GM
再度PCの手番から。
カーシェス
1d6 (1D6) > 5
GM
5 帳の間。垂れ落ちる絹の天蓋。透けるような布地の連なり。あなたを隠す無限の重なり。
GM
扉を開ける。
GM
先程の部屋とは一転、薄く透ける布の果てしない連なりに、布一枚の薄さに反して遮られる視界。
GM
絹の手触り。仄かに甘いようなにおい。
カーシェス
「今度は、見通しの悪い部屋だな」
カーシェス
「これじゃ、広さもわからない」
レフト
「音も吸われてしまいますね」
レフト
「此処での戦闘は避けたいところです」
カーシェス
「波じゃ布は切り裂けないしな」
レフト
「あの髪は、視覚でこちらを捉えるわけではなさそうですし……」
カーシェス
「手、繋いどくか」
カーシェス
「迷子になったら困るし」
レフト
「ええ」
レフト
特に異論なくつなぐ。
カーシェス
薄い布の間を、進んでみる。
カーシェス
隠したいものがあるのか、此方を隠したいのか。
GM
垂れ落ちる布はただ重なり続ける。
GM
どこにいるのかも曖昧になるほど。
カーシェス
「昔さ」
カーシェス
「小さい頃、祭りにいったりしてさ」
カーシェス
「人、たくさんいて何も見えなかったときのこと思い出すよ」
レフト
「こんなにも見えないものですか?」
カーシェス
「そ」
カーシェス
「でも、城の方を見るとさ」
カーシェス
「高いバルコニーから、同じくらいの年の子と、その家族と、なんか……父さんがいてさ」
カーシェス
「色々見えていいな~って。いつかあそこでみたいなとか、思ってさ」
カーシェス
「でも、行ってみるとな」
カーシェス
「なんも楽しくないの」
レフト
「それは、なぜ?」
カーシェス
「きりっとしてなくちゃいけないし、喋ると怒られるし、人の声も、色も、においも遠くてさ」
カーシェス
ぎゅっと、手を強く握って。
カーシェス
「でも、眺めは良かったなぁ」
カーシェス
「…………」
カーシェス
「ここにきて、ちょっと余裕ができてさ」
カーシェス
「こうやって、いろんなこと思い出したり、話したりしてさ」
カーシェス
「全部、お前に見せたいなって、思っちゃうんだ」
レフト
「……私に」
カーシェス
「夕方から夜にかけて、順々に灯っていく街の灯りとか」
レフト
見通せない重なりの中。その声は自分にだけ届く。
カーシェス
「人混みの合間から見える怪しい露天とか」
レフト
つないだ手のぬくもりは自分にだけ届く。
カーシェス
「いや、見せたいんじゃくて……」
カーシェス
「『一緒に見たい』かもな」
カーシェス
*レフトの疵『Curches Durga』を才覚で舐めます
金の三編み
*配下より横槍。
金の三編み
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
金の三編み
2d6+5>=7 (2D6+5>=7) > 5[3,2]+5 > 10 > 成功
金の三編み
1d6 (1D6) > 4
[ 金の三編み ] HP : 3 → 2
カーシェス
2d6+5-4>=7 (2D6+5-4>=7) > 6[1,5]+5-4 > 7 > 成功
[ レフト ] Curches Durga : 0 → 1
レフト
「道のりは、まだ少し遠そうですね」
カーシェス
「『しあわせ』かなっちゃうかも」
レフト
「……カーシェス様は」
レフト
「資格などなくともそうなされる」
レフト
「この塔に上るまでもなく――はじめから、きっと」
レフト
「おそらくは、あなたに出会ったときから」
レフト
「私は、果報者です」
カーシェス
「…………」
カーシェス
「俺は」
カーシェス
「レフトと一緒だから、ここまでこれたんだと思う」
カーシェス
「こんなに、誰かの為に生きようって思ったのは初めてだからさ」
レフト
「なぜ、それほどに」
レフト
「私のために?」
カーシェス
「えっ」
カーシェス
「…………好きだから?」
レフト
足が止まる。
レフト
「……」
レフト
「以前から、そうではないかと思っていたのですが」
レフト
「その……カーシェス様のおっしゃられる”好き”というのは」
レフト
「《like》かつ《love》という意味で……間違いはありませんか?」
カーシェス
「あー……」
カーシェス
「かなり、《crazy》かも」
レフト
「♣」
レフト
「……そ、れは、……」
レフト
「なる……ほど……」
レフト
「道理で」
カーシェス
「道理で?」
レフト
「いえ、その」
レフト
「比べてはご迷惑かつ失礼かもしれないのですが」
レフト
「……弟のそれに似ています」
カーシェス
「そっか」
レフト
「自分にそれが向けられるとは思ってもみず」
レフト
「これまで断定を避けておりましたが……」
レフト
「ついに納得がいきました」
カーシェス
何に?
レフト
「よかった」
レフト
「おなじきもちです」
カーシェス
「…………」
カーシェス
「……そっか」
カーシェス
手を引き寄せる。
レフト
されるまま。
カーシェス
横からレフトの頭に頬を寄せて
カーシェス
「うれしいよ」
レフト
「たぶん、きっと」
レフト
「あなたが、私のしあわせです」
GM
見えるもの。見えないもの。
GM
見たいもの。見せたいもの。
GM
あなたになら、望むすべてを共にできる。
GM
あなたとなら、繋いだ手を離さずに行ける。
GM
二人なら。
GM
GM
では、PKの手番ひとつめ。
GM
布の連なりの間。
GM
外は雲の上、ひとけもなく、布はあなたがたの間に交わされる以外の音を遠ざける。
GM
どこか、浮き世を離れたような部屋の中で。
野萵苣姫
『――――、――』
野萵苣姫
どこかから、遠い歌声。
野萵苣姫
塔の外で、あなたがたをここまで招いた歌。
野萵苣姫
『しあわせの資格』のある者に聞こえるという、歌。
野萵苣姫
『――、――――、――』
野萵苣姫
何を歌っているのか、かたちを持つ言葉があるのかないのか、さだかでない。
カーシェス
「あっ」
レフト
「これは――」
レフト
「あの時の」
レフト
メイスに手を伸ばす。
レフト
「嫌だと言っていたら、そのとおりになってしまいそうですね」
カーシェス
「呼ばれてる……のか?」
野萵苣姫
音の出どころはわからない。この部屋?廊下?それとも、まったく別のところ。
野萵苣姫
ただ、その歌が語る。言葉なく問いかける。
野萵苣姫
『あなたのしあわせは』
野萵苣姫
『ほんとうに、この世界を救うことで、叶う?』
野萵苣姫
カーシェスの脳裏に、柔らかな声。
野萵苣姫
『あなたの隣の、そのひとを』『ここではない、美しい場所に』『ここではない、優しい場所に』『ここではない愛おしい場所に連れて行ってはいけない?』
野萵苣姫
『見せたいもの』『共に見たいもの』『したいこと』『なにもかも』『この世界ではできないことも』
野萵苣姫
『あなたのこころは』『世界を』『この世界を選んでいる?』
野萵苣姫
『選んだのはただ、』
野萵苣姫
『隣のそのひと、ただひとりではなく?』
カーシェス
「…………」
カーシェス
隣のレフトを見る。
レフト
警戒している。
カーシェス
どうやら、この声は聞こえていないらしい。
野萵苣姫
耳に聞こえる音は、ただ、形なき歌だけを届ける。
野萵苣姫
聞こえているのは、誰の声?
野萵苣姫
外側からもたらされたもの。あるいは、内側の何かを掻き立てたもの?
野萵苣姫
*カーシェスの『あなたの『救世主』』を愛で抉ります。
レフト
*横槍を。
[ レフト ] HP : 29 → 28
レフト
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
レフト
2d6+4>=7 (2D6+4>=7) > 5[3,2]+4 > 9 > 成功
レフト
1d6 (1D6) > 2
レフト
*ラストヤリイカを使用。
[ レフト ] ラストヤリイカ : 1 → 0
野萵苣姫
2d6+5-6>=7 (2D6+5-6>=7) > 8[2,6]+5-6 > 7 > 成功
カーシェス
遠く。
カーシェス
届かない故郷の影。
カーシェス
いい思い出ばかりではなかった、けれど。
カーシェス
たしかに自分は存在していた。
カーシェス
レフトが一緒なら。レフトと一緒なら、
カーシェス
あの世界でも、しあわせになれただろうか。
カーシェス
それでは、レフトの故郷を救うことはできないとわかっている。
カーシェス
わかっていても、良くも悪くも可能性を捨てきることはできない。
カーシェス
救われたこの国に、海は戻るだろうか。
カーシェス
救われたこの国に、祝祭は訪れるだろうか。
カーシェス
確かな過去の情景と、不確定な未来の情景に揺れる。
野萵苣姫
『誰も見たことなんてない』『誰も知らない』
野萵苣姫
『あなたも』
野萵苣姫
『この国の救いとは』『一体どんなものなのか』
カーシェス
俺が作らないと……いけないのに……
[ カーシェス ] あなたの『救世主』 : 0 → -1
野萵苣姫
『あなたのしあわせの姿を』
野萵苣姫
『そこに見出だせる?』
野萵苣姫
問う声は、囁くように。
カーシェス
「…………」
カーシェス
「……なるさ、きっと」
野萵苣姫
脳裏の声は優しげに笑って、そよ風のように去る。
野萵苣姫
歌声が遠ざかる。
レフト
「カーシェス様?」
カーシェス
「…………」
レフト
歌声が充分遠ざかったのを確かめて、つい、と袖を引く。
カーシェス
「あ……」
カーシェス
「大丈夫だよ」
レフト
「何かありましたか?」
カーシェス
「ちょっとね」
レフト
「なにが」
レフト
ずい。
カーシェス
「歌にあてられたかな」
レフト
「亡者であれ救世主であれ、流石にこの塔の主ともなればその程度は造作もないようですね」
レフト
「そもそも此処に招かれたのもこの歌から……」
レフト
「厄介なものです」
レフト
手を離す。
カーシェス
「レフト」
レフト
「はい」
カーシェス
「がんばろうな」
レフト
「……ええ」
レフト
そうして、手をつなぎ直した。
レフト
「出ましょうか。また仕掛けてこられる前に」
カーシェス
「そうしよう」
カーシェス
手を引く。
カーシェス
迷っている場合ではないんだ。
カーシェス
この手を守らないと。
GM
答えは出ない。答えは出せない。
GM
今はまだ、誰にも。
GM
未来は薄絹の向こう側。あるいは過去も、現在も。
GM
見えているのは目の前だけ。
GM
そこにいる一人だけ。
GM
GM
では、PC最後の手番。
レフト
私が。
レフト
1d6 (1D6) > 1
GM
1 階段。白い石の階段。もはや上はない。下ってみても、いつの間にか同じ場所へ戻ってくる。
レフト
布の重なりを抜けて。
レフト
抜けて、抜けて、抜けて。
レフト
元の廊下へ戻ってくる。
レフト
階段を覗き込む。
GM
暗闇に点々と灯るろうそく。もはや上への階段はなく、天井がゆらゆらと照らされている。
カーシェス
「どうした?」
レフト
「いえ」
レフト
「思えば長くこの塔で過ごしたような気がして」
レフト
「つい」
レフト
「半月ほどいたのでは?」
レフト
「お互い無事に上って来られて、よかった」
レフト
救世主が堕落の国を生きるのにひとつ、ひとつと屍を積み上げていくように。
カーシェス
「……そうだな」
レフト
この塔を登るにもまた、屍を積み上げた。
カーシェス
運が悪ければ、とはいえ。
カーシェス
運が良かったとは言わない。
カーシェス
それだけ、積み上げてきたものがある。
レフト
「下へ降りてもコインの枚数は据え置きでしょうか。没収ということはないと思いますが」
カーシェス
「コインは、俺の意思か、裁判以外で奪われることはないと思う」
カーシェス
「ここまで会った奴がみんな幻ならそうかもしれないけど……俺には」
カーシェス
「そうは思えないよ」
レフト
「……ええ」
レフト
「みな、生きていましたね」
レフト
絞めた首を。潰した頭を。この手が覚えている。
レフト
「私とあなたで、望んだことです」
レフト
「その証明」
カーシェス
「ああ」
レフト
この身の内に、確かに分けられた6ペンスコインの加護。
レフト
抉られた目玉のひとつは、一歩違えれば己の救世主のものであったかもしれない。
レフト
ぎゅ、と拳を握る。
レフト
「カーシェス様」
カーシェス
「ん」
レフト
「救世は、弔いにはなりませんね」
カーシェス
「みんなが望んでるわけじゃないからな」
レフト
「それに、踏み越えておいてそう口にするのは傲慢です」
レフト
「強制されたからといえ、勝手に踏み越えたことを、背負って」
レフト
「私たちはどうやらどこまでも、わがままだ」
カーシェス
「仕方ないさ」
カーシェス
「生きてるんだから」
レフト
「……ままならない」
レフト
「正しく生きようと思っていたのです」
レフト
「救世主様がいつかもたらしてくださる救世に恥じぬよう」
レフト
「あの町ですべての罪を引き受けたのも、同じこと」
レフト
「けれどここまで生きてしまいました」
レフト
「あなたの隣で、望むままここまで」
レフト
「正しくはなくとも」
カーシェス
「最後にさ」
カーシェス
「正しかったって言えれば、それでいいさ」
レフト
「いいえ」
レフト
「きっと最後にも、私はそうは言えないのではないかと」
カーシェス
「それじゃさ」
カーシェス
「よかった、じゃ、だめ?」
レフト
「……」
レフト
「いいですね」
レフト
「では、……」
レフト
「そう言えるように」
レフト
*聖遺物『アリスの証言』を愛で調達します。
金の三編み
*配下から横槍。
金の三編み
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 猟奇
金の三編み
2d6+5>=7 (2D6+5>=7) > 9[5,4]+5 > 14 > 成功
金の三編み
1d6 (1D6) > 6
レフト
*ティーセット使用
レフト
2d6+5+2-6-2>=7 (2D6+5+2-6-2>=7) > 7[4,3]+5+2-6-2 > 6 > 失敗
金の三編み
その言葉が互いの心に沁み渡る、その一瞬だけ前。
金の三編み
ずるり、と三つ編みが廊下を這う。
金の三編み
廊下を。天井を。壁を。階段を。
金の三編み
ずる、ずるり。
金の三編み
あなたがたに、無視はできない。
金の三編み
意識は互いの言葉から逸れてしまう。
[ 金の三編み ] HP : 2 → 1
レフト
「っ、」
レフト
構える。
金の三編み
ゆるやかに蠢く金の髪。
金の三編み
どこからどこへ伸びたものか。
カーシェス
視線が追う。
金の三編み
何かを探すように。探るように。
金の三編み
ずるり、ずる、ずる。
金の三編み
何かを縛るように。どこまでも。
金の三編み
それはやはり、すぐさま襲ってくるようなことはないけれど。
金の三編み
しかし、二人の間にあった『何か』は霧散してしまった。
カーシェス
「塔自体が能力だとすると、厄介だな」
カーシェス
*レフトに野萵苣姫の疵『美しく長い金の髪』を共有します。
レフト
*共有されました
GM
よろしいでしょう。亡者の疵なので特にペナルティもありません。
GM
霧散した何かを取り戻せない。思いはかたちのないゆえに。
GM
そこにあるものを信じられるのは、互いだけ。強く信じられなければ、それはかたちを持たぬゆえ。
GM
ひとまたたきの間に。
GM
それは在って、失われて。
GM
同じものは戻らない。時のように。風のように。波のように。
GM
GM
では、最後。PKの手番。
GM
周囲ではいつの間にか、金の三つ編みがそこらじゅうを這い回っている。
GM
蛇のような。百足のような。
GM
ところどころから零れた髪のいくらかが、風に揺れている。
レフト
見回す。囲まれている。
レフト
「逃れようがないとはいえ」
レフト
「……どうしたものか」
カーシェス
「こっちから攻撃するのもな……」
GM
その、やや躊躇うような間に、また。
GM
髪を揺らす風に乗って、どこからとなく。
野萵苣姫
『――――、――』
野萵苣姫
歌声。
カーシェス
「またか」
野萵苣姫
その歌は、言葉のかたちを持たない。
野萵苣姫
『――、――――、――』
野萵苣姫
ただ美しく響く。
野萵苣姫
そして。
野萵苣姫
『あなたのしあわせは』
野萵苣姫
『ほんとうに、あなたの隣のそのひとを、しあわせにしてくれる?』
野萵苣姫
レフトの脳裏に、柔らかな声。
レフト
「っ、」
レフト
逃れようがない。
野萵苣姫
『あなたの隣のそのひとを』『この世界の、泥濘の海に』『そのひとの知る、青い海のないこの場所に』『とどめてしまって、ほんとうにしあわせ?』
野萵苣姫
『共にいてくれるままに共にいて』『しあわせのかたちを、互いに決めてしまって』
野萵苣姫
『あなたのこころは』『そのひとを』『縛っているとは思わない?』
野萵苣姫
『そのひとを選んだあなたに』『あなたを選んだそのひとを』
野萵苣姫
『ただひとつだけに、縛ってはいない?』
レフト
じり、と足の裏が鳴る。
カーシェス
「レフ?」
レフト
否定はしない。自分とカーシェスがどう思おうと。
レフト
他の道があったのではないかと問われれば、ないとは言いきれない。
レフト
ほんとうにカーシェスの幸せを思うのなら。
レフト
自分ではなくとも。
レフト
留めたのは自分。願ったのは自分。選ばせたのは自分。
レフト
なにひとつ、否定はできない。
レフト
けれど。
レフト
「それでよかった、と」
レフト
「言っていただかなければ」
野萵苣姫
歌声は、耳に届く言葉のないままに。
野萵苣姫
ただ、あなたの内側に触れる。
野萵苣姫
痛む胸に。
野萵苣姫
*レフトの『Curches Durga』を愛で抉ります。
カーシェス
*横槍!
カーシェス
Choice[猟奇,才覚,愛] (choice[猟奇,才覚,愛]) > 愛
カーシェス
2d6+2>=7 (2D6+2>=7) > 12[6,6]+2 > 14 > 成功
GM
*スペシャル!
カーシェス
1d6 (1D6) > 3
カーシェス
*ヤリイカをのせます!
[ カーシェス ] ヤリイカ : 1 → 0
[ カーシェス ] HP : 21 → 20
野萵苣姫
2d6+5-5>=7 (2D6+5-5>=7) > 9[3,6]+5-5 > 9 > 成功
カーシェス
「レフト」
レフト
「……」
カーシェス
グローブを取り、頬に触れて、此方を向かせる。
カーシェス
「レフト」
レフト
その声は聞こえていたはずなのに。一拍、反応が遅れて。
レフト
「……は、」
レフト
触れた指先で目を覚ましたように、瞬く。
カーシェス
「大丈夫か?」
レフト
「あ、……はい、いえ、申し訳ありません」
レフト
「おそらく先程のカーシェス様と同じに」
レフト
指先が触れている。
レフト
熱がそこにある。
レフト
失うことに耐え難い熱が。
野萵苣姫
あなたの感じる、その熱に。
野萵苣姫
『そのやさしさを』『ぬくもりを』『縛っていてもいい?』
カーシェス
その手で、前髪を避けるように優しく撫でて。
レフト
「や……」
レフト
いやだ。
レフト
縛らないで。
レフト
私なんかに、縛られないで。
レフト
その手から逃れるように身を捩る。
カーシェス
「愛してる」
レフト
「カーシェス、さま」
レフト
縛られないで。
レフト
自由でいて。
カーシェス
「だから」
レフト
私の憧れたとおりに。
カーシェス
「一緒に行こう」
カーシェス
*スペシャルで「王の慈悲」を獲得、そのままレフトに譲渡します。
[ レフト ] 王の慈悲 : 0 → 1
レフト
「……っ……」
レフト
振り払えない。
レフト
逃れられない。
野萵苣姫
縛っている、と。
野萵苣姫
歌声はそのように優しく囁く。
野萵苣姫
甘い呪い。
野萵苣姫
そして、声は優しげに笑って去っていく。
野萵苣姫
歌声もまた。
[ レフト ] Curches Durga : 1 → 0
レフト
「私」
レフト
「私は、ほんとうは」
レフト
「あなたに相応しくなんかなれない」
レフト
「嘘つきで、卑怯で、正しくなくて」
レフト
「だから、」
レフト
「ずっと、怖くて」
レフト
「ずっと……あなたを、失うことだけが、怖くて……」
レフト
「……弟が死んだことも、救世主様を殺したことも、末裔を殺したことも」
レフト
「いつか自分に報いがあると、それが、あなたを失うことだと、」
レフト
「私には、しあわせの資格なんか、」
レフト
「ないんです、カーシェス様、」
レフト
縋ることができない。
レフト
今にも後ろへ退きそうになる。
レフト
こんなこと。
レフト
こんなこと、言いたくはなかった。
レフト
言ってはいけなかった。
レフト
だから黙っていたのに、今更。
カーシェス
「資格なんてなくたって」
カーシェス
「俺がしあわせにしちゃうからな」
カーシェス
それ以上の毒を飲み込むように。
カーシェス
唇を塞いだ。
レフト
――しばらく抵抗があって。
レフト
やがて静かになって。
レフト
あなたが唇を離すなら、小さく。
レフト
「カーシェス、さまは、ひどい」
レフト
と。
カーシェス
「…………」
カーシェス
「悪名高きドルガの男だからな」
レフト
「私はっ」
レフト
「私は、あなたにも」
レフト
「あなたの幸せを見つけてほしかった」
カーシェス
「もう、見つけたよ」
レフト
「…………」
レフト
胸を叩いて。それきり。
レフト
何も言えなくなってしまった。
レフト
なにも。
GM
胸が痛む。心が軋む。
GM
時に、愛こそが何よりもそうさせる。
GM
それでも。それでも、隣にいたいと望むことこそが、
GM
互いを結びつけている。
GM
あるいは、縛り付けている。
GM
望んだ通りに。
GM
GM
それでは、お茶会が終了。これより裁判に移ります。