにすごいのね。
さらわれて閉じ込められてるって噂を信じるひとがいたのも無理ないわ」
セイラン
「ちょっとでもすごく助けになると思うわ~。お味も気になるし……」あーん。
セイラン
ぱくり。ごくん。
レディ・メグ
メグもマシュマロフォンデュする~~!もちもち……
セイラン
「あまぁ~~~い!!!」
古森 朱
「傷の治療、この世界では特に役に立つしな」お菓子そのものも凄く役に立つけれど。
古森 朱
もちもち、ぱくっ。ごくり。
……おいしい。
古森 朱
ちらっと、メグの方を見る。
レディ・メグ
目が合う。首を傾げた。
古森 朱
「…………。今みたいな事。前に裁判やった所では、考えられないよな。
あの墓所、ほぼ湯みたいなスープしかなかったし」マシュマロを指さしつつ。
レディ・メグ
「ああ~……思い出すだけで羽が抜けちゃうわ……
あんなに味のしない食べ物って、わたし初めてだったもの!」
古森 朱
「俺も。食事って何だっけってなるレベルだよアレ……」
レディ・メグ
「だから、ここにいると少し牧場を思い出すわ」
レディ・メグ
「おいしいものがたくさん!……さすがに、こんな甘いものばかりじゃなかったけれど」
古森 朱
「適切な身体の為に、食事にも気を遣ってる……とか言ってたっけ。
メグの居た牧場」
レディ・メグ
「ええ。とってもいい飼料で育てられたのよ、わたし」
レディ・メグ
「……リンデンさん、いまごろどうしているかしら」
レディ・メグ
マシュマロをぽにぽにしながら、溜息。
古森 朱
「…………。元の世界、ね……」
レディ・メグ
「………………戻っても、合わせる顔は、ないのだけれど……」
レディ・メグ
ひとりごとのように、ぽつり。
古森 朱
「……。前から気になっていたけど」
古森 朱
「食われる事を喜ばしいと思うお前が、何で牧場から逃げたんだ?」
レディ・メグ
はたと顔を上げる。
レディ・メグ
驚いたような、困ったような、恥ずかしそうな……
古森 朱
「嫌なものから逃げるのは分かる。
けれど、喜ばしいはずのものから。何で逃げたのかと思って」
レディ・メグ
「いやだったの」
レディ・メグ
「わたし、ずっとがんばっていたわ。最高の感謝祭のメインディッシュになるんだって」
レディ・メグ
「リンデンさんもとってもがんばってくれたんだけれど」
レディ・メグ
言葉に迷うように手元でマシュマロをもてあそびながら。
レディ・メグ
わらわない?と小さく聞いた。
古森 朱
「……。」こっそりと、静かに頷く。
GM
頑張って、そのために生きてきて、今だって食べてもらいたがっていて。
GM
けれども逃げ出した七面鳥。
レディ・メグ
「感謝祭前に開かれる大きなオークションで……わたしに一番の高値をつけて競り落としたひとがね」
レディ・メグ
「……これがもう、ほんとうに、すっごく!センスが悪くって。
ひどくって。わたし思わず飛び上がっちゃったの」
レディ・メグ
「リンデンさんのよかったねって声も、ぜんぜんうれしくなくって……」
レディ・メグ
「ばかなことしたって、わかってるけれど」
レディ・メグ
「わたしのそれまでが、ずっとそんなひとのためのものだったんだって思ったら……かなしくなっちゃって……」
GM
さて、その気持ち。お前は寄り添ってやれるかな?
古森 朱
*メグの疵「逃走」を猟奇で舐めます。
古森 朱
*クエスト3『フェーヴの剥奪』も一緒に挑戦。
GM
なら、目標値は7。クエストの目標値は9だ。
古森 朱
2D6+3>=7 (2D6+3>=7) > 7[6,1]+3 > 10 > 成功
GM
両方成功!
古森 朱
「…………。」
レディ・メグ
泣きこそしないけれど、すっかりしょんぼりしてしまった。
古森 朱
「嫌だと思って、考えて、逃げだして」
古森 朱
「んで、それを実際に成し遂げてるのは。
いい事なんじゃないのか。と思うけど」
古森 朱
「『自分』があるって事だろ」
レディ・メグ
「じぶん」
レディ・メグ
「……そんなもの、あってよかったのかしら」
レディ・メグ
自分の生の目標を果たせなかったという事実は、そこに残っていて。
レディ・メグ
今のメグには、正直ーー生きる理由は少しあいまいだ。
レディ・メグ
”箱入り”だったから、その自覚は薄いけれど。
新しく食べてくれるひとを探すと言っても、常識の違うこの国ではけっこう難しい。
レディ・メグ
「自分でハードルをあげちゃったんだもの」
古森 朱
「食われるのは最期の晴れ舞台って奴だろ?
それが流されるままで、悔いが残ったまま終わるのは……」
古森 朱
「クソみたいなオチだろ」
レディ・メグ
「まあ。お口がわるい」
レディ・メグ
「……でも、そうね…………そう……」
レディ・メグ
「……やっぱり食べられるなら、センスがよくてしゅっとして、目が大きくて牙が鋭くて爪がきれいなひとじゃなきゃ……!」
レディ・メグ
「ありがとう朱。なんだかちょっと、頑張れる気がしてきたわ」
古森 朱
「……ん、どうも。」
古森 朱
(…………。)
古森 朱
(俺としては、こいつを食うのも吝かではないけど)
古森 朱
(向こうが言ってこないという事は、あいつにとっては『違う』んだろうな)
古森 朱
(なら精々、応援でもしとくか)
GM
お前たちは似たような顔をして、似たような身体をして、それでも全然違う生き物だ。
GM
それでも、心は寄り添う。
GM
言葉は通じて、思いは通う。
GM
多少はな。
GM
だから、まあ。
わからないことがあったままでも、すれ違ったままでも。
GM
なんとかやっていくことはできるわけだ。
[ レディ・メグ ] 逃走 : 0 → 1
GM
お前たちがマシュマロだの、新たに追加されたクッキーだのドーナツだのをチョコレートでコーティングしていると。
C・C・C
視界の遠くに、C・C・C。
C・C・C
そのキャンディのおめめが、何かを探してきょろきょろしている。
レディ・メグ
「はっ!朱!朱!みんな!見て!」
セイラン
あちこちの泉でいろんなチョコを試して、戻ってきたところで。出たわ!!という顔をした。
アニス
「探してますね……」
古森 朱
「うわ、居る」普通にこっちに来たな。
C・C・C
どすん、どすん。でかい足音。
レディ・メグ
「どうしましょう。まっすぐ突っ切って逃げられるかしら」ひそひそ。
C・C・C
それが、少しずつ、お前たちに向かってくる。
まだ、気づいたふうではないけれども。
セイラン
「目を狙って、怯んだ隙に走り抜けるとか……」こそこそ。
古森 朱
「今は気付いて無さそうだが、そうだな。
全力で走って奴の反対側に向かうのがいいか?」こしょこしょ。
C・C・C
どすん。どすん。歩くたび、チョコレートの泉にさざ波が立つ。
レディ・メグ
「泉に飛び込んで逃げるわけにもいかないものね。茹で鳥になっちゃう」
C・C・C
そして、お前たちに気づく。
C・C・C
ぐるん、とキャンディのおめめが動く。
セイラン
「足音が大きいから、こっちの音には気付かないんじゃないかしら。今のうちに……あっ」あっ。
古森 朱
「! チッ、気付きやがった!」
C・C・C
大きな手が開かれる。そして、にっこり。
C・C・C
「アニス」
C・C・C
「アニス」
C・C・C
「おかし」
古森 朱
その手を目掛けて、ナイフを投げる。
C・C・C
「!!」
C・C・C
視線らしきものがぐっと険を帯びる。
C・C・C
「――――――――」
C・C・C
言葉にならない、低い唸り声。
古森 朱
「おい、今のうちだ!走るぞ!」
レディ・メグ
「アニス!」手を引いて、走る!
レディ・メグ
どたどたどたどた……
C・C・C
「――――――!!」 叫んで、がむしゃらに手を伸ばす!
セイラン
三人が走り出したのを確認して、一番最後に逃げ出した。
アニス
「わあっ!」
C・C・C
アニスの服を引っ掛け……られずに、空振って。
C・C・C
そこから何かがこぼれ落ちる。
アニス
「あっ!?」
アニス
落ちてきた何かをキャッチ。
GM
だが、その場で確かめているヒマはない!とっとと逃げろ、だ!
レディ・メグ
疾風のごとくばたばたと駆けていくーー!
古森 朱
「しつっこいな……!!」
振り返り際にもう一本。怯めば御の字とばかりに手を目掛けて投げ。
古森 朱
そして、そのまま全速力で逃げていく。
セイラン
「ああんもう、止まっちゃダメ!」空振っていった手から何か落ちたのは見たが、とにかく今は逃げるのが先!
GM
そうしてお前たちは走って、走って。
GM
やがて、息を切らして足を止める。
GM
1d12 シーン表 (1D12) > 1
GM
1:チョコレートの泉。とろりと溶けたチョコレートの泉。いつまでも固まることなく甘いにおいをさせている。
GM
どこまでいってもチョコレートの泉。
GM
だが、どっかでC・C・Cは撒けたようだ。
GM
痛む肺に容赦なく染み透る甘いにおいにむせ返りながら。
アニス
「……これ、フェーヴだ……」
GM
アニスの手には、ちっちゃな陶器の赤いハート。
レディ・メグ
「フェーヴ?」
古森 朱
「……フェーヴ?」流石にちょっと息を切らしている。
アニス
「ガレット・デ・ロワっていうお菓子に入れるんだよ」
アニス
息を整えながら。
セイラン
「フェーヴ……?」ぜえはあ。肩で息をしながらアニスの手元を見た。
アニス
「切り分けた自分のピースにそれが入ってたら、当たったひとはその日の王様になるの」
アニス
手のひらの上の赤いハートを、ころんと転がして。
アニス
「……よかったら、アヤさん、どうぞ!」
古森 朱
「ん。……どうも」くれるというなら遠慮なく貰う。
セイラン
「あら。それじゃ、アヤが今日の王様?」
アニス
「アヤさんだと……女王様かな!」
レディ・メグ
「大活躍だったものねえ」
セイラン
「そうね、さっきのナイフ投げ。惚れ惚れしちゃったわ」
古森 朱
「女王様。なるほど。
……ま、悪くはないな」
GM
これで、C・C・Cは『第二ボタン』を失った。
代わりに今、お前の手に『第二ボタン』がある。
衣装を入れ替えるか?
古森 朱
貰った赤のハートを、マーブルの空に翳しながら見る。
古森 朱
*入れ替えます。
GM
いいだろう。ではお前の衣装は『第二ボタン』に変更だ。
GM
誰かが幸せなテーブルのために用意した小さなハートが、お前を少しだけ助けてくれる。たぶんな。