GM
『次は、大浜……大浜……揺れますのでご注意ください……』
GM
【大浜駅】 ハンドアウト
もうすぐ終着駅だ。
ドアのすぐ近くに自販機がある。少しならホームに出ても戻ってこられそうだが……。
このハンドアウトは、第3サイクルの間のみ調査することができる。
GM
……というところで、ひとつ、補助判定を行います。
幸村 雪佳
2D6>=6 (判定:驚き) (2D6>=6) > 11[5,6] > 11 > 成功
相原ゆあ
2D6>=8 (判定:効率) (2D6>=8) > 8[2,6] > 8 > 成功
GM
書割のような、幻のような、モニタの向こう側のような、他人事のような。
幸村 雪佳
2D6>=5 (判定:夢) (2D6>=5) > 7[1,6] > 7 > 成功
相原ゆあ
2D6>=9 (判定:天文学) (2D6>=9) > 8[2,6] > 8 > 失敗
GM
確かなものは、隣の相手だけ。……そんな気がした。
幸村 雪佳
2d6 (2D6) > 12[6,6] > 12
GM
12:網棚から何か落ちてきた。これは……お守りだ。シーンプレイヤーはお守りを1つ獲得する。
GM
何かを奇妙に薄っぺらく感じた瞬間に、ぽろり、と網棚から落ちてくるものがある。
幸村 雪佳
「あいた」
別に痛くはないが、反射的にそう呟いて。
幸村 雪佳
「ん~? お守り? これも落とし物かな」
幸村 雪佳
「後で届けよ~」
そう言いながらポケットにしまった。忘れるパターンです。
幸村 雪佳
それから、駅のホームを眺め。
「大浜……うーん、やっぱり聞いたことないな」
他人事のように呟いて、視線を隣に戻す。
[ 幸村 雪佳 ] お守り : 1 → 2
幸村 雪佳
いやあ、流石にね。砂糖もミルクも入れてない珈琲を美味しいとかいう女子高生はなかなかいないよね。それくらいはわかるよ。
幸村 雪佳
気を遣わせちゃったなあ、とぼんやり思う視界に、自販機が映る。
幸村 雪佳
「そうだ、ゆあちゃん。好きな飲み物ある? 流石にちょっと苦かったでしょ。口直しに甘いものでも」
たずねながら、窓の外の自販機を指した。
相原ゆあ
ぱち、と瞬きをして。
「……じゃあ」
「いちごみるくがいい」/
幸村 雪佳
「お、いいね。俺もそれにしよ~」
あるといいねえ、とか言いながらすたすたとホームに降りた。
幸村 雪佳
2D6>=5 (判定:味) (2D6>=5) > 8[4,4] > 8 > 成功
GM
【大浜駅】 秘密 ショック:なし
自動販売機で飲み物を買うと、取り出し口に畳んだ画用紙のようなものが挟まっていた。
広げてみると、クレヨンで描かれた電車の絵だ。電車の外は黒いクレヨンで執拗に塗りつぶされている。
▽この【秘密】を調査したキャラクターは、鎮痛剤を1つ獲得する。
[ 幸村 雪佳 ] 鎮痛剤 : 1 → 2
GM
音を立てて落ちてくる飲み物を取り出そうとすると、かさり、手に触れるものがある。
GM
今乗ってきた電車と同じ車体の色、同じ高さに同じ色のラインが引かれている。
GM
しかし、そのほかは、紙の端まで真っ黒く塗りつぶされている。
幸村 雪佳
「…………?」
子供の忘れ物だろうか。黄色い熊みたいな顔でそれを眺めて、横のベンチと壁の間に挟んだ。風で飛んじゃうかもしれないからね。
相原ゆあ
「?それなぁに?」
あんまり興味はなさそうに聞く。/
幸村 雪佳
「さあ? 自販機の取り出し口に挟まってたけど、どこかの子供がいたずらしたのかな」
肩を竦めて。
幸村 雪佳
「よく描けてるよね」
絵と電車を見比べてから。
幸村 雪佳
「あ。そんなことよりあったよ、いちごミルク。冷めちゃうから早く飲みな」
幸村 雪佳
そんなことを言いながら戻ってくる。
差し出すのは、いちごミルクと書かれたなんだかあったかい缶。
相原ゆあ
「うん。ありがと~。ゆあ、いちごみるくすっごいすき!」
パッと表情を明るく切り替えた。/
幸村 雪佳
よかった~なんて笑いながら、缶を包んで手をあたためた。外に出るとやっぱりちょっと寒い。/
相原ゆあ
choice[運転手,ゆっきーさん] (choice[運転手,ゆっきーさん]) > 運転手
相原ゆあ
2d6 シーン表 (2D6) > 3[1,2] > 3
GM
3:こうして電車に乗っていると、昔のことを思い出すような気がする……。
相原ゆあ
昔……あの頃乗ってた通学の電車はこの電車よりもっともっとたくさん人が乗っていたな……。
GM
車体の前方では、運転士が身体半分だけをホームに出して、じっと佇んでいる。
相原ゆあ
知らない人ばっかり無駄に溢れていて。
たいして手を伸ばさなくても触れるような位置に座ってる人の名前すら知らない、そんなことが当たり前だった。
相原ゆあ
そういえば運転手さんってどこもおんなじような服装をしてるなぁなんて思う。
制服って個性が無くて本当にナンセンス。でも、これほど【効率】的に名を表す服装もない。
相原ゆあ
2D6+1>=5 (判定:効率) (2D6+1>=5) > 5[2,3]+1 > 6 > 成功
GM
【運転士】 秘密 ショック:なし
運転士はあなたに「落し物でしたら——駅の駅員室でお預かりしています」と無愛想に言う。駅名はよく聞き取れなかったが、おそらく終着駅のことだろう。
落し物……そう言われると、何か落としたような……?
▽この【秘密】を調査したPCは「プライズ:預かり証」を獲得する。
GM
【預り証】 ハンドアウト
「相原ゆあ」と名前が書かれた預かり証。
特定のハンドアウトを調査した際にこのプライズを所持していると、落とし物を受け取ることができる。
このプライズに【秘密】はない。
幸村 雪佳
「あれ、ゆあちゃん落とし物?」
覗き込んだりはしないが、話は聞こえていたらしく。少し離れたところで首を傾げた。/
相原ゆあ
「おとしもの……?」
はて。考える。
こんな寂れた路線の電車、使ったことも無いと思ってたけど。
相原ゆあ
「えー?どうだろ。わかんない」
「財布もスマホもメイク道具も全部カバンの中にあるんだけどー」
相原ゆあ
「他になんか持ってたっけ……忘れちゃった!」/
幸村 雪佳
「まあ、駅員室?で聞いてみればわかるでしょ。なくさないようにね」/
相原ゆあ
「うん」
なんだろうね。とりあえず両手で握ってみました。/
GM
あなたの手の中で、くしゃ、とわずかにしわが寄る。
GM
それを一瞥した運転士が、車体の中に身体を引っ込めていく。
GM
二人きりの旅路が、ゆったりと終わりに向かっていく。
相原ゆあ
「あーあ、終わっちゃうね。そろそろ、終わりだよ、ゆっきーさん」
残念そうな声で。/
幸村 雪佳
「こんなにのんびり電車に乗ったの、初めてかもなあ」
幸村 雪佳
「どうやって死ぬとかって、考えてある感じ?」
交通手段でも聞くような気軽さ。/
相原ゆあ
「え、決めてない」しれっと
「まあでも海が近いなら何でもできるんじゃない?知らないけど」/
幸村 雪佳
「あはは」笑う。
「飛び降りとか入水とか……入水は寒いかな」
幸村 雪佳
「写真の通り綺麗なところだといいねえ」
相原ゆあ
「飛び降りがいいかも!派手だし。めっちゃバズりそう」/
幸村 雪佳
「ゆあちゃんは死んでもバズりたい派か~」
面白がるよう。/
相原ゆあ
「めっちゃバズりた~~~い!」きゃらきゃら/
幸村 雪佳
「じゃあうっかり下敷きにしないようにしないとだねぇ」
……ん? やり直しとかできないし、案外難しいのでは?
幸村 雪佳
ちょっと緊張してきたので、そのまま窓の外に目を向けた。海が見えてくる。/
幸村 雪佳
2D6 駅名表1 (2D6) > 3[1,2] > 3
幸村 雪佳
2D6 駅名表2 (2D6) > 10[5,5] > 10
GM
【凪宮駅】 ハンドアウト
終着駅だ。折り返し運転を行うため、あなたたちが乗ってきた電車はホームに停車している。
周囲に人影はないが、駅員室には明かりがついている。駅員が常駐しているようだ。
このハンドアウトは、「プライズ:預り証」を所持していないと調査判定の対象にできない。
GM
『次は終点、凪宮……凪宮。どなたさまも、お忘れ物のないよう……』
GM
ガリガリとした雑音。ノイズに塗れて、アナウンスが遠ざかる。
GM
哀れみと慈しみに満ちた声が、あなたがたに語りかけた。
相原ゆあ
2D6>=7 (判定:第六感) (2D6>=7) > 5[2,3] > 5 > 失敗
幸村 雪佳
2D6>=9 (判定:驚き) (2D6>=9) > 8[2,6] > 8 > 失敗
[ 幸村 雪佳 ] お守り : 2 → 1
相原ゆあ
2D6>=7 (判定:第六感) (2D6>=7) > 10[5,5] > 10 > 成功
GM
続けて、雪佳さんの手元にはプライズが送られます。
GM
【諦念】 ハンドアウト
病室で交わされる会話。あなたの周りに停滞するもの。
このプライズは譲渡できず、戦果の対象として選択することもできない。
所有者は自由に【秘密】を見ることができるが、この【秘密】は感情による情報共有を行うことができない。
[ 幸村 雪佳 ] 正気度 : 4 → 3
幸村 雪佳
「…………」
知らないアナウンスの声が、耳の中に反響している。
「………………なんだろうね、」
幸村 雪佳
問いかけるふうでもなく、ただの音のように声が落ちる。/
相原ゆあ
「わかんなぁい」
分からないので素直に分からないと応えた。
「んーじゃあまずは落とし物、取りに行こっかな~」/
幸村 雪佳
独り言、という自覚もないまま口に出していたようで、反応があったことにびっくりして瞬きした。
幸村 雪佳
「……そうだね、大事なものだったら大変だ」/
GM
『……終点、凪宮です……お忘れ物ございませんようご注意ください……』
GM
再び、この旅路で聞き慣れた運転士の声でアナウンスがなされ。
幸村 雪佳
2D6 シーン表 (2D6) > 5[2,3] > 5
GM
5:ポケットの中で携帯電話が震えた気がする。
幸村 雪佳
太腿のあたりに振動を感じる。――何度か震えて、止まる。
幸村 雪佳
「迷惑メールかな。多いんだ、最近」
確認もせずに、窓の外を見る。
「着いたね」
幸村 雪佳
海、見えるかな?と少し窓に顔を寄せて見渡してみる。
GM
開いた扉、駅舎の向こう側から、かすかに潮風のにおいがする。
幸村 雪佳
「海っぽいにおいはするけど……ここからだと見えないね」
よいしょ、と立ち上がり、忘れ物はないかな……と車内を見回す。
幸村 雪佳
「あ、ゆあちゃん。さっきの缶もらうよ」
飲み終わった缶も回収しよう。
相原ゆあ
「あ、うん」
当然みたいな顔で缶を差し出した。/
幸村 雪佳
二人分の缶を片手で持ち。
水筒はショルダーバッグにしまったし、携帯もポケットにあるし……
幸村 雪佳
「……ん?」
別に物は乗せていないがなんとなく上を見て、網棚の上に乗っているそれを見つける。
幸村 雪佳
「やあ、気付かなかったな。乗ってきた時からあったのかな」
誰も乗ってこなかったからそういうことになる。手を伸ばしてとろうとする。
GM
表紙にアルファベットの入った、よく見る大学ノート。
幸村 雪佳
学生時代は使ってたなあこういうの。受験の時とか。こういうのはあんまりデザイン変わらないよね。古いものって可能性もあるけど……
幸村 雪佳
「そういえば、ゆあちゃんは高校受験した感じ?」
相原ゆあ
「なんかー作文とー……面接?」
「ゆあ、作文はあんまりだけど、面接めっちゃくちゃ得意だから余裕だったぁ」?/
幸村 雪佳
「お、要領がいい人だ」
ただの偏見である。
「面接得意かあ、ちょっとわかるな……」
幸村 雪佳
「俺は高校も大学も一般入試だったんだけど」
幸村 雪佳
「どっちも第一志望落ちて」
「辞退した人の繰り上がり枠で受かった」
相原ゆあ
「めっちゃラッキーじゃん!ツイてる~」/
幸村 雪佳
「そうそう、めっちゃラッキーだったの。落ちた時はショックで、グレちゃおっかな~なんて思って、こっそり親の煙草吸ってみたりしたもんだけどさ」
笑いながら、ノートを掬い上げるように手に取る。
幸村 雪佳
《味》で判定させてほしい。【大学ノート】を。
幸村 雪佳
2D6>=5 (判定:味) (2D6>=5) > 4[2,2] > 4 > 失敗
[ 幸村 雪佳 ] 生命力 : 5 → 4
幸村 雪佳
2D6>=5 (判定:味) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
GM
【大学ノート】 秘密 ショック:全員
これは遺書だ。
死へと向かう誰かの意志が書き連ねられている。署名はなく、誰のものかはわからない。
……本当に?
▼《死》で恐怖判定。
[ 幸村 雪佳 ] 正気度 : 3 → 2
[ 相原ゆあ ] 正気度 : 5 → 4
GM
相原 ゆあ 【望郷】
トリガー:ショックにより自分の【正気度】が減少する
ここは、あなたがいた場所とは違う世界な気がする。親も友人も、なぜかあなたが知っている人たちとは別人のような気がする。早くあそこへ帰らないと!
以降、回復判定と感情判定のファンブル値が1上昇する。
相原ゆあ
2D6>=10 (判定:効率) (2D6>=10) > 10[4,6] > 10 > 成功
幸村 雪佳
2D6>=10 (判定:夢) (2D6>=10) > 4[1,3] > 4 > 失敗
GM
幸村 雪佳 【かんしゃく】
トリガー:同じシーンに登場している誰か(自分も含む)が判定に失敗する
何かイライラする。小さな不満が積み重なり、爆発しそうになる。いらいらいらいら……。
自分の持っている好きなアイテムひとつを消費する。アイテムを消費できない場合、自分が1点のダメージを受ける。
幸村 雪佳
鎮痛剤をひとつ消費して生命力を回復します。
[ 幸村 雪佳 ] 鎮痛剤 : 2 → 1
[ 幸村 雪佳 ] 生命力 : 4 → 5
幸村 雪佳
「…………」
開いたノートに書き連ねられた文字を、目で追ってしまう。
端的に意思を込められた最後の一文まで。
幸村 雪佳
「……死にたがってる人って、実はけっこういるのかな」
そっと表紙を閉じて、網棚の上に戻した。
幸村 雪佳
……わりと可愛い字だった。若い女の子と言われれば納得してしまうような。/
相原ゆあ
「んー、わかんないけど。わりといるんじゃん?ほら、SNSとかー裏垢とかみんな複数持っててフツーだし」
相原ゆあ
なんでもなさそうな顔でそんなことをいう。
幸村 雪佳
「うらあか」
SNSを動物園や水族館のアカウントを眺めるためだけに使っていた男はびっくりした。そうなんだ……
幸村 雪佳
「……」
少し、沈黙の間が空いて。パキ、と手元で音がしてはっとする。
幸村 雪佳
知らず、缶を持っていた手に力が入っていたのか。少し変形した缶に苦笑して。
幸村 雪佳
「……まあ、人に言えないことなんて、誰にでもあるよね」
考えてみれば、と軽い調子に戻って。
「降りようか。駅員室どこだろ」/
相原ゆあ
2d6 シーン表 (2D6) > 6[1,5] > 6
GM
6:なんとなく窓を開けてみた。暖房で火照った頬に風が心地よい……いや、普通に寒い。
相原ゆあ
「風、強くない?」
腕を擦りながら。ちょっと寒いかも。
相原ゆあ
「はーテンション下がる……まぁいっか」
「この預かり証が使えるところはどこかしら~?」
知らない駅、知らない造りの建物。
別に正解は知らないけれど、別に問題はない。
相原ゆあ
「ど ち ら に し よ う か な!こっち!」
「こんにちは!」
改札の両脇にある疑わしい窓のある壁の内、ひとつを適当に選んで飛び込むようにして挨拶をする。
相原ゆあ
明かりがついている窓がある方の壁。
別に知っている駅ではないし間違っているかもしれないけど、まあ十中八九間違っていないとも思う。だって私の【第六感】は正しいから。
相原ゆあ
2D6+1>=5 (判定:第六感) (2D6+1>=5) > 7[2,5]+1 > 8 > 成功
GM
【凪宮駅】 秘密 ショック:なし
愛想のない駅員が、あなたの持つ預り証を一瞥して奥からなにかを取り出してきた。
それにしてもこの駅員、運転士とふたごのようによく似ている。
▽このハンドアウトを調査したPCは、「プライズ:身代わり人形」を獲得する。
GM
【身代わり人形】 ハンドアウト
手のひらサイズの人形。頭部にボールチェーンがついている。
まじまじと見ていると、なんだか自分自身に似ているような気がして不気味だ。
所有者は自由に【秘密】を見ることができるが、情動分野のランダムな特技で恐怖判定を行う必要がある。
GM
TET 情動分野ランダム特技表(6) > 《笑い/情動6》
相原ゆあ
2D6>=5 (判定:笑い) (2D6>=5) > 6[2,4] > 6 > 成功
GM
【身代わり人形】 秘密 ショック:なし
このプライズの所有者が生命力または正気度が2点以上減少するとき、一度だけその値を1D6点軽減してもよい。
ただし、この効果によって減少値を0点以下にすることはできない。
GM
こんにちは、と飛び込まれて、駅員はただ、驚きもせずにこりともせず、すっとあなたに視線を向ける。
相原ゆあ
「えっとぉ、落とし物?取りに来たんですけどー」
預かり証をひらひら振って見せる。
GM
その預り証を受け取り、一瞥して、駅員は一度奥へ消える。
GM
と、手のひらに乗る大きさの人形を差し出した。
GM
どことなく、何故か、あなたに似ているような気がする。
相原ゆあ
「え!かわいい!!」
半分反射みたいなスピードでそう言って、ありがとうございますと受け取る。嘘、あんまり可愛くはなかったかも。
GM
駅員はひとつ頷くと、すっと視線を逸らして自分の仕事に戻っていく。
相原ゆあ
なんでも反射でかわいいって言う馬鹿なJKの癖がこんなところでもスムーズに発揮されてしまい、ひとりでちょっと笑った。
相原ゆあ
「ありがとうございまーす!」
もう一回大きめの声で中を覗き込みながら叫んで。
「ねぇみてゆっきーさん。これ、私の忘れものなんだって。キモカワかも」/
幸村 雪佳
「あ、忘れ物あった?」
大きな「ありがとうございます」が聞こえて、線路の方を見ていた視線を戻す。
目の前に差し出された人形を見て、
幸村 雪佳
「へー、かわいい」
ちょっとゆあちゃんに似てるな……と思ったが、キモカワと聞こえたので言わなかった。
「落とした覚えとかないの?」
なさそうな口ぶりだなあ。
相原ゆあ
「んー、なぁい」
無いと思うんだよな。分かんないけど。
普通にゆあの趣味じゃないし。/
幸村 雪佳
「そうなんだ。じゃあラッキーだったのかも?」
あると言われればそうなんだと思うし、ないと言われたので人違いだったのかなー、なんて思った。JKにウケる造形かどうかは……よくわからなかった。/
幸村 雪佳
「……えっと……もらってもいいなら……ありがたく……??」
もしかしてあんまり好みじゃないのかな?とようやく思った。
相原ゆあ
「じゃああげる~♡」
「……たぶん、ゆあはどうせもう、使わないし」
人形をゆっきーさんにあげよう/
幸村 雪佳
「わー、ありがとう!」
両手で受け取る。自分の掌に乗ると余計に小さく見える。
幸村 雪佳
人形を眺める。言われてみればちょっと目がぎょろっとしていたりして、キモカワかもしれない……
幸村 雪佳
せっかくなのでショルダーバッグにつけておこう。/
GM
そうこうするあなたがたの背後で、運転士がホームに降りる。
GM
その足取りが置いていく方向。車両止めのさらに向こう側。
GM
あの線路の先に、何があるか。何が待っているか。
GM
駅舎の向こうから聞こえる、誘うような海鳴り。
GM
相原 ゆあは、その先に待っているのが死であることをわかっている。
相原ゆあ
「――――行こう、ゆっきーさん」
「向こう側まで」
GM
そして、運転士はもと来た方へ向かう運転席へ辿り着き。
幸村 雪佳
発射ベルが、どこか遠くの音のように聞こえる。
耳に貼りついたような声と。
幸村 雪佳
手招くような海鳴りと、潮のにおいと。
――声に、
幸村 雪佳
途方にくれたように下げていた手が、ぴく、と動く。
幸村 雪佳
「うん、行こう」
そう。そのために、ここまで来たのだから。/