GM
では、最初はどちらから行動しますか?
小山田 みちる
じゃんけんする?
雨樋 緑郎
するか、じゃんけん…
小山田 みちる
よっしゃ!
小山田 みちる
choice[グー,チョキ,パー] (choice[グー,チョキ,パー]) > パー
雨樋 緑郎
こういうまったりしたのも久しぶりだな……
雨樋 緑郎
choice[グー,チョキ,パー]  (choice[グー,チョキ,パー]) > チョキ
小山田 みちる
このわたしがまけるだと・・・
雨樋 緑郎
ふ…負け筋は見えていたぞ……
小山田 みちる
いけっ ろくろー!君に決めた!
GM
はい、では駅命名表を振りましょう。1d12が2つです。
雨樋 緑郎
あれ、誘導されて……? 俺が勝ったはずでは…… 
雨樋 緑郎
1d12 (1D12) > 11
雨樋 緑郎
1d12 (1D12) > 8
GM
ひとつめの駅は、『青町』。
GM
『次は……青町……青町……』
GM
【青町駅】ハンドアウト
終着駅まではまだ遠い。列車のすれ違いの関係で5分ほど停車するようだ。
ホームにも駅舎にも人影はない。
このハンドアウトは、第1サイクルの間のみ調査することができる。
GM
ちなみに、駅名はお守りで振り直すことができます。一応ね。
GM
車窓に迫る、線路脇の緑。時折その向こうになにかが見えて、すぐに木々の葉に隠れて。
GM
車内には誰もおらず、走行音だけが響いている。
GM
進行方向に小さく切られた窓からは、運転士の背中が見えた。
雨樋 緑郎
流れていく景色をみつめる。行くあての定まらない静かな旅だ。
隣にいる小動物はさておいて。
雨樋 緑郎
1d12 シーン表 (1D12) > 2
雨樋 緑郎
2d6 (2D6) > 7[1,6] > 7
GM
7:座席の下に缶コーヒーが置いてある。マナーの悪いやつもいたものだ。
小山田 みちる
ぶらぶらさせた足が座席下の缶コーヒーを蹴る。
小山田 みちる
「うおっ」
雨樋 緑郎
「あっ…」
小山田 みちる
白いワンピースのすそがコーヒーのしみになる。
小山田 みちる
「あぁ~~」
雨樋 緑郎
「あ~あ……」
小山田 みちる
「ああ~ん」
雨樋 緑郎
懐からハンカチを取り出すが、どうしたものかと手が止まる。
小山田 みちる
「おばあちゃんにもらったやつなのにィ~~」
雨樋 緑郎
「おさがり……?」
小山田 みちる
「そ!かわいかろ?」
雨樋 緑郎
「ん~…」
「どうする、降りて洗うか」
雨樋 緑郎
あえて感想は控えさせてもらう
小山田 みちる
「5分ぞ!?」
GM
そんなふうにわちゃわちゃするあなたがたをよそに、アナウンス。
小山田 みちる
「いけるか~?いけんのか~ろくろー?」
GM
『まもなく青町……お忘れ物ございませんようご注意ください……』
小山田 みちる
「ぐああ」
雨樋 緑郎
「考えている余地はなさそうだぞ、小山田君。」
GM
電車がホームに滑り込む……。
GM
*第1サイクル 雨樋 緑郎
小山田 みちる
「ダッシュ!」
小山田 みちる
バッッと立ち上がって駆けだす。
小山田 みちる
ホーム内のトイレへ向かって一直線。
雨樋 緑郎
「それいった」
GM
トイレにも、ホームにも誰もいない。相当な過疎線のようだ。
GM
『すれ違い運転のため、5分ほど停車いたします……』
小山田 みちる
「うおぉ~~」
小山田 みちる
小さくなる声。
雨樋 緑郎
一足遅れて、一緒に外に出る。
雨樋 緑郎
共に、蒸し暑い空気が再びこみあがってくる。

「せわしないな……」
雨樋 緑郎
手持無沙汰のまま、ベンチに座る。
雨樋 緑郎
このまま、彼女が帰ってこなかったら。
雨樋 緑郎
そこらをぶらついて、喫茶店にでも寄って、コーヒーでも飲もうか。
雨樋 緑郎
ひとときの空白の中、そんなことをぼんやり考えている。
雨樋 緑郎
スマホを取り出して。
青町駅の調査でも…しようかな! メディアで!
GM
はい、良いでしょう。では、判定をどうぞ。
雨樋 緑郎
2D6>=5 (判定:メディア) (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
GM
成功!
GM
拡散情報。
GM
【青町駅】秘密
ショック:なし
拡散情報。
駅舎の壁には色あせた張り紙がされている。
「当路線の列車はすべてワンマン運行です。一両目前側のドアからの乗降にご協力ください。落し物等については停車中にお問い合わせください」
▽ハンドアウト「運転士」を公開する。
GM
【運転士】ハンドアウト
制帽を目深にかぶった運転士。
停車中は運転席の外へ出てくる。少しなら話ができそうだ。
雨樋 緑郎
なんとなく壁を伝い、目線を上げると運転士の姿が見える。
GM
真っ直ぐな立ち姿。しかし、制帽の影になって表情は窺えない。
雨樋 緑郎
さすがにわざわざ声をかけるようなことは…しないけれど。
その仕事ぶりを眺めている。
まさか若いふたりが死にに行くなどとは思いもすまい。
雨樋 緑郎
カメラ越しに覗いてみる。 
夏らしい陰影が、いい感じかもしれない。
小山田 みちる
カンカンカン!ぺちぺちぺち!
サンダルがホームの階段を鳴らす音。
小山田 みちる
「セーーフ! セーフ?」
雨樋 緑郎
「うおっ」
小山田 みちる
開け放たれたドアから裾をびしょびしょにしたみちるが滑りこむようにして帰って来る。
雨樋 緑郎
「うわあ……」
雨樋 緑郎
「おまえ、せめて何かで拭くとか、しぼるとか…………」
小山田 みちる
「なんだねチミィ その顔はァ」
小山田 みちる
「だって発車しちゃったらさあ」
雨樋 緑郎
「なんだおまえ、その格好は と返させてもらおう。」
小山田 みちる
ドアの前にふらふらと歩いてって線路で絞る。
小山田 みちる
雨音のような水音。
雨樋 緑郎
「ああ~~…っ」
小山田 みちる
音だけ聞いたら立ちションみたいだなこれ……。
小山田 みちる
いうまい……。
雨樋 緑郎
「ほんとに怒られるぞ」
雨樋 緑郎
言わないで正解
小山田 みちる
「座席が濡れるよりいいでしょ~」
雨樋 緑郎
後ろからばさり。 タオルをかけてやる。
小山田 みちる
「お! おお?」
雨樋 緑郎
「お前はそこで立ってなさい。」
小山田 みちる
「先生のわからずや!」
小山田 みちる
裾をタオルでくるんでしぼる。
ぎゅっぎゅ。
雨樋 緑郎
「先生は君の為を思っていっているのです」
小山田 みちる
「大人はいつもそうだ!」
雨樋 緑郎
滴った水が跳ねて、足元が濡れている…ずぶぬれだ。
小山田 みちる
濡れたタオルを持ってうろつく……。
うろ……うろ……。
雨樋 緑郎
「子供は大人のいう事を聞くべきだと思うんだ。」
小山田 みちる
タオルをふたたび線路の上で絞る。
ぎゅ……。びしゃしゃしゃ……。
GM
*第1サイクル 小山田 みちる
小山田 みちる
タオルを絞りながら、怒られないかな……と運転士さんの顔色をうかがうことにする。
GM
顔色……この距離からでは、どうにも見えない。
GM
強くなりつつある日差しの影になっている。
小山田 みちる
【笑い】かけるぞっ!
雨樋 緑郎
コーヒーひとつにどれだけ水浸しにしてきたんだ……と後ろ姿を見る。
GM
では、判定をどうぞ。
小山田 みちる
2D6>=5 (判定:笑い) (2D6>=5) > 7[2,5] > 7 > 成功
GM
成功。感情共有を含めて公開されます。
小山田 みちる
「えへへえ、すみませんねえ……」
雨樋 緑郎
「仕事の邪魔するんじゃないぞ~…」
GM
【運転士】秘密
ショック:なし
運転士はあなたに「落し物でしたら――駅の駅員室でお預かりしています」と無愛想に言う。駅名はよく聞き取れなかったが、おそらく終着駅のことだろう。
落し物……そう言われると、何か落としたような……?
▽この【秘密】を調査したPCは「プライズ:預かり証」を獲得する。
小山田 みちる
運転士に向かってぺこぺこ謝る。
GM
【預り証】ハンドアウト
プライズ:預り証
「小山田 みちる」と名前が書かれた預かり証。
特定のハンドアウトを調査した際にこのプライズを所持していると、落とし物を受け取ることができる。
このプライズに【秘密】はない。
GM
運転士は、みちるにスッと用紙を一枚差し出しました。
小山田 みちる
「お」
GM
「落し物でしたら――駅の駅員室でお預かりしています」
GM
預り証だ。
雨樋 緑郎
「…? この短期間にもう落とし物を……?」
小山田 みちる
発車時刻。
小山田 みちる
「落とし物・・・」
GM
聞き覚えのないメロディがホームに響く。
小山田 みちる
「オアーーッ!」
GM
運転士は何にともなくひとつ頷き、運転席へ。
小山田 みちる
「おあ おあっお預かりされてるっ」
小山田 みちる
「何落した!?」
小山田 みちる
わちゃわちゃとワンピースを探るうごき。
雨樋 緑郎
「忘れ物を忘れるとは、さすが。」
GM
その間に、向かい側のホームに電車が停まり、そして通り過ぎていく。
GM
『お待たせいたしました、まもなく発車いたします……』
GM
これは電車の中から。
雨樋 緑郎
「まぁ、行ってみればわかるだろ。」
小山田 みちる
「いやっ落したのろくろーじゃない!?」
雨樋 緑郎
「俺が……?」
雨樋 緑郎
「いや~ ないない。」
小山田 みちる
「あ~ん?」
雨樋 緑郎
「いやだって、定期もカードもあるし……」
小山田 みちる
「くぅ~言い返せねえ~」
小山田 みちる
忘れ物をするので荷物が増えてくタイプのため。
GM
『……ドアが閉まります、ご注意ください……』
小山田 みちる
「アーッ」
雨樋 緑郎
「ああ~ 落とされる~」
雨樋 緑郎
のりこむ。
小山田 みちる
のりこむしかない。
小山田 みちる
「あ~ん」
GM
飛び乗ったあなたがただけを乗せて、ドアが閉まる。
GM
『駆け込み乗車はおやめください……』
小山田 みちる
サーセン……。
雨樋 緑郎
「小山田のせいで怒られた気がする」
小山田 みちる
「まいったね、どうも」
GM
再び走り出す電車。走行音。
GM
電車の内と外で交換されていた空気が、冷房でまた冷やされていく。
雨樋 緑郎
「ていうか大丈夫か、それ。 ……乾かさなくて。」
小山田 みちる
「まーなんとかなるっしょ!」
小山田 みちる
というか、なんとかならなくても。
カンケーないし……。
雨樋 緑郎
「…別に俺は、外で待っててもよかったんだけど。」
小山田 みちる
「だって~夜になる前に海いきたいじゃ~ん」
雨樋 緑郎
「朝でも夜でも海は海だろ……」
雨樋 緑郎
「そこからでも見えるし。」
小山田 みちる
「あのねえ、海ってのはこのでかい水たまりのことじゃなくて~」
小山田 みちる
「海と砂浜を歩くあのへんが“海”なのだな~~」
小山田 みちる
わかるかね~?とうむうむ、としてみる。
雨樋 緑郎
わかりませんなぁ と首を振る
GM
……では、次の駅名を決めていきましょう。
小山田 みちる
1d12 (1D12) > 11
小山田 みちる
1d12 (1D12) > 10
GM
次の駅は、『青宮』。
GM
【青宮駅】ハンドアウト
寂しい雰囲気の駅舎の軒下に、帽子を被った人影が立っているように見える。
このハンドアウトは、第2サイクルの間のみ調査することができる。
小山田 みちる
ずっと青い。
小山田 みちる
青い駅名。
青い景色。
小山田 みちる
海も山も遠く、青い。
GM
『次は、青宮……青宮』
GM
アナウンスが駅の名を告げる……。
小山田 みちる
つづいてシーン表。
小山田 みちる
2d6 (2D6) > 11[5,6] > 11
GM
11:押し包むような雲から、水のにおいが沈んでくる。雨だ。
GM
進む電車の窓に、ぽつり、ぽつり。
GM
今朝には止んだと思った雨が降ってくる。
小山田 みちる
「お、」
小山田 みちる
「雨だ」
雨樋 緑郎
「また降ってきたのか」
小山田 みちる
「こりゃもうワンピースは乾かんね」
GM
それは、昨晩の、嵐のようなそれではなく。しかし、さあぁ……と音を立てて。
雨樋 緑郎
「参ったな……」
小山田 みちる
「びっしょびしょのまま海に行くぞ~!」
雨樋 緑郎
「このまま行くのか!?」
小山田 みちる
「行かんのか!?」
雨樋 緑郎
「いや、行くが…… だがな……」
雨樋 緑郎
濡れたワンピースというのは、なんというか……
小山田 みちる
「だがぁ~?」
雨樋 緑郎
「なんだ……」
小山田 みちる
へぶちん!と大きなくしゃみをひとつ。
顔をでっかく背ける。
小山田 みちる
「あーっ、ろっしょい!」
雨樋 緑郎
「ああ、ほらおまえ!」
雨樋 緑郎
ハンカチでキャッチ
小山田 みちる
もごもご。
雨樋 緑郎
「子供みたいだな、ほんとに……」
小山田 みちる
「こぉ~~んなセクシー美女を前にして!?」
雨樋 緑郎
「セクシー美女が台無しだよ」
小山田 みちる
しゃなりしゃなりとポーズをとる。
雨樋 緑郎
そのまま頭をぺちこんとやる。
小山田 みちる
イテッ
雨樋 緑郎
「次の駅ついたらココアでも買うか……あまいやつ」
小山田 みちる
「いいわねえ~」
雨樋 緑郎
「風邪でもひかれたらたまらんしな…」
GM
薄布のような雨を裂いて、電車はホームへ到着する……。
GM
*第2サイクル 小山田 みちる
小山田 みちる
ホーム内の自販機めがけて踏み出す。
小山田 みちる
「ろくろー!あったか~いがないよ!」
雨樋 緑郎
「はしゃぐな はしゃぐな…」
 小銭を探りながら 立ち上がる。
雨樋 緑郎
「あるだろ、どっかに……」 たぶん…
小山田 みちる
「いちだいじだなこりゃ」
小山田 みちる
あったか~いを探すろくろーをよそに、自販機横のポスターに印刷されているQRコードを読み込んでみるべく【カメラ】を起動する。
小山田 みちる
青宮駅を調査します。
GM
では、判定をどうぞ。
小山田 みちる
2D6>=5 (判定:カメラ) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功
GM
ぴったり。
GM
【青宮駅】秘密
ショック:なし
拡散情報。
近づいてみると、人影に見えたのはあなたの背丈ほどのマガジンラックと、それにひっかけられた子供用らしき帽子だった。
マガジンラックにはよれた観光案内の小冊子が入っている。終着駅のすぐ近くには眺めのいい崖があるようだ……。
▽この【秘密】を獲得したキャラクターは、クライマックスフェイズで「儀式:心中」に挑戦することができる。
小山田 みちる
軽装に見えてもスマホは持ってきているらしい。
7年前くらいの型を延々と使っている。
小山田 みちる
「キャンペーン外れた~……」
雨樋 緑郎
「ざ~んねん、 次に期待だな~」
小山田 みちる
自販機の向こうの人影におわわ、と驚いたかと思うとすぐにぺたぺたと寄っていく。
小山田 みちる
じ、とその観光案内の冊子を眺めた。
雨樋 緑郎
……これでいいか。
――ガコン。硬質な音がする。
GM
きれいな海と、高い崖。よれた冊子の写真は、よれているからこそなんとなし、誘うようなものがある。
小山田 みちる
手に取ってぱらぱらとめくる。
雨樋 緑郎
あちあちと、缶を取り出しながら、そちらをみる。
雨樋 緑郎
「ほい」 頭の上に。おしるこ。
小山田 みちる
「お? おお! 季節はずれのしるこだ!こんなところに生き残りがいたとはな……」
雨樋 緑郎
「これぞ導きの一手よ。」
小山田 みちる
「だねえ」
雨樋 緑郎
「んで、何見てたんだ。」
 冊子を取り上げて眺める。
小山田 みちる
おのれ身長差!
雨樋 緑郎
「なんていうか、観光には向かなそうな場所だな。」
雨樋 緑郎
ちょっと上に持ち上げておく。これぞ身体の理。
小山田 みちる
ぐぬぬ。
小山田 みちる
「まあでも、いいじゃんいいじゃん」
小山田 みちる
「きれいなとこっぽいし~」
雨樋 緑郎
「そうか。どっちかっていうと、寂しい場所じゃない」
雨樋 緑郎
「ワンピースには似合わんよ。」
小山田 みちる
「バッカ、おれにゃお前がいるだろ~、ろくろー!」
小山田 みちる
「さびしかないね」
雨樋 緑郎
「おお、これはお戯れを…」
雨樋 緑郎
「まぁなぁ。確かにさびしかないが……」
雨樋 緑郎
「それだったら、もっといいとこ行きたいよ、俺は。」
小山田 みちる
「いいとこ、ね……」
雨樋 緑郎
「今年はフェスもなくなったしなぁ」
小山田 みちる
「な~」
雨樋 緑郎
「最後にいけると思ったんだが。」
雨樋 緑郎
「嵐とはなぁ……」
小山田 みちる
「くやしいのう」
雨樋 緑郎
「口惜しや~…」
小山田 みちる
しるこがほどよい温度になったのでカシュ、とあける。
小山田 みちる
猫舌。
小山田 みちる
「甘露甘露」
雨樋 緑郎
「おお、ぬくめぬくめ…」
GM
*第2サイクル 雨樋 緑郎
雨樋 緑郎
「ごみ、ちゃんと捨てとけよ。」
雨樋 緑郎
「第二の被害者を出すわけにはいかんしな。」
小山田 みちる
「世界の平和を守るのだ……」
雨樋 緑郎
「ああ、この世は平和でなくてはな……」
雨樋 緑郎
「これからの未来の為に~」
雨樋 緑郎
大きな足で一歩、二歩。歩いていって。
雨樋 緑郎
電車の扉の前で立ち止まる。
雨樋 緑郎
「……このまま引き返すってのは、ダメなのか。」
小山田 みちる
「なんで?」
雨樋 緑郎
振り返り、そちらをみる。
小山田 みちる
しるこの缶で手をぬくめたまま。
雨樋 緑郎
「だってこのままだと、行くだろ 海に。」
小山田 みちる
「行くぜ~、超、行くぜ~」
雨樋 緑郎
「……でも、雨ふってるぜ。」
雨樋 緑郎
「また嵐になるかも。」
小山田 みちる
「あの日のフェスも雨だったじゃん」
小山田 みちる
「でも、……よかったじゃん」
小山田 みちる
「な?そういうことよ」
雨樋 緑郎
「そうだなぁ。あれはいい雨だった。」
雨樋 緑郎
「それとも だから、雨なのか。」
雨樋 緑郎
なんとなくごまかされそうになる。
小山田 みちる
ぐい、と止まったままの背中を押す手のひら。
小山田 みちる
「行こう」
雨樋 緑郎
足が一歩、押しやられる。
雨樋 緑郎
「……フェス、行きたいな。また。」
小山田 みちる
「だねえ~」
小山田 みちる
生返事。
雨樋 緑郎
押しやられた身体をすこしよけて迎え入れる、こちらに。
雨樋 緑郎
「また、行きたいな。」
小山田 みちる
「……行くの?」
雨樋 緑郎
「お前が行くなら」
雨樋 緑郎
「行くよ」
小山田 みちる
「行かないよ」
雨樋 緑郎
「どうして…」
雨樋 緑郎
「理由」
雨樋 緑郎
「聞いてないなって」
雨樋 緑郎
「いつも、楽しそうにしてたじゃん。」
雨樋 緑郎
「それが、急に。」
雨樋 緑郎
「……嵐まできてさ。」
雨樋 緑郎
「…………。」
雨樋 緑郎
道をふさぐようにして、立っている。
小山田 みちる
「電車のなかで」
小山田 みちる
「話すよ」
小山田 みちる
「話すから、」
小山田 みちる
脇をすり抜けて。
てい、とドア横の座席に急いで座る。
小山田 みちる
ぽんぽん、と隣の席を叩いた。
雨樋 緑郎
抵抗などなく、すりぬけていく。
雨樋 緑郎
「……缶、あとで捨てろよ。」
小山田 みちる
「捨てる捨てる」
小山田 みちる
「ちゃ~んと、捨てるから……」
雨樋 緑郎
言葉をふさぐように、どっかと横に座る。
雨樋 緑郎
「約束な。」
雨樋 緑郎
缶ごしに。手触りで… 調査します、PC1の秘密。
GM
はい、では判定を。
雨樋 緑郎
2D6>=5 (判定:手触り) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功
GM
ぴったり成功。
GM
【PC1】秘密
ショック:なし
あなたはひとつ、賭けをした。
もしも死出の旅路の途中、いままで乗ったこともない路線で、あの駅と同じ名前の駅を見つけたら、そのときは……。
1D12を2回振って駅名を決定する。
セッション中、決定したものと同じ駅名を目にしたとき、あなたの【本当の使命】はPC2とともに帰還することになる。
あなたは「プライズ:紙片」を所持している。
GM
あなたがたが席に座ると、電車のドアは閉まる。
GM
まもなく、発車。
小山田 みちる
「……もーなんもかんもヤになってさあ~……」
小山田 みちる
「ベタだしょ?でしょ?」
雨樋 緑郎
「…………でも」
小山田 みちる
だから、魂のウクレレもお気に入りのバンドタオルも持ってこなかった。
雨樋 緑郎
「俺は、ここにいるし。」
雨樋 緑郎
「止めるかもよ。さっきみたいに。」
小山田 みちる
「……高校の頃からコンビ組んでた相方がいてん」
雨樋 緑郎
「うん」
小山田 みちる
「ろくろー中学だから知らんと思うけど、ごっついゴリラみたいな女で」
小山田 みちる
「チルチル&ミチルって名前でやらせてもろてね」
雨樋 緑郎
想像してみる。かわいい名前に反して浮かぶのは子猿とゴリラ。
雨樋 緑郎
頭の上でキャッキャと愉快に回している、皿を。
小山田 みちる
「チルチルなー、施設の子でさあ。身寄りなくて、だから高校卒業してすぐルームシェアして」
雨樋 緑郎
「チルチルなんだ」
雨樋 緑郎
ゴリラの名前……
小山田 みちる
「芸名よ!?」
小山田 みちる
本名かと思たんかいっ!
雨樋 緑郎
「さすが切れ味がするどい」
小山田 みちる
「かわいい名前やろ~、ほんまかわいくてごつくて足なんかこんな太うて太うて……」
小山田 みちる
「お前なんかワンパンやで」
雨樋 緑郎
「ひ……」
小山田 みちる
「そこは足なのにパンチなんかいっ!ってつっこむとこよ」
小山田 みちる
「って脱線さすな! 電車なのに縁起でもない」
雨樋 緑郎
「うまいことをいう」
小山田 みちる
「で、バイトから帰ってきたらチルチル倒れてるんよ。
もーびっくりして、病院連れてったらガンよ、ガン」
小山田 みちる
「……死んじゃった、チルチル」
雨樋 緑郎
「………… がーん…」
雨樋 緑郎
「いや、いまのなし。」
小山田 みちる
「あんなゴリラでも死ぬんかいっ……ってな」
雨樋 緑郎
「あ~… う~ん……」
雨樋 緑郎
「はあ……」
小山田 みちる
「……運命なんよ」
小山田 みちる
「相方は、運命の相手なんよ」
雨樋 緑郎
「…………。」
雨樋 緑郎
「それは、わかる  きがする。」
小山田 みちる
「ま、それにぜんぜん売れてないわ、バイトきついわ、毎日ゲロヤバだわで」
小山田 みちる
「借金やばいし、フーゾクは行きたくないしで」
小山田 みちる
「死ぬか!ってわけよ」
雨樋 緑郎
「!? 待て待て待て……」
雨樋 緑郎
「ちょっと、まて」
小山田 みちる
「あん?」
雨樋 緑郎
「いや…… いや、おまえ」
雨樋 緑郎
「素人にツッコミをさせるんじゃ、ない」
雨樋 緑郎
「冗談きついぞ」
小山田 みちる
「マジマジのマジよ」
雨樋 緑郎
「ゲロゲロのヤバか」
小山田 みちる
「そ、」
雨樋 緑郎
「ま~~じかぁ………」
小山田 みちる
「フーゾク行ける気概あったらな~」
小山田 みちる
「ムリムリ、うちばりばりのメンクイだもん」
雨樋 緑郎
「……未遂か!?」
雨樋 緑郎
「未遂なんだな?」
小山田 みちる
どこからが未遂なんだろう……。
みちるはむずかしい問いに考えをめぐらせた。
小山田 みちる
「……未遂やで!」
雨樋 緑郎
「その間はなんだ…!?!?」
雨樋 緑郎
「……ああ、でも… それなら、よかった」
雨樋 緑郎
「売り飛ばされた子猿はいなかった。」
雨樋 緑郎
「それがわかれば充分。」
小山田 みちる
未遂やで……。
未遂やで……。
小山田 みちる
お前の脳内に直接語りかけとるで……。
雨樋 緑郎
さりとて未遂……
小山田 みちる
うちんなかでは未遂やで♡
小山田 みちる
「子猿いうたな!?」
雨樋 緑郎
なんだそのひっかかる念は!!
小山田 みちる
「キーーーーッ!」
雨樋 緑郎
「暴れるな!暴れるな!ほらバナナ!」
小山田 みちる
「猿さすな!」
雨樋 緑郎
「ははは……」
雨樋 緑郎
「でも……そうか。」
雨樋 緑郎
「……そうなんだな。」
雨樋 緑郎
缶を取り上げて残りを飲む。
雨樋 緑郎
「うむ、あまい。」
雨樋 緑郎
「……次で帰るか。」
小山田 みちる
「いや」
小山田 みちる
「もう少し乗るわ」
雨樋 緑郎
「…………」
雨樋 緑郎
「付き合うよ。」
小山田 みちる
「おおきに」
雨樋 緑郎
「まいどどうも。」
小山田 みちる
「こらまた、えろうすんません」
雨樋 緑郎
「あ~…オチってどうやってつければいいんだっけかな。」
雨樋 緑郎
「芸人には向かないな、俺。」
小山田 みちる
「爆発が結局いちばんウケんのよ」
小山田 みちる
「ぱーっとやろう、ぱーっと」
雨樋 緑郎
「ぱあっとかぁ……」
雨樋 緑郎
流れる景色をみやりながら、想像する。
雨樋 緑郎
突然爆発する電車。飛び散る車輪。まっくろな顔で爆発頭のふたり。
雨樋 緑郎
そんな荒唐無稽な空想を、念じてみても、
薄暗い景色は流れてゆくばかりで。
雨樋 緑郎
静かに海へと続くレールの上を走っている。
GM
先程出し忘れました、「プライズ:紙片」のハンドアウトを掲示します。
GM
【紙片】ハンドアウト
PC1のした賭け。その答え。
所有者は自由に【秘密】を見ることができる。
雨樋 緑郎
「行き先が雨じゃあなあ……」
 窓に額を当てる。すこしだけなまぬるい。
雨樋 緑郎
「……なぁ、なんで海なんだ。」
小山田 みちる
「夏だから~?」
雨樋 緑郎
「軽いな」
雨樋 緑郎
「……死にに行くんだろう、いまから。」
雨樋 緑郎
「こだわりとか、ないの。」
小山田 みちる
「君をツレに選んだよ?」
小山田 みちる
「こ・だ・わ・り・ポ・イ・ン・ト」
雨樋 緑郎
「ツレが 俺じゃあなぁ。」
小山田 みちる
指でくりくりと自分の毛先をいじった。
雨樋 緑郎
「つまらんでしょ ぱあっとしてないし。」
雨樋 緑郎
「俺もそれくらいはわかんのよ。」
小山田 みちる
「君は確かにつまらんかもしれんけど~……」
小山田 みちる
「同じ景色を見てくれそう、だと思う」
雨樋 緑郎
「直接 言われると結構凹むな……」
小山田 みちる
「うちもつまらんやつだし、オソロってことで」
雨樋 緑郎
「……嫌なおそろだな」
雨樋 緑郎
「まぁでも、光栄だよ。そう言ってもらえるのは。」
小山田 みちる
「よきにはからえ」
小山田 みちる
「君は」
小山田 みちる
「……なんで、来たの」
雨樋 緑郎
「ん……おもしろそうだから、とか?」
小山田 みちる
「オモロか~」
雨樋 緑郎
「おもろだなぁ」
小山田 みちる
てれてれ。
小山田 みちる
「冥利につきますゥ~」
雨樋 緑郎
「よきにはからえ もしくは感謝しろ」
小山田 みちる
「ありがとねえ」
雨樋 緑郎
「どもども。」
雨樋 緑郎
「…………俺は」
雨樋 緑郎
「来てよかったと思ってるよ、一応。」
小山田 みちる
「一応て」
雨樋 緑郎
「一応な。 少し後悔もしてる。」
雨樋 緑郎
「目的地、全然しらんとこだしなぁ。」
小山田 みちる
「知らんとこだね~」
雨樋 緑郎
「なんか、最果てじゃん。」
雨樋 緑郎
「こんなとこ、誰が行くんだよっていうか……」
小山田 みちる
「うちらが行くんよ」
小山田 みちる
「心霊スポットにしたるわ」
雨樋 緑郎
「幽霊ふたりか。おもろだな。」
雨樋 緑郎
「似合わないな~ 幽霊。」
小山田 みちる
「三角巾つけてるうちを見てもそんな口きけるか~?」
小山田 みちる
超似合う自信ある。
雨樋 緑郎
「きけるね。幽霊ってのはもっと情緒がないと」
雨樋 緑郎
「なんか、死ににいく気がしないんだよ、お前といると。」
小山田 みちる
「ドリフで勉強した幽霊の腕を振るう機会がようやく来たのに」
雨樋 緑郎
「コントじゃ幽霊は死なないよ。」
小山田 みちる
「でも長さんもけんさんもメガネさんも死んじゃったよ」
雨樋 緑郎
「それに……これ、カンニングペーパー?」
雨樋 緑郎
「カトちゃんもブーさんも生きてるからな。」
小山田 みちる
「み~る~な~」
小山田 みちる
さっと隠す。
小山田 みちる
「乙女のヒミツよ!」
雨樋 緑郎
「この前若い子たちとしゃべってたよ、なんか。」
雨樋 緑郎
「あっ 怪しい。」
雨樋 緑郎
「なんだ~?般若心経か?それともラブレター?」
小山田 みちる
「……かもね」
小山田 みちる
「かもね、そ~うかもね……」
雨樋 緑郎
「見ればわかる」
雨樋 緑郎
すっと腕を伸ばす。
小山田 みちる
走る電車の車内でぴっと立つ。
小山田 みちる
歌いながらふらふらと踊り出した。
小山田 みちる
「好きになっちゃうかもね~」
雨樋 緑郎
「おっと。」 手が空を切る。
雨樋 緑郎
「……じゃあ好きに、させてもらおうか。」
小山田 みちる
「ピタリあっちゃう か・も・ね~」
雨樋 緑郎
立ち上がってそれを奪おうとする。
小山田 みちる
じりじり踊りながら遠ざかる。
雨樋 緑郎
じりじり、にじりよる。
雨樋 緑郎
「最後の最後で、隠し事か?」
小山田 みちる
「大したこっちゃないけど……」
小山田 みちる
立ち尽くす。
雨樋 緑郎
「…………」
雨樋 緑郎
「なんだかずるいな。」
雨樋 緑郎
「俺が悪者みたいだ。」
小山田 みちる
「あ、カモメ」
小山田 みちる
窓の外を指さした瞬間に、なまぬるい風が舞って紙片が手から花びらのように落ちる。
雨樋 緑郎
ひらりと舞う紙片と視界が交錯する。
かもめなんているはずもないのに。
雨樋 緑郎
「……外、雨降ってるんだけど。」
小山田 みちる
「カモメいたもん!ほんとだもん!」
雨樋 緑郎
「じゃあたぶん…… なんだろうな。」
雨樋 緑郎
「やっぱ、おまえみたいに面白いこと思いつかんな。」
落ちた紙片を拾いあげながら。
小山田 みちる
紙片を拾い上げるのを見る。
雨樋 緑郎
それを見る。 「……いいの? 乙女の秘密。」
小山田 みちる
「スタートダッシュに負けたし」
小山田 みちる
「いいよ、カモメのせいなら……」
雨樋 緑郎
「体格差に感謝だな。」
雨樋 緑郎
「俺はかもめ、見そびれたもんで。」
小山田 みちる
プライズ「紙片」を譲渡。
こう書かれている。

「大ヶ井」
雨樋 緑郎
「……知らない名前だな。」
小山田 みちる
ぽすんと座席に座った。
小山田 みちる
「大盛天丼みたいな名前やね」
雨樋 緑郎
「うむ、うまそうだ。」