GM
さて、お前たちはチョコレートの泉のほとりを歩き続けた。
だが、C・C・Cがこのあたりにいた以上、ずっとここにいるのは得策じゃないな。
GM
9:タルトの広間。床がフルーツタルトでできた円形の大広間。つやつやのいちごに足を取られないように注意!
GM
いちごにオレンジ、ピーチにラズベリーに……フルーツが所狭しと並んだタルトが、足元いっぱいに広がっている。
GM
ナパージュがつやつやしているが、柔らかくって滑りやすい。
セイラン
「色んな味があったとはいえ、流石に飽きてきたところだったわね」
レディ・メグ
「セイランったら飲み干しちゃうかと思ったわ」
アニス
「チョコいっぱい食べると、ちょっとさっぱりしたの食べたくなりますよね」
セイラン
「ええ、ラズベリーなんか酸味があってちょうどいいわね」しゃがんでフルーツを掘り始めた。
レディ・メグ
フルーツはやわらかいので……結構……沈む。ずし……
セイラン
「色艶も形もワタシの好物に似てるし……あら?」掘り出したラズベリーをしげしげ眺めていたが、メグはどうやら歩くのに難儀している様子。「大丈夫?」
レディ・メグ
「ええ、だいじょうぶ。バランス感覚はあるのよ」そういう問題か?
古森 朱
「その靴でこの辺歩けるの器用だな……」こちらはオレンジを掘り出している。
レディ・メグ
みんな掘り出した。メグはキウイとか掘っちゃお
セイラン
「そう? 転びそうになったら遠慮なくつかまってね♥」ひょいひょいと危なげなくラズベリーの間を歩いている。
レディ・メグ
「ええ」自分の足元で潰れてしまったキウイを拾い上げる。
アニス
「わたしちっちゃいころ、こういうタルトとかケーキとか、いっぱい作るの夢だったなあ~」
古森 朱
「タルト、生地も好きだな。あのサクサクした感じ」
セイラン
「あら、それじゃ夢が叶ったじゃない。今ならたくさん作れるでしょう?」ラズベリーをぺろりと口に放り込みながら。
アニス
「ちゃんと粉をふるって、混ぜて、焼いて~、みたいな……」
古森 朱
「ああ……」「"救世主の力"でなく、って事か?」
セイラン
「えっ……お菓子ってそんな手順がたくさんあるものなの?」
古森 朱
「俺は作ったことないけど、結構ややこしいらしい」
「ただの料理より分量とか精確にしないといけないとか何とか」
セイラン
「なにそれ……錬金術か何か……??? ぱぱっと出てくるものかと思っていたわ……」
古森 朱
「……って事は元居た世界でも、菓子作りはよくやってたのか?」
アニス
「お母さんと一緒に、毎週いっぱい作ってた!」
レディ・メグ
「リンデンさんの奥さまも、毎週アップルパイを焼いてらしたわねえ」
アニス
「お菓子って、丁寧に作らないと美味しくならないから」
アニス
「頑張ったぶん、大切な人に美味しく食べてもらいたいじゃない?」
レディ・メグ
「最高の材料を、最高のレシピで、最高の人に料理してもらって!」
レディ・メグ
「おいしく食べてもらいたいわよねえ……」
古森 朱
「ふーん」「どこの家も凝った事するな……。」
アニス
「うんうん。ふっくら焼けたスポンジに、王冠みたいにクリームを絞って、銀色のアラザンできらきら……」
レディ・メグ
「アニスに作ってもらえるお菓子はきっとしあわせねえ……」
セイラン
「ネー。人間って凝り性よねぇ」アヤの横で頷いている。
アニス
「子供のころ、すっごくきれいに焼けた自信作のカップケーキがあってね」
アニス
「クリームとマジパンとチョコレートで、きれいにデコレーションして」
アニス
「それを、お誕生日だったおばあちゃんに食べてもらおうと思ったんだけど……」
アニス
「……近所の男の子がね、盗み食いしちゃったの」
アニス
「美味しく食べてもらおうと思って、あんなに頑張ったのに……」
GM
食材には選べない。選べないはずだ。
誰に作られ育てられ、誰に食われるかなんてことは。
レディ・メグ
きっとあの男も、メグがどんなに努力したかなんて知らないし、
牧場主がどんな思いで育ててくれたかなんて知らないまま!
GM
わからないやつには、けっしてわかりはしないが……
レディ・メグ
足元で、フルーツがつぶれる音がする。
セイラン
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
セイラン
2d6+1 (2D6+1) > 7[3,4]+1 > 8
C・C・C
2d6+3-5>=7 (2D6+3-5>=7) > 5[2,3]+3-5 > 3 > 失敗
レディ・メグ
足元を見る。この国に落ちて来てから肉が減った。
俯き覗き込んだナパージュにかすかに映る自分の顔は、
完璧な仕上がりだったあの日よりもずいぶん褪せて見える。
レディ・メグ
「わたし……まだちゃんと、おいしいかしら……」
レディ・メグ
潰れたキウイに目を移す。
いまのわたしはこんなふうに、なってしまってはいないだろうか?
セイラン
「あらあら、盗み食いなんて。そんな不届き者は丸呑みにしちゃえばいいのよ」
本気なんだか冗談なんだか、そんなことを言いながらメグの隣にやってくる。長身を折り曲げて、俯くメグの顔を覗き込む。
セイラン
「大丈夫、メグはずっと美味しそうだわ。我慢するのが大変なくらい」
口の周りについたラズベリーの汁をぺろりと舐め取る。
レディ・メグ
「……でも。そうだと思うけど。……まだわたし、誰にも食べられたことがないんだもの」
レディ・メグ
「わたしが本当においしいかなんて、まだ誰も知らないのよ……」
レディ・メグ
血のような汁を舐めとった舌を、目が追う。
セイラン
「……そうねえ。まだ誰もアナタの味を知らない」ちろちろと舌が出入りする。「でも……」
セイラン
「ワタシはアナタの香りに惹かれているわ」
レディ・メグ
食べてもらうなら、ちゃんと最高のレシピで、最高の料理人に。
そう決めている。
レディ・メグ
でも、丸のみももしかしたら、ちょっといいかもな、と。
思ってしまう自分が照れくさかった。
セイラン
「勿論よ。……ワタシ、ちゃんと我慢できているでしょう?」
セイラン
「それに、食べるならつまみ食いじゃなくて全部美味しくいただく主義なの」そう言って、またラズベリーに手を伸ばした。
GM
菓子も料理も、実のところ、腹に入ればおんなじだ。
食ったやつの中で、骨になって肉になる。それだけ!
GM
でも大概のやつが、本当はそうじゃないと思ってる。
GM
おいしく食べること。おいしく食べてもらうこと。
GM
それが、飲み食いを大事にするってことなんだろう。
GM
お前たちはそういう何かを、それなりに大事に生きている。
GM
まあ、誰しも泥水啜って生きたいわけじゃないしな?
GM
美味いもんを食いたい。そういう気持ちで素敵な誰かに食べてもらえるのを、お前は待ってる。
GM
だが、ここから出られなきゃ、お前はC・C・Cの腹の中だ。
GM
さてさて、手番も少なくなってきたな。
お前たちの手番はあとふたつ。
セイラン
*ではワタシがいくわ。アヤの心の疵を舐めます。
古森 朱
二人の会話を横目に見ながら、プチプチとオレンジを食べている。
セイラン
「…………」いつの間にかまたラズベリーの汁を顔につけながら、アヤの方をちらりと見た。
古森 朱
ラズベリーの赤は、血の色とよく似ている。
セイラン
「そういえば……」ちろちろと舌を出しながら近づいてくる。「アヤもなんだか変わった匂いがするわね? ほんの微かにだけど……」
古森 朱
てっきりメグの方に気を取られていると思っていたので、若干意外な様子でセイランを見る。
セイラン
匂いを嗅ぎ分けるのに集中しているのか、べったりとついた赤を拭うことは忘れている。
古森 朱
「……メグの時も思ったが、随分利く鼻をしてるんだな。
それも"食う側"としての力って訳か?」
セイラン
「人間にすごく近いけど、少しだけ違うような……」ンン~?と首を傾げつつ。
セイラン
「ええ。どこにどんな獲物がいるか、ちゃんと嗅ぎ分けられないと捕食者としてはやっていけないもの」嗅覚については自信があるらしく、堂々と頷いた。
古森 朱
「…………。
言っておくが、俺は"お前の方の側"だぞ」
古森 朱
「ま、殆ど人間に近いってのは正解だけどな。
こっちの世界なら大した差じゃないんだろうが」
古森 朱
甘いものは好きだ。好きではあるのだが、好きなものだけでは生きてはいけない。
……赤色から目を逸らす様に、ふいと横を向く。
セイラン
「あら……フフ、そうなの。美味しそうな匂いに混じっているのは"こちら側"の臭いだったのね」
セイラン
「これ、気になる?」横を向いた視線に、ぺろりと顔についた甘い汁を舐め取った。青い舌の上に、鮮やかな赤が乗る。
古森 朱
「…………。」じとりと睨む。
「わざとやってんのか」
古森 朱
「"そっち側"なら分かってるだろうが」
「余計な事するならそれなりの覚悟を持ってんだろうな?」
セイラン
「もう、ちょっとからかっただけじゃなぁい」
セイラン
「……でも、アナタあのメグとしばらく一緒にいたんでしょう? 随分我慢強いのねぇ」
古森 朱
「…………。そうだな、自分でも偉いと思うよ」
古森 朱
「なんなら勝負でもするか?」
ふ、と。ほんの少し、挑発するように。
セイラン
「……勝負?」挑発の色に、金の瞳が高揚するような輝きを帯びる。「……どっちが長く我慢できるかってこと?」
古森 朱
「そういうこと。……どうだ?」
いつものむすっとした表情ではあるが、仕返しのつもりなのかそこにからかうような色が混じる。
セイラン
「……フフ。アナタがそんなかわいい顔するなんて。いいわ、乗った。勝ったら何がもらえるのかしら?」
セイラン
「ああ、アヤが勝ったらワタシの血、少し舐めてもいいわよ♥ それとも指とかの方がいい?」食欲のわかなそうな景品が提示された。
古森 朱
「本気かよ……そうだな」
「相手の言う事を1回聞く、とか?」
古森 朱
「……指や血はいらないけど、どうだ?」割と自信があるらしく、じっとあなたの方を見てくる。
セイラン
「アナタこそ、随分自信があるじゃない。いいわ、アナタが勝ったら1回言うこと聞いてあげる。勿論、ワタシが勝った時は……ね?」
セイラン
*アヤの心の疵『吸血衝動』を愛で舐めます。
セイラン
2d6+3>=7 (2D6+3>=7) > 7[1,6]+3 > 10 > 成功
古森 朱
相変わらずの不機嫌そうな表情。しかし、どこか楽しそうにも思えるかもしれない。
セイラン
「フフフ……」楽しそうなのはこちらも同じ。後に楽しみがあれば、今抱える衝動を我慢することだって、きっとできる。
古森 朱
再びフルーツを一つ。今度はセイランが取ったのと同じ、ラズベリーの果実。
古森 朱
後の楽しみの為に、今の衝動を抑える為に。あるいは、今この楽しみを共有するために。
口に運んで、ぷちり。かみ砕いた。
セイラン
血に濡れたような艷やかな果実を、二人で口に運ぶ。その衝動の深さも激しさも、互いに知らなくとも。この瞬間、舌の上で弾ける甘さは共有できるのだ。
GM
お前にも、お前の目の前の相手にも、時に抑えがたい衝動がある。
GM
フルーツに食べごろが、一番美味い瞬間があるように。
アニス
「……あっちの二人、なんか、仲良さそうですね」
レディ・メグ
「朱って照れ屋さんだけど、セイランとは仲良くなれそうでよかった」
アニス
「あとで、アヤさんと仲良くなるコツ聞いちゃおっかな」
レディ・メグ
「あら、朱ならもうあなたとも仲良しよ」
アニス
セイランの青い肌の内側に、自分と同じ何かを。
仲良くなれるという、小さな幻想を見出す。
GM
裁判のときには、アニスはお前に手を貸してやるだろう。
GM
それは、大したことじゃないかもしれないが……
GM
『大したこと』ばっかりでも、なかなかやっていけないからな。