バルトルト・リッツ
1d99 (1D99) > 16
GM
きりり > マルク > バルトルト > セアラ
GM
4 食堂。八人がけのテーブルに白いクロス。どこかつましい空気がそっと佇んでいる。
金鎖 きりり
扉を次々開けていく。正確には開けさせていく。
金鎖 きりり
「ま、流石にご馳走の用意はないか~」
金鎖 きりり
「ついでにコックもウェイターもいない」
金鎖 きりり
「投げれば武器くらいにはなるだろうけどね」
金鎖 きりり
「さっすがに自分で自分にフォーク刺さないよ!」
金鎖 きりり
「マルマルの羽根ってなんでそこについてるの?」
金鎖 きりり
「ドードーの末裔でもほら、背中に生えてるのもいるじゃん」
マルク
「これはさ、一回もがれちゃったんだよねぇ」
金鎖 きりり
図書室で別れた二人の気配は、まだ無い。
金鎖 きりり
椅子を引いて、座って、フォークをナイフを手にして。
マルク
「羽がなくなっちゃった時、すごく悲しくて泣いちゃって」
金鎖 きりり
でも、血が通っていないのは、わかる。
マルク
それもそのはず。
作り物を骨と肉で固定しているだけなのだから。
金鎖 きりり
「不便……って感じではないか、もとから飛ばないもんね」
金鎖 きりり
「お兄ちゃんのこと好きだったんだね」
金鎖 きりり
見様見真似のテーブルマナー。架空の肉を切り分けて。
金鎖 きりり
思えば出会って一言目から、兄さん、だった。
金鎖 きりり
何をするにしても、兄さんがこう言ってた、ああ言ってた。やってた。
金鎖 きりり
端々に見え隠れするその影は、今やきりりの視界の端にすら亡霊として映る。
マルク
僕の世界はそれまで、兄さんを通してしか存在していなかったから。
マルク
「兄さんはない方が良いって、いってたんだけどね」
金鎖 きりり
皿の上にあるのはたぶんステーキ。牛の、厚いやつ。
金鎖 きりり
「それ言われたら、私だったらぶん殴ってボコボコにしてるけどな」
金鎖 きりり
「怖いのはマルマルのお兄ちゃんのほうでしょ~?」
金鎖 きりり
「……普通は怒っていいと思うんだけどな、そういうのは」
金鎖 きりり
つまり、ふつうじゃなかったってことだ。
金鎖 きりり
「殴られたり蹴られたりしたら、痛いのには変わらないよ」
金鎖 きりり
「怒られたら怖いのも、羽根をもがれたら泣いちゃうのも」
金鎖 きりり
「うん?」フォークを咥えてマルクを見る。責めるような目ではなく。
マルク
羽がなくなって、次は尾羽根だろうなって思ったんだ。
マルク
そうしたら、自分である部分が全部なくなってしまう気がして。
金鎖 きりり
「でも、そうしないと生きてけなくて」
金鎖 きりり
「自分自身をさ、たくさん殺して……」
金鎖 きりり
マルクの顔を見る。でっぷりと肉のついた顔。
金鎖 きりり
この堕落の国で此処まで太るのは多分容易なことじゃない。
金鎖 きりり
「マルマルは、自分のこと、自分じゃないって思う?」
金鎖 きりり
「今の私は私じゃないなって思うんだよね」
金鎖 きりり
「まあ、何がほんとの自分かっていうと、それははっきり言えないんだけどさ」
金鎖 きりり
「こんな風に、なりたくてなったわけじゃないなって。ずっと」
金鎖 きりり
「何が言いたいんだかわかんなくなっちゃった」
金鎖 きりり
「とにかくマルマルは、あんまり遠慮しないでいいってこと」
金鎖 きりり
「……別に遠慮してないかもしれないけどさ」
金鎖 きりり
「笑うだけじゃなくて、泣いたりとか怒ったりとか」
金鎖 きりり
*舐めをします。
マルクの心の疵『羽根なし羽根付き:un-vaned』を猟奇で……
セアラ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
セアラ
2d6+2>=7 (2D6+2>=7) > 8[2,6]+2 > 10 > 成功
金鎖 きりり
2D6+3-6-2>=7 (2D6+3-6-2>=7) > 9[6,3]+3-6-2 > 4 > 失敗
金鎖 きりり
すいません…… 自信がなさすぎて……
金鎖 きりり
「だめだ~!私やっぱこういうやつダメ!」
金鎖 きりり
「やっぱ私殴るの専門ってことにして!許してマルマル!」
マルク
「怒らないのも泣かないのも、そうしたくてしてるだけだし」
マルク
「本当はこんなことしたって、元通りになるわけがないってわかってるんだ」
マルク
「たくさん走ったら悩みなんて吹き飛ぶし、キリが」
金鎖 きりり
心の疵の力。たぶん、どうやら心がある証。
金鎖 きりり
下手に触れば傷つける。身体を傷つけるよりずっと容易く。
金鎖 きりり
それがここでの戦い方で、そしてこの末裔と組むのならば。
金鎖 きりり
苦手とばかり言っているわけにもいかない。
セアラ
こちらも話し込んでいた二人が、なんとなしに、あなたがたの会話の終わりを察して。
セアラ
「……行こっか。ずっといても、何かあるわけじゃなさそう」
GM
もしかするとそれは、単に死に損なっているものかもしれず。
GM
1 窓辺。塔の下を見下ろせば、緑色のラプンツェルの絨毯が広がっている。
マルク
次の扉はどうしようかと、あるき回りながら。
マルク
思えば、登ってきてから後ろをゆっくり振り返ることもなかった。
セアラ
「植物ってものがこんなにあるなんて、思ったこともなかった……」
金鎖 きりり
覗き込みはせず、手を翳して窓の外を見る。
金鎖 きりり
「ファンタジ~な景色ではあるけどねえ」
マルク
「救世主の世界には、たくさんあるって聞いたよ」
バルトルト・リッツ
「私のところは、平野に花が咲く季節があったりしたね」
バルトルト・リッツ
「環境は、救世主の出身によってかなり違うようだね」
金鎖 きりり
「全身メカの救世主とかもいるもんね」
マルク
「山が木でいっぱいなら、山に住んでたの?」
金鎖 きりり
「山には住んでなかったよ。まあ田舎ではあったかも」
金鎖 きりり
「ふつうの街……ってもわかんないか」
マルク
「キリの言ってる普通の街が、これまで一緒に通ったのと違うなら」
金鎖 きりり
「ちがうな~。ビルっていうでっかくて四角いコンクリ……石?の建物がいっぱいあって、道路に車が走ってて……イオンとかある」
金鎖 きりり
「うん。八百屋と肉屋と魚屋と粉屋と服屋と……なんかいっぱいいっぺんにくっつけたみたいな、でっかいお店」
金鎖 きりり
「この塔よりはちっちゃいかも。5階建てくらい?」
バルトルト・リッツ
「それは……私のところでも見ないな」
金鎖 きりり
「あ、でも住めば都って言葉があってねえ」
金鎖 きりり
「住めば……いいトコ見つかったりもするよね」
金鎖 きりり
堕落の国をいいトコというのはちょっと憚られた。
金鎖 きりり
とはいえ住んでるひとたちの前でこき下ろすのもね。
金鎖 きりり
「……まあ、帰れたらしあわせかはともかく、帰りたいよ」
金鎖 きりり
「帰って、どんな顔して良いかわかんないから」
マルク
「足りなかったら、僕のしあわせもあげるね!」
マルク
*金鎖 きりりの『はるかなる我が家』を愛で舐めます
セアラ
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
セアラ
2d6+2>=7 (2D6+2>=7) > 5[2,3]+2 > 7 > 成功
マルク
2d6+2-6>=7 愛 (2D6+2-6>=7) > 4[3,1]+2-6 > 0 > 失敗
セアラ
ちら、とバルトルトを見て、すぐに視線を落とし。
金鎖 きりり
「マルマルがいたら、けっこう気楽にいられるかもね」
金鎖 きりり
「おいでおいで。うちのお母さんのカレー美味しいよ」
金鎖 きりり
たぶん本気で帰ろうとおもったら、もっとたくさん。
金鎖 きりり
どれくらいの年月と、どれくらいの血でそれが賄えるのか。
金鎖 きりり
「はやく、帰れると、いいんだけどねえ」
GM
緑の匂いがする。あなたの街にはなかった匂いが。
バルトルト・リッツ
1d12 シーン表 (1D12) > 8
GM
8 広間。高い天井には、抽象化されたドレスと三編みの意匠が描かれている。
バルトルト・リッツ
セアラの開けた扉の向こうに、今までで一番広い空間。
バルトルト・リッツ
「……なんのための広間だろうね」
GM
天井には、ドレスと思しき淡い色の重なりと、対称的にすぐそれとわかる金の三編みの絵。
金鎖 きりり
「……舞踏会とか……するんじゃない?こういうとこは」
バルトルト・リッツ
「ダンスは、私には縁がなかったな。……キリやマルクは踊れるのかね?」
金鎖 きりり
「運動会のフォークダンスとかなら……」
金鎖 きりり
「なんか、いっぱい並んで輪になって踊るやつ」
金鎖 きりり
「でもこういうとこでやるのはあれ、ワルツとかなんじゃない?」
金鎖 きりり
末裔ってほんとなんもないとこで暮らしてるんだな……
バルトルト・リッツ
「この国で、ちゃんと調律された楽器というのは……私は見たことがないな」
金鎖 きりり
「ないなあ。あったら一儲けできそうだけどね」
セアラ
「子守唄とか……そういうのしか、しらない」
マルク
「前にいた街で歓迎用の音楽は聞いたことあるよ、あんまりおぼえてないけど」
バルトルト・リッツ
「……収拾はついたのかね、それは……」
マルク
「いつの間にか倒されちゃって、たぶん通りすがりの救世主が倒したんだろうって」
セアラ
「……マルクは、そのとき、その……前の救世主さまとは、一緒じゃなかったの?」
セアラ
「亡者はいなかったのに……たすけてくれたって、どういうこと?」
マルク
「こんな街にいたら、いつか駄目になってしまうからって」
マルク
「これからは兄さんが守ってくれるって、でも……」
セアラ
救世主は死ぬ。ある意味では、末裔よりも儚く。
セアラ
確かめるように言いながら、ちら、と。マルクの手首の、その、死んだ翼に視線を走らせる。
セアラ
「あたし、……あたしは今は剣だけど、もし、……誰かを守るとしたら」
セアラ
「そのひとに、ひとつだって傷ついてほしく、ないなって」
セアラ
「……その。さっき、……話してるの、聞いちゃったから……」
セアラ
「ちょっと、マルクの言う……マルクのお兄さまの言う、守るって」
セアラ
「……そう、思って、……わかんなくて……」
セアラ
*マルクの『羽なし羽付き』を愛で抉ります。
金鎖 きりり
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 才覚
金鎖 きりり
2d6+1>=7 (2D6+1>=7) > 5[3,2]+1 > 6 > 失敗
セアラ
2d6+2>=7 (2D6+2>=7) > 6[3,3]+2 > 8 > 成功
GM
choice[通す,振り直す] (choice[通す,振り直す]) > 通す
GM
同一陣営なので、入れ替えとします。逆だと能力値が高い方になってしまうのだが、低いほうだし。
セアラ
夜毎囁くのが愛という呪いなら。そこにある翼は。
GM
この国で、何かを守るって、どういうことだろう。
GM
そうした何かを乗せておくには、手のひらは小さい。誰しも。
バルトルト・リッツ
1d12 シーン表 (1D12) > 1
バルトルト・リッツ
1 窓辺。塔の下を見下ろせば、緑色のラプンツェルの絨毯が広がっている。
バルトルト・リッツ
扉を開けて、開けて。どこにも罠はなく、塔自体に危険のないことがなんとなしにわかり。
バルトルト・リッツ
今は、先程とは違う窓辺で休んでいる。
バルトルト・リッツ
見下ろせば、こちら側もまた、ラプンツェルの絨毯。
バルトルト・リッツ
「かもしれない。最初のあたりは、扉を開けていなかったから」
バルトルト・リッツ
「外見よりも、中はずいぶん広いな」
金鎖 きりり
「確かに。こんなに広いとは思わなかったな……」
バルトルト・リッツ
「やはり、『おひいさま』とやらの力だと思うかね」
金鎖 きりり
「さあ。確証はないな~……数人の救世主で大掛かりなことやって、ハメようとしてる可能性もあるし」
金鎖 きりり
「なんでもありだもんな、ここは……」
バルトルト・リッツ
「キリは、こういう……この国にありがちな、不思議のない世界から来たのかい」
金鎖 きりり
「魔法とかもないし、こういうわけわかんないこともあんまり起きない」
金鎖 きりり
「私が知らなかっただけで、ほんとはあったのかもね」
金鎖 きりり
現にこういう目に遭っているわけだから。
バルトルト・リッツ
「……ただ、そう……なにかしら不思議……魔法だとか。そういうもののある場所から来た者のほうが、この国で課される責務には有利だな」
バルトルト・リッツ
「キリはそうではないのに、戦うことにあまり……物怖じしていないね」
金鎖 きりり
「そうなんだよねえ!もうハンデだよハンデ!完全に!」
金鎖 きりり
「え~?でもそこ突っ込んじゃう?バルトさん大胆だな~」
金鎖 きりり
「まあ……魔法も不思議もなかったけど、殺し合いはあったから」
バルトルト・リッツ
「適応」 先程聞いた、あなたの言葉を繰り返す。
金鎖 きりり
聞かれてたなあ、と思う。少しばかり気恥ずかしい。
バルトルト・リッツ
「そうでさえなければ、戦いたくなかったんだろう。……少なくとも、以前には」
金鎖 きりり
「そりゃもちろん。戦うなんて、人殺すなんてぜんぜん、考えたこともなかったよ」
金鎖 きりり
「バルトさんは?初めて殺すよりも前、考えたことあった?戦うこととか、殺すこととか」
バルトルト・リッツ
「私自身が、殺したことがあったわけではないが」
バルトルト・リッツ
「戦争に行く者……行かされる者は大勢いた」
バルトルト・リッツ
「国が劣勢になれば、みなそうなる……」
金鎖 きりり
「戦争も、なかったな……遠い国の話だと思ってた」
バルトルト・リッツ
「きっと、私よりも辛かったろうね」
金鎖 きりり
「初めての時、もう夢中だったからあんまり覚えてないけどね」
金鎖 きりり
それでも帰れない。この人は帰ってはいない。
バルトルト・リッツ
「長かったな。……だが、まあ」
バルトルト・リッツ
「私はもう帰れないだろう。例え帰るすべがあったとしても」
金鎖 きりり
帰れない。あなたは。ここで生き残るのが私なら。
金鎖 きりり
「……そんなことない、んじゃない?」
バルトルト・リッツ
「もう、元の世界に居場所はないよ」
バルトルト・リッツ
「私が……あの場に残してきた人たちの思う、バルトルト・リッツは……」
バルトルト・リッツ
*きりりの『はるかなる我が家』を愛で抉ります。
マルク
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
マルク
2d6>=7 猟奇 (2D6>=7) > 6[5,1] > 6 > 失敗
[ バルトルト・リッツ ] ティーセット : 1 → 0
バルトルト・リッツ
2d6+3+2>=7 (2D6+3+2>=7) > 10[6,4]+3+2 > 15 > 成功
[ 金鎖 きりり ] はるかなる我が家 : 0 → -1
金鎖 きりり
「やっぱしあわせの資格ってやつ、要るよね」
金鎖 きりり
「こんなとこ連れてこられて、こんなことさせられて」
金鎖 きりり
「それくらいもらわないと割に合わないよねえ」
バルトルト・リッツ
「……キリや、セアラや、マルクには」
バルトルト・リッツ
「やるしかないよ。……わかっているんだ。私もね」
バルトルト・リッツ
「……戻る道はない。我々に空を飛べる翼はない」
バルトルト・リッツ
「……この塔からも、人生からも」
GM
では、お茶会が終了。これより裁判へと移ります。