GM
あなたとあなた、一人と一人。そして二人が八揃い。
GM
あなたの隣と、あなたの敵と。どちらを見るのが正解か。
GM
まだ誰も。けれども、いつか、誰か。この塔から。
GM
ある日ある時、あなたがたの耳に届いたのは、美しい歌声。
GM
それが一体誰のものだか、どうして聞こえたのか――
GM
知らないままに、あなたがたの足は、目的地への道から離れ。
GM
それが一体どこにあるのか、どうして辿り着いたのか――
GM
瑞々しい葉のラプンツェルが、果ても知らないように広がっている。
カーシェス
言いながら、足元の青々とした葉を尖った靴のつま先でめくる。
レフト
「カーシェス様、あまり不用意に手を出されては」
レフト
「……亡者化している様子はありませんが……」
カーシェス
「でも、それを言ったら何でもそうだろ」
カーシェス
「目つぶって3回右に回って、左に1回回ってみ」
レフト
目をつぶって3回右に回って、左に1回回った。
カーシェス
「元の道をつよ~~く思い浮かべたら、帰れるからな」
レフト
元の道ーー次の街へと向かう街道だーーを思い浮かべる。
カーシェス
「そりゃもちろん、お前が頑張れば嘘でも本当になったからさ」
レフト
「申し訳ありません、私の力不足で……?!」
レフト
「いずれにせよ手がかりを見つけないことには」
レフト
「亡者か、他の救世主の疵の力か定かではありませんが……」
カーシェス
ちぎった葉を口に入れて咀嚼しながら、遠慮なく絨毯を踏みしめて進む。
レフト
「か、カーシェス様っ、吐き出してください♣!」
レフト
声が聞こえるや否や、カーシェスの前へ出る。
GM
つい今しがた来た、踏みしだいた緑の道の、すぐ傍らに。いなかったはずの姿。
案内人
「わたくし、お客さまのご案内係といったところですね」
案内人
「わたくしのおひいさまがお招きになった方を、おひいさまのもとまで」
レフト
敵意や殺意はないにせよ、カーシェスの前から動かない。
案内人
「お客さまはみなさま、しあわせになることができる……」
案内人
「魔法の歌声が、『しあわせの資格』をお持ちの方に聞こえたはず」
カーシェス
「資格はいくつか持ってるが、しあわせ検定ってのは受けたことないんだがね……」
案内人
「まあそういうかんじで申しますと、定めているのはおひいさまということになりますかしら」
案内人
「わたくしのおひいさまが、しあわせに足るとお思いになって、そうして呼び集めた十六人」
カーシェス
「ここはきっとぼったくり娼館だぞ、レフ」
案内人
「そちらさま、そういうことにしあわせを見出されます?」
案内人
「でしたらまあ、叶わないこともないと思いますけれども……」
案内人
「願い……祈り? しあわせ、と思って強く望むもの」
案内人
「けれども、集まった十六人のうち、得られるのはお二人だけ」
案内人
「そうしたら、最上階で、おひいさまがお待ちです」
案内人
笑いながら、どことなく先を示して、あなたがたの前に立つ。
レフト
この国に招かれた救世主が、唯一にならなければならないのと同じに。
レフト
警戒は怠らず、カーシェスとほぼ並ぶ形でついて歩く。
カーシェス
「ま、ちょうどそろそろ救世主探しもしないとだったし」
案内人
微笑んだまま、ラプンツェルをどんどんと踏んでいく。
レフト
植物の上を歩くのに慣れない、が、それはおくびにも出さず。
GM
途中にいくつも、小部屋と思しき、窓付きのでっぱり。
カーシェス
「見える部分でマストの半分ってとこか……」
レフト
「このように大きなものが浮かぶのですか、カーシェス様の御国は」
レフト
「カーシェス様のおっしゃることがすべて嘘というわけではない」
案内人
「ひとたび入れば誰も……いえ、そうですね、グリフォンの末裔あたりならまあ出られるかもしれませんが」
案内人
「みなさま、おひいさまのおわす最上階までゆくほかございません」
案内人
「途中に、露台……バルコニーがございます」
案内人
「そこから中へ。それより上は、窓が閉まっておりますので」
カーシェス
「女性の髪を乱暴に扱うのは趣味じゃないなぁ」
カーシェス
「でも、壁に傷つけるのも怒られそうだな……」
カーシェス
「…………っと、登ったら他の奴らもみんないるのか?」
レフト
「はい。万が一のことがあれば躊躇わず飛び降りてください」
案内人
「お二人のほか、まずはもうお二人、いらっしゃいますよ」
案内人
「あまり多くても、『お茶会』になりませんもの」
レフト
「いえ……カーシェス様もご無事で何より……」
GM
あなたがたがバルコニーから内へと入ると、金の髪はするすると上へ。
レフト
さしあたっての危険はないか。化け物はいないか。
GM
ゆるやかにカーブした広い廊下。遠い先は見通せない。
GM
静か……かと思いきや、廊下の向こうからは金属の触れ合う音がする。
レフト
こちらは声は掛けず、カーシェスと二人の間に立つ。
オリゾン
「……お二人さんも、下で『しあわせの資格』とやらの話を聞いたクチ?」
カーシェス
「私はカーシェス・ドルガ、救世主です。お嬢さん方も?」
オリゾン
「こっちの子はね。アタシはしがないカードの一枚」
レフト
カーシェスから警戒を解く旨を命じられない限りは、そのまま。
レフト
カーシェスの視線を受けるとわずかばかり頷いた。
天宮 ありす
「ありすよ」 ちょっぴり警戒の視線。
オリゾン
「アタシはオリゾン。……まあ、よろしくやってる暇がありゃいいんだけどねえ」
天宮 ありす
「お茶会って、こんなわけのわかんないところでもするの?」
レフト
「伝説によれば毒の沼地で行うお茶会というものが……カーシェス様?」
カーシェス
「君が私のことを殺したくて仕方がないと言うなら別だけどね」
レフト
「カーシェス様は礼を尽くしておられるだけだ」ほんとか?
オリゾン
えっこいつマジで言ってる? みたいな顔でレフトを見た。
カーシェス
「殺す相手のことなんて知りたくない?」
カーシェス
「お茶会をしない理由はないってわけだ」
カーシェス
離れたありすに向かって右手を差し出す。
天宮 ありす
「……オリゾン、このひとなんかヤダ……」
レフト
「なんか、ではなく、せめてもう少し具体的に理由をお伝えください」
レフト
「カーシェス様にも改善のご意思はおありのはずです!」
カーシェス
「紳士的に接しているつもりなんだけれどね」
カーシェス
「『女の子』にはちょっと難しかったかな」
オリゾン
「ま、どんなお茶会にせよ、ここで突っ立ってても仕方ないっしょ」
オリゾン
「なんか……まあ、アタシとありすは見物がてら適当に探索してみる予定」
オリゾン
「どっちでもお好きに」 軽く肩を竦める。