GM
駅前に蔓延る無関心。
ただお互いの姿だけが目に留まる。
GM
冬の寒さを切って、歩み寄る。
GM
もしもどちらかが約束を破れば、あなたたちはどこにも行かなかったかもしれない。
そのまま家に帰って、また昨日の続きを始めたかもしれない。
GM
だが、そうはならなかった。
GM
足元だけを見つめて行き過ぎていく人びとはだれも知らないことだが、
GM
……あなたたちは今日、死にに行くのだ。
GM
『心中』
GM
一人ではできない特別なこと。
GM
GM
では、早速ですが自己紹介から。
GM
PC1、八千代 奏。ハンドアウトはこちら。
GM
PC1 ハンドアウト

あなたは何もかもが嫌になってしまった。
だが、ひとりで死ぬのはどうしようもなく怖い。
あなたの【使命】は『PC2と一緒に死ぬこと』だ。

あなたは、PC2に対して任意のプラスの【感情】を取得している。
八千代 奏
八千代奏。大学一年生。
八千代 奏
さる国立大学に入学し、それなりに順調な大学生活を送っていた。
八千代 奏
いつも、うっすらとした予感があった。
八千代 奏
思えば、それは中学のころからか。
八千代 奏
どこかで、今まさに積み上げているあらゆるものが、別にどうにでもよくなる、という予感。
八千代 奏
さほど、それが大切なものだと思ってはいないとわかりながら、積み上げ続けてきた。
八千代 奏
そのときがふとやってきて、今、この駅に立っている。
八千代 奏
服装は、貯金で買える範囲で揃えられた、ブランドもののサマードレス。
八千代 奏
顔も知らなかった、しかしおそらくそうであろうという一人に、声を掛ける。
八千代 奏
「あの、ioriさんですか?」
GM
では、続けてPC2、稲敷 もみ。ハンドアウトはこちら。
GM
PC2 ハンドアウト

あなたはある日、PC1に「一緒に死のう」と持ちかけられた。
別に死ぬ気はなかったが、PC1とならそれもいいかもしれない。
あなたの【使命】は『PC1と一緒に死ぬこと』だ。

あなたは、PC1に対して任意のプラスの【感情】を取得している。
稲敷 もみ
稲敷 もみ。大学二年生。
稲敷 もみ
中の下くらいの学校に通っている。大学生活は器用にこなしているほう。
稲敷 もみ
大体のことを、あまり、自分事と思えない。
稲敷 もみ
友人関係。目で見てものを知ること。食べること、飲むこと。将来のこと。
稲敷 もみ
ゲームや写真の中の世界は、今の自分の感じていることと一番近いから、嫌いじゃない。
稲敷 もみ
好きでもない。自分の感じていることが、あまりよくわからない。
稲敷 もみ
だから、確かめてみたかった。
稲敷 もみ
「やっほ~、スズさん」
GM
ありがとうございます。
GM
ではお二人は、お互いにどのような【感情】をお持ちですか?
八千代 奏
友情ですね。
稲敷 もみ
狂信で~す。
八千代 奏
こわい
稲敷 もみ
で~す。
GM
かしこまりました。
GM
お二人、仲良く旅立ちましょう。
GM
GM
あなたがたはよく晴れた冬の日、近くの駅で待ち合わせをしました。
GM
こんな駅、使ったことなかったのに。
GM
一度も利用したことのない路線、行ったことのない駅。
GM
あなたがたが知っているのは、終着駅は海の近くだということだけです。
GM
あなたがたの乗る電車は、サイクルの始めに駅に到着し、終了時に発車します。
GM
駅のハンドアウトはそのサイクルに対応したものしか調査の対象にできません。
GM
また、到着する駅の名前は、駅命名表を振って決定します。1d12をふたつ。
GM
・駅命名表1
1:潮
2:海
3:凪
4:波
5:大
6:魚
7:静
8:湊
9:渦
10:水
11:青
12:美
GM
・駅命名表2
1:浜
2:ヶ丘
3:崎
4:守
5:田
6:島
7:浦
8:町
9:橋
10:宮
11:津
12:ヶ井
GM
続けて、シーン表。
GM
*海へ向かう電車シーン表(2d6)
2:なかなか電車のドアが開かないと思ったら、開閉ボタンを押し忘れていた。シーンプレイヤーは《恥じらい》で恐怖判定を行う。
3:こうして電車に乗っていると、昔のことを思い出すような気がする……。
4:暖房が直に当たってふくらはぎが熱い。効きすぎじゃないだろうか?
5:ポケットの中で携帯電話が震えた気がする。
6:なんとなく窓を開けてみた。暖房で火照った頬に風が心地よい……いや、普通に寒い。
7:座席の下に缶コーヒーが置いてある。マナーの悪いやつもいたものだ。
8:手すりに引っかけられた持ち主不明のビニール傘。天気予報はどうだったっけ……?
9:窓の桟の中で蜻蛉が死んでいる。
10:カンカンカンカン--遠くからかすかに踏切の警報音が聞こえる。
11:憂鬱な曇天から、綿ぼこりのようなものがちらほらと舞い落ちてくる。雪だ。
12:網棚から何か落ちてきた。これは……お守りだ。シーンプレイヤーはお守りを1つ獲得する。
GM
このセッションでは、基本的に再訪を行うことはできません。
サイクルの始めにはシーン表を振ってください。
GM
では、改めて。お二人のキャラクターシートをどうぞ。
八千代 奏
https://character-sheets.appspot.com/insane/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByGgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYgICA3ObivAoM
稲敷 もみ
https://character-sheets.appspot.com/insane/edit.html?key=ahVzfmNoYXJhY3Rlci1zaGVldHMtbXByGgsSDUNoYXJhY3RlckRhdGEYgICAgsH1yggM
GM
また、最初に公開されるハンドアウトはふたつ。
GM
大学ノート ハンドアウト

網棚の上に載せられた大学ノート。
誰かの忘れ物だろうか?
GM
音楽プレイヤー ハンドアウト

座席に落ちていた音楽プレイヤー。
誰かの忘れ物だろうか?
GM
あとは、名前が決まり次第、最初の駅のハンドアウトも公開されます。
GM
ということで、お二人で電車に乗り込みましょう。
GM
稲敷 もみ
「スズさんってさぁ、めっちゃイメージ通りだよねぇ~」
八千代 奏
「まあ通話してますからね」
稲敷 もみ
「そゆことかぁ」
八千代 奏
「ioriさんもだいたいそうじゃないですか」
稲敷 もみ
「そうかもぉ! ねぇ、モミでい~よ」
八千代 奏
「モミ?」
稲敷 もみ
「うちさぁ、自分の名前好きなんだ~」
稲敷 もみ
「でさぁ、二番目に好きなのが、ioriってわけよ~」
八千代 奏
「自己肯定感高」
八千代 奏
「モミってどういう字書くんですか?」
稲敷 もみ
「ひらがな~」
八千代 奏
「ひらがなだった」
稲敷 もみ
「せやで~」
八千代 奏
「え~じゃあ私も本名言う流れですかこれ」
稲敷 もみ
「え~」
稲敷 もみ
「興味ない」
八千代 奏
「興味なかった」
稲敷 もみ
「てか寒くないの~?」
稲敷 もみ
そっちのが興味あるわ~
八千代 奏
「めちゃめちゃ寒い」
稲敷 もみ
「がんば~」
稲敷 もみ
上着は貸さない。
八千代 奏
「まあオシャレは気合っていうし」
稲敷 もみ
「確かにちょ~かわいいね~」
稲敷 もみ
「写真撮っていい? 写真」
稲敷 もみ
カメラを出す。
八千代 奏
「いいよ~」
稲敷 もみ
顔は映さないからさぁ~。
八千代 奏
ピースピース
稲敷 もみ
「駅とワンピ、良い感じだわぁ~」
GM
まもなく、乗ろうと待ち合わせた電車の時間。
GM
かちり、と時計の針が動く。
GM
……たたん、たたん……
GM
軽い音でホームに入ってくる、一両編成の小さな電車。
稲敷 もみ
「この電車だよね~?」
GM
ワンマン運転の運転席から運転士が出てきて、車両の扉が開く。
八千代 奏
「一両編成っていうのがエモいよね」
稲敷 もみ
「わかりみ~」
稲敷 もみ
そんなことを言いながら電車に乗り込む。
八千代 奏
「採算取れてなさそう」
GM
あなたがたが乗り込むと、扉は閉まる。
GM
『……発車します。揺れますので、ご注意ください……』
GM
車体がひとつ、ごとん、と揺れて、走り出す。
GM
――あなたがたは、互いの【居所】を獲得しました。