GM
では、第2サイクルに入ります。
GM
誰からいきましょうか?
堆橋 みやび
あたし!
GM
はい。ではいきましょう
GM
*第2サイクル 堆橋 みやび
堆橋 みやび
*HO「黒いアイコンのアプリ」を調べます。使用特技は≪物理学≫!
GM
わかりました。どうぞ。
堆橋 みやび
2D6>=5 (判定:物理学) (2D6>=5) > 5[1,4] > 5 > 成功
GM
成功。お送りします。
堆橋 みやび
2D6>=5 (判定:死) (2D6>=5) > 8[2,6] > 8 > 成功
堆橋 みやび
アイコンをタップする。
堆橋 みやび
スクロールする。
堆橋 みやび
スクロールする。
堆橋 みやび
スクロールする。
堆橋 みやび
スクロールして、
堆橋 みやび
ぴたりと、指が止まる。
堆橋 みやび
「……………」
[ 堆橋 みやび ] 正気度 : 6 → 5
堆橋 みやび
*シーン表!
堆橋 みやび
2d6 (2D6) > 8[2,6] > 8
GM
8 レストラン。いくつかのテーブルの上に並んだ料理。手つかずのもの、食べかけのもの。すべてが14時32分の状態で。
堆橋 みやび
トイレに行く、なんて言って。
堆橋 みやび
ひとりで黒いアプリを陰で開いた。
堆橋 みやび
素知らぬ顔で、二人の傍に戻る。
晴張 希海
「おかえり」
堆橋 みやび
「ただいまあ」
鴨川 水歩
「おかえりぃ」
晴張 希海
「車、駐車場に止めといた」
鴨川 水歩
「おっさけ♪おっさけ♪」
堆橋 みやび
「どうしよ、もう行く?ここで休む?」
晴張 希海
「どうしよね。ここからそう遠くはないけど」
鴨川 水歩
「ん、向こうでどんちゃんやるつもりだったけど」
鴨川 水歩
「なんかおいしそうなごはんでもあった?」つまみにする気だ……。
GM
テーブルの上には、白い皿、黒い皿。手つかずの皿、食べかけの皿。
堆橋 みやび
「ん~~~。ムール貝のやつがおいしそう」
晴張 希海
「厨房の方行ったらいい感じのあるかもね」
鴨川 水歩
「え~、いいねえ、ごちそう!」
鴨川 水歩
「なんかテキトーに詰めて持ってっちゃお」
GM
オープンキッチンの奥に、業務用の大きな冷蔵庫が見える。
GM
それよりいくらか小さな冷凍庫も。
堆橋 みやび
「あれあるよ」
堆橋 みやび
そちらを指差す。
堆橋 みやび
「あそこに何かあるかも」
鴨川 水歩
いそいそと近づいていく。冷蔵庫を覗き込むと感嘆の声。
鴨川 水歩
「おお……業務用……」
GM
つやつやのトマトやパプリカ、見るからにお高そうなチーズ。
晴張 希海
「おお」
GM
あざやかなキャロットラペ、ずっしりとしたパテ、白身魚のカルパッチョ……
晴張 希海
「その辺の箱に入れて持ってく?」
鴨川 水歩
「そこな者共、料理の達人はおるか」
鴨川 水歩
なんかきゅうにえらそうになった。
GM
瓶詰めのブラッドオレンジジュース、淡い色の紅茶、レモンの入った水。
晴張 希海
「料理か~」
GM
冷蔵庫の傍らには、たたまれた大きな保冷バッグ。
堆橋 みやび
「苦手じゃないけどな~」
晴張 希海
「あんまりこったものは作れないかな」
GM
焼くだけでいけそうな、いい感じの牛肉とかもあります。
鴨川 水歩
「わはは。あたしもだ」
堆橋 みやび
「あれ見て見て。焼いたらいけそう」
堆橋 みやび
近くの肉のパッケージを見る。
堆橋 みやび
「焼くだけの味付きだって」
鴨川 水歩
「じゃあまあ、適当にすぐ食べられるのを……お、いいね!」
鴨川 水歩
「豪華豪華」
晴張 希海
レストランの味の真実というやつだ
堆橋 みやび
バイトさんがいたのかもね。
鴨川 水歩
おいしけりゃ~いいのよ
GM
調味液に浸かった牛肉と、ハーブとともに寝かされている鶏肉を手に入れました。
晴張 希海
てれれれ~ん
鴨川 水歩
「じゃ、行こうか~」
鴨川 水歩
人様のものを失敬する手付きも慣れたものだ。遠慮などはかけらもない。
晴張 希海
「じゃ、それ車積むか」
晴張 希海
適当な箱に入れて両手で持ち上げる。
鴨川 水歩
この感覚のまま元の世界に戻ったら、けっこうたいへんかも……という自覚は、少しばかりはある。
鴨川 水歩
少しばかりね。
鴨川 水歩
「よしきた~」
堆橋 みやび
「お~~」
GM
車に乗り込む三人を誰も咎めない。
GM
三人。今ばかりは何をしても、三人きり!
GM
法律は、遠い何処かの本の中にあるだけ。
GM
今、ここで、それはそっとしまい込まれている。見えない場所に。
GM
堆橋 みやび
*【嘆願】を使用します
GM
OK! では怪異分野からランダムに特技をチョイス。
GM
TMT 怪異分野ランダム特技表(6) > 《霊魂/怪異6》
堆橋 みやび
2D6>=6 (判定:死) (2D6>=6) > 5[1,4] > 5 > 失敗
鴨川 水歩
お守り……投げちゃうぜ!
堆橋 みやび
やった~!
GM
では振り直しを。
[ 鴨川 水歩 ] お守り : 2 → 1
堆橋 みやび
2D6>=6 (判定:死) (2D6>=6) > 4[1,3] > 4 > 失敗
堆橋 みやび
何処かへ伸ばそうとした手を下ろす。
堆橋 みやび
やっぱり、今じゃない。
堆橋 みやび
そんな気がする。
堆橋 みやび
二人を追って車に戻る。
GM
ヘッドライトの輝きが待っている。
GM
更けていく夜の中。
GM
GM
では、次はどなたがいきましょう。
鴨川 水歩
は~い!
GM
はい、水歩さんですね。いきましょう。
GM
*第2サイクル 鴨川 水歩
鴨川 水歩
車に揺られながら繁華街を目指す。
流行りの音楽なんか流してもらいながら。
鴨川 水歩
楽しい。楽しいはずだ。
ほんとはこのままで、あたしはぜんぜん良いはずだ。
鴨川 水歩
べつに、帰れなくたって、永い永い時間を、さまようことになったって。
鴨川 水歩
窓の外を景色が流れていく。いつぶりかの車内。
鴨川 水歩
けれど何処かで上の空でいる。あの、永遠に枯れない花が。
道路の上のタイヤの跡が、脳裏に焼き付いて離れない。
鴨川 水歩
例のやつを調査します。使用特技は【情景】。
GM
はい、例のやつですね。どうぞ。
鴨川 水歩
2D6>=5 (判定:情景) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
GM
ではお送りします。
[ 鴨川 水歩 ] 正気度 : 5 → 4
鴨川 水歩
2D6>=6 (判定:●●) (2D6>=6) > 3[1,2] > 3 > 失敗
鴨川 水歩
通します。
GM
では狂気カードを一枚。
鴨川 水歩
適当に曲に合わせて揺らしていた身体が、不意に止まる。
鴨川 水歩
「あ」
晴張 希海
「ん?」
鴨川 水歩
「そういえば、……」
鴨川 水歩
口を開いて、しかし考えるような間。
鴨川 水歩
「あたしもトイレ行っとけばよかった!!」
晴張 希海
「え?どっか止める?」
堆橋 みやび
「止めちゃえば?」
鴨川 水歩
「う、う、う~~ん……いや……」
鴨川 水歩
「いや、そうだな、うん、ごめん、ちょっと止めて、」
晴張 希海
「おっけ~」
晴張 希海
信号待ちも一時停止もなければ、様子をうかがっている間もない。
堆橋 みやび
「その方がいいよ」
晴張 希海
適当なコンビニの駐車場に車を停める。
鴨川 水歩
「ごめんほんと、すぐ戻るから!」
鴨川 水歩
さすがに裸足でトイレに行きたくなかったので靴を履いた。
鴨川 水歩
――果たして、コンビニに駆け込んで、しばらくの間。
鴨川 水歩
言葉通り、すぐに戻ってくる。
鴨川 水歩
リップだけ、てかてかに塗り直して。
鴨川 水歩
「ごめんごめん、おまたせ」
晴張 希海
「大丈夫?」
堆橋 みやび
「どうしたの?調子悪い?」
鴨川 水歩
「だいじょぶ、ちょっと車酔ってたみたい」
鴨川 水歩
「なんせ車も久々だからさあ」
鴨川 水歩
ごめんごめん、と繰り返しながら乗り込む。
鴨川 水歩
「ま、でものぞみんの車汚さなかったから褒めて~」
堆橋 みやび
「……何かあった?」
堆橋 みやび
様子がおかしい。
晴張 希海
「そかそか」
晴張 希海
「どうする、行けそう?明日でもいいけど」
鴨川 水歩
「なんもないよお。強いて言うならはしゃぎすぎ?」
鴨川 水歩
「どうせ明日もおんなじだもん、今日行こ、思い立ったが吉日!」
鴨川 水歩
「心配かけてごめんね~」
堆橋 みやび
「だいじょうぶなら、いいけど」
晴張 希海
「ん、了解」
堆橋 みやび
ね、と同意を求めてみる。
晴張 希海
「そうだねぇ」
晴張 希海
「後ろ、横になっててもいいよ。助手席空いてるし」
鴨川 水歩
「え~?じゃあみやびちゃん膝枕してくれる?」
堆橋 みやび
「いいよお」
晴張 希海
「ふふ」
堆橋 みやび
座って、膝をぽんぽんと叩く。
鴨川 水歩
「いいんだ……」
鴨川 水歩
「若い娘さんが……」
鴨川 水歩
でもいいって言われたから膝枕してもらっちゃお~
堆橋 みやび
しちゃお~
晴張 希海
お兄さんは運転しちゃお~
堆橋 みやび
してもらっちゃお~
鴨川 水歩
みやびの膝に甘えながら。
鴨川 水歩
みやびちゃんものぞみんもいいこだねえ、と。
鴨川 水歩
寝言のようにつぶやいた。
堆橋 みやび
髪型を崩さないように、おねーさんの髪を撫でながら。
堆橋 みやび
何かを言い掛けた口を閉ざした。
GM
堆橋 みやび
*嘆願を使用します
GM
では、特技を出します。
GM
TMT 怪異分野ランダム特技表(8) > 《暗黒/怪異8》
堆橋 みやび
2D6>=7 (判定:教養) (2D6>=7) > 8[3,5] > 8 > 成功
GM
成功。では、追加シーンを行いましょう。正気度を1点お支払いください。
[ 堆橋 みやび ] 正気度 : 5 → 4
GM
*第2サイクル 堆橋 みやび(追加シーン)
堆橋 みやび
膝の上のひと。
堆橋 みやび
髪を撫でる。
堆橋 みやび
外の景色がどんどんと置き去りにされていく。
堆橋 みやび
黒いアプリの画面。
堆橋 みやび
終わらないスクロール。
堆橋 みやび
……………。
堆橋 みやび
*PC3鴨川 水歩の秘密を調査します
GM
はい。特技はなんにしますか?
堆橋 みやび
*《憂い》で!
GM
良いでしょう。嘆願による追加シーンなので、+1の修正が付きます。
堆橋 みやび
2D6+1>=5 (判定:憂い) (2D6+1>=5) > 8[2,6]+1 > 9 > 成功
GM
成功。お送りします。
GM
お送りしました。それと同時に、狂気が一枚開きます。
GM
鴨川 水歩【歪んだ心】
▽トリガー:誰かが、自分を目標にして調査判定を行い、【秘密】か【精神状態】を獲得する
▽あなたの精神は恐怖によって歪んでしまった。その歪みを見た者にも、その歪みは伝染するだろう。
▽この【狂気】の持ち主の【秘密】か【精神状態】を獲得したPCは、【狂気】を一枚獲得する。
GM
ということで、みやびさんは狂気カードを一枚引いてください。
GM
ありがとうございます。確認しました。
堆橋 みやび
 
堆橋 みやび
「おねーさん」
堆橋 みやび
呼ぶ。
鴨川 水歩
「うん、?」
鴨川 水歩
応える。
堆橋 みやび
運転席の彼を見て。
堆橋 みやび
窓に映る自分を見て。
堆橋 みやび
そして──
堆橋 みやび
「あたしとおにーさんはさ」
堆橋 みやび
「あっちの世界にいたときに」
堆橋 みやび
「もう死んじゃってたんだって」
晴張 希海
そっちか~
堆橋 みやび
*HO「黒いアイコンのアプリ」の情報を共有します
GM
はい、では公開します。
GM
◆黒いアイコンのアプリ【秘密】
ショック:全員。アプリを開くと、ニュースアプリの体裁でお悔やみの記事が並んでいる。どこまでスクロールしても果てしなく続く記事。病死、事故死、殺人事件……最新の記事は繰り返す今日の日付にあったという交通事故のもの。添付の写真には、PC1とPC2の顔が並んで掲載されていた。
▽《死》で恐怖判定。
[ 晴張 希海 ] 正気度 : 4 → 3
晴張 希海
科学的説明使用します
[ 鴨川 水歩 ] 正気度 : 4 → 3
GM
では、希海さんは教養の判定から。
晴張 希海
2D6>=5 (判定:教養) (2D6>=5) > 10[4,6] > 10 > 成功
GM
成功ですね。恐怖判定に+2修正。
晴張 希海
2D6+2>=7 (判定:混沌) (2D6+2>=7) > 6[3,3]+2 > 8 > 成功
晴張 希海
まあ、そう。そうだよな。
晴張 希海
そう言われたほうが納得がいく。
鴨川 水歩
2D6>=5 (判定:死) (2D6>=5) > 4[1,3] > 4 > 失敗
GM
振り直しはありますか?
堆橋 みやび
*お守り投げます
[ 堆橋 みやび ] お守り : 1 → 0
GM
はい、では再度。
鴨川 水歩
2D6>=5 (判定:死) (2D6>=5) > 5[2,3] > 5 > 成功
晴張 希海
「そっか~」
鴨川 水歩
眼の前に突きつけられれば、じんわりと背筋が冷たくなる。
鴨川 水歩
けれどそれはすぐにみやびの体温に溶ける。
鴨川 水歩
体温?
晴張 希海
「だからこんなところにいるのかな……」
鴨川 水歩
……死んでいるのに、体温も、なにも。
堆橋 みやび
まだ、温かい。
堆橋 みやび
ループの中にいるから?
晴張 希海
「そっかぁ……」
堆橋 みやび
「みんなそうなのかなって思ったけど」
堆橋 みやび
「でもあの記事に、おねーさんの名前はなかった」
堆橋 みやび
「写真も、なにひとつ」
鴨川 水歩
「……」
鴨川 水歩
みせて、と。みやびのスマートフォンを要求する。
堆橋 みやび
渡す。
堆橋 みやび
黒いアイコンのアプリを開いて。
晴張 希海
「じゃあ、水歩ちゃんはまだ生きてるかもしれないんだ」
鴨川 水歩
スクロール。スクロール。スクロール。スクロール。
GM
遡りきれないほどの死亡記事。
晴張 希海
「いよいよもって、ここって何なんだろうね」
鴨川 水歩
自分の名前はそこにない。
堆橋 みやび
じゃあ、誰なんだろう。
堆橋 みやび
おねーさんは何時、ここに来たの。
鴨川 水歩
そうして、二人の名前がそこにある。
鴨川 水歩
あのとき突然ふたりがあらわれたみたいに。
堆橋 みやび
口を開く。
堆橋 みやび
「おねーさんは、」
堆橋 みやび
「だあれ」
鴨川 水歩
なんだか、急に仲間はずれにされてしまったような気がする。
堆橋 みやび
*PC3の秘密を共有します
GM
では、こちらも。
GM
◆PC3【秘密】
ショック:なし。あなたは、この世界の時が一度だけ大きく動いたことを知っている。あなたはもともと一人で同じ一日を繰り返しており、PC1とPC2が現れたのは時が動いた後だ。あなたにはもうひとつ【秘密】がある。この【秘密】は調査判定に成功するか、クライマックスフェイズで回想を行うまで自分でも確認することができない(他者の調査判定が成功した場合、あなたには自動的に開示される)。
鴨川 水歩
「あたしは、」
鴨川 水歩
「みなほおねーさんだよ、」
鴨川 水歩
「ずっとね」
晴張 希海
「…………ずっと?」
鴨川 水歩
のろのろと身体を起こす。
鴨川 水歩
「ずっと」
鴨川 水歩
「あたしは鴨川水歩だよ」
堆橋 みやび
「あたしたちが来る前から」
堆橋 みやび
「なんでしょ」
鴨川 水歩
「そ」
鴨川 水歩
「もうずっと」
堆橋 みやび
「あたしたちが来てからも」
堆橋 みやび
「今ここにいるおねーさんもね」
晴張 希海
「…………」
鴨川 水歩
「ぜーんぜん平気だったんだけどな、ひとりでも」
鴨川 水歩
「元の世界にもどったって、いいことなんか、たぶんあんまり、ないし……」
鴨川 水歩
「だから、楽しくやってたし、これからも楽しくやってきたいんだけど」
鴨川 水歩
「……ふたりは、やっぱりいや?ゆーれーは」
晴張 希海
「ん~……」
晴張 希海
「戻るってのが、死ぬってことになるのかな」
堆橋 みやび
「でもあたしたちもさ」
堆橋 みやび
「ね」
堆橋 みやび
目配せする。
堆橋 みやび
死亡記事をん、と指差す。
晴張 希海
バックミラー越しにその顔を見る。
鴨川 水歩
ばっちり化粧の乗った目と、鏡越しに目が合う。
晴張 希海
「まあ……そうだなぁ」
晴張 希海
「ここにいてもなぁ」
鴨川 水歩
「でも、死んでるのに向こうに戻ったら、きっと死んでる時間がはじまっちゃうってことだよ」
堆橋 みやび
「そうだね」
鴨川 水歩
「こわくないの」
堆橋 みやび
彼女の頭を撫でた。
堆橋 みやび
このてが、もどれば。
堆橋 みやび
つめたく凍る。
鴨川 水歩
それは、けっこう、だいぶん、すごく、
鴨川 水歩
いやな想像だ。
晴張 希海
「…………」
鴨川 水歩
「ここにいたほうが、いいんじゃないかなあ」
晴張 希海
「泣かせてやらないと」
晴張 希海
「ひとりで生きてきたわけじゃ、ないからな」
鴨川 水歩
「……」
堆橋 みやび
「待ってる人、いるんだ」
晴張 希海
「え?いるよ、普通に」
晴張 希海
「いつも指名してくれるお客さんも~、親とかもまだ生きてるし」
鴨川 水歩
「ま、のぞみん最初っからけっこう帰りたそうだったもんねえ」
鴨川 水歩
「恋人とかは~?」
晴張 希海
「え~、そゆこときく?」
鴨川 水歩
「そりゃ訊くでしょ、そこは」
堆橋 みやび
頷く。
晴張 希海
「女の子ってそういう話好きだよね~」
鴨川 水歩
「誤魔化さないでさっさと答える!」
晴張 希海
ん~、だめかぁ
堆橋 みやび
うんうん。
晴張 希海
「まあ……いるよね。はい。」
鴨川 水歩
「いるんじゃあ~~ん」
堆橋 みやび
「いるんじゃあーーん」
晴張 希海
ん~~~
鴨川 水歩
「え、え、どんな子、年上のしっかりしたお姉さんタイプ?」
晴張 希海
「あ、いや」
晴張 希海
「俺ね、ゲイだから」
晴張 希海
「男」
鴨川 水歩
「はえ」
堆橋 みやび
「ほお」
晴張 希海
「は~い、つきます。もうつきますよ~」
鴨川 水歩
「そ~~~~っっかあ……なるほどな~……」
鴨川 水歩
なにがなるほどなのかはよくわからない。
晴張 希海
えっ、俺今この話する必要あった?
堆橋 みやび
女の人、苦手なのかな。
堆橋 みやび
どうなんだろうなんて思いながら。
堆橋 みやび
おにーさんの方を少し見た。
晴張 希海
車を止めて、店の方を見ている。
晴張 希海
きらびやかな写真の並ぶ中に、自分の顔もある。
晴張 希海
今がオフの顔とはいえ、だいぶ盛られてる。
鴨川 水歩
「うわ、激盛れてる!!!!!!!やば!」
鴨川 水歩
「目ぇきらっきら!!!!!」
晴張 希海
こういう感じ
堆橋 みやび
きらきらだあ
晴張 希海
「あはは……」
晴張 希海
「カラコンとかセットとか入れてるからね」
堆橋 みやび
「きらきらでいいね」
堆橋 みやび
まじまじと見ている。
鴨川 水歩
爆笑している。
晴張 希海
トランクから先程積んだ荷物をおろして
晴張 希海
ボックスに暗証番号を入れて店の鍵を取り出し、入り口をあける。
晴張 希海
「照明つけないとくらいから気をつけて」
堆橋 みやび
「ん」
鴨川 水歩
「おお…… これがホストクラブ……」
堆橋 みやび
頷いて、歩を進める。
晴張 希海
カウンターをすぎればボックスがいくつも。
照明をつけると明るく輝く。
堆橋 みやび
綺麗な光。夢の中みたい。
晴張 希海
「こんな格好でごめんね~」
鴨川 水歩
お城の舞踏会というにはちょっとばかり下品な光が足元にぎらぎらちらばる。
堆橋 みやび
「趣だよね」
鴨川 水歩
いまのここには欲も夢もなくて、だから、なんとなく浮ついている。
堆橋 みやび
「えーっと、わさびみたいなやつ」
堆橋 みやび
「わさびび?」
晴張 希海
「待ってね、高いのと……飲みやすいシャンパンとか持ってくるから」
鴨川 水歩
「侘び寂びかな~」
堆橋 みやび
「それだ」
鴨川 水歩
「やった!ピンドンピンドン!」
晴張 希海
あれ重いんだよな~
堆橋 みやび
「どんどん!」
鴨川 水歩
「ね~あれは?シャンパンタワー!」
堆橋 みやび
「タワー!?」
晴張 希海
荷物をキッチンへと運び込んで、グラスやらを準備する。
後方から聞こえる声に少しだけ笑って。
晴張 希海
今日、そういえば誕生日の予約はいってたんだっけ
堆橋 みやび
「みてみて、グラスキラキラ」
晴張 希海
「タワーは俺ひとりじゃちょっとな~」
晴張 希海
テーブルにグラスを置いてピンク色のシャンパンを注ぐ。
鴨川 水歩
「きれいだね~!」
堆橋 みやび
ね~
堆橋 みやび
頷く。
晴張 希海
「これがピンドンね」
鴨川 水歩
「これが!」
鴨川 水歩
両手で掲げる。
鴨川 水歩
匂いを嗅いでみる。
鴨川 水歩
「……うーん、アルコール」
晴張 希海
アルコールだねぇ~
晴張 希海
「で、こっちのワインがロマコン」
堆橋 みやび
「これがたっけえお酒ですか、殿」
鴨川 水歩
「ばかたっけえんじゃないですか、殿」
晴張 希海
「たっけぇですよ~」
鴨川 水歩
指を3本出してみる。
晴張 希海
「ふふ」
晴張 希海
「領収書出そうか?」
鴨川 水歩
「え~、怖すぎる」
堆橋 みやび
「迫りくる現実の気配」
鴨川 水歩
「いやだ~」げらげら笑っている。
晴張 希海
「ヒント、そのワイン一本で俺の車2台は買えます」
晴張 希海
「今飲んでるのはそこまで高くないけどね」
鴨川 水歩
「まぁじぃ~~~~?」
堆橋 みやび
「くるま」
鴨川 水歩
「みやびちゃん!呑むぞ!」
晴張 希海
「マジなんだな」
堆橋 みやび
「おう!」
堆橋 みやび
「かんぱ~~~~~~~~~~~」
堆橋 みやび
「あ」
堆橋 みやび
シャンパンタワーに僅かに、
堆橋 みやび
上げた手が掠る。
晴張 希海
鴨川 水歩
「あ」
GM
繊細なバランスで積まれていたガラスのグラスたちが、
晴張 希海
とっさにみやびの肩を抱き寄せる。
GM
かちん、と小さな音ひとつを皮切りに。
晴張 希海
かばうように、席の反対側へ入れ替わり
GM
ふらりと揺らいで……
GM
がしゃあぁーーーん……!!
晴張 希海
破片からかばうように。
GM
雪崩落ちるガラス片が、端から砕けてきらきらと輝く。
晴張 希海
ああ~
堆橋 みやび
「おあ」
晴張 希海
「大丈夫?」
鴨川 水歩
どこかスローなその光景を、ぽかんと眺めて。
堆橋 みやび
抱き寄せられた。
堆橋 みやび
まるでダンスするみたいに、くるりと入れ替わる。
堆橋 みやび
「怪我しちゃうじゃん」
晴張 希海
「本当に、ごめんね」
晴張 希海
「もうちょっと場所気をつけたら良かったね」
鴨川 水歩
「びっくりした~……」
晴張 希海
「水歩ちゃんも、怪我ない?」
鴨川 水歩
「おねーさんの動体視力舐めんなよ」
堆橋 みやび
「あたしがうっかりしたのが悪いけどさ」
堆橋 みやび
「庇うのは良くないよ」
堆橋 みやび
何となく怒っているみたいにみえる。
晴張 希海
ええ~
鴨川 水歩
「え~?でもかっこよかったよ、ちょっと」
堆橋 みやび
すすす、と横に退く。
鴨川 水歩
「ギャップ萌えてきな」
晴張 希海
「いや、なんか。ほら、こういうときって」
晴張 希海
「勝手に動いちゃうっていうか……」
晴張 希海
「ご心配おかけして申し訳ない」
鴨川 水歩
「ふつー勝手に動かないよお~」
鴨川 水歩
「ま、みんな怪我ないし、レアな経験ってことで!」
GM
店内の華美な照明に乱反射する、ガラスのきらきら。
GM
きっとこんなときでもなければ、笑って済ませたりはできなかったろう光景。
GM
*第2サイクル 晴張 希海
晴張 希海
『鴨川水步』のもう一つの秘密を【芸術】で調査します。
シャンパンタワー破壊は芸術でしょもはや。
GM
破壊の芸術。ではどうぞ。
晴張 希海
2D6>=5 (判定:芸術) (2D6>=5) > 7[3,4] > 7 > 成功
GM
成功ですね。お送りします。
晴張 希海
「そうだね」
[ 晴張 希海 ] 正気度 : 3 → 2
鴨川 水歩
ガラスを拾い上げて、きれいだね~、とわらっている。
晴張 希海
「…………」
晴張 希海
彼女は一体どれほどの時を
晴張 希海
ひとりで過ごしてきたのだろう。
晴張 希海
いつまで、過ごし続けるのだろう。
晴張 希海
2D6>=8  (2D6>=8) > 12[6,6] > 12 > スペシャル(判定成功。【生命力】1点か【正気度】1点回復)
晴張 希海
正気度を回復します。
[ 晴張 希海 ] 正気度 : 2 → 3
晴張 希海
「…………」
晴張 希海
「ねえ、みやびちゃん」
晴張 希海
「もし、生きて帰れるとしたら」
晴張 希海
「帰りたいよね」
堆橋 みやび
黙って聞いている。
晴張 希海
「……水歩ちゃんも」
鴨川 水歩
「あたしは」
鴨川 水歩
「べつに、かなあ」
鴨川 水歩
「さっきもちょこっと言ったけど――」
鴨川 水歩
「あたしはわりと平気だからさ」
晴張 希海
「…………」
晴張 希海
なんで、あんな話をしてしまったんだろう。
堆橋 みやび
どうしちゃったんだろう。
晴張 希海
「…………」
堆橋 みやび
二人の表情を見ている。
鴨川 水歩
「だから大丈夫だよ、のぞみん」
晴張 希海
テーブルからガラスの破片を避けて、ワインを別のグラスに注ぐ。
鴨川 水歩
ガラスのかけらをいくらも積み上げて、薄く笑う。
堆橋 みやび
ガラスの欠片を見ている。
晴張 希海
「はい、一番高いワイン」
鴨川 水歩
「お♡」
鴨川 水歩
「あ、もうちょっとホストっぽく出してよ~」
堆橋 みやび
「高いワイン」
堆橋 みやび
顔を上げた。
晴張 希海
「え~、流石に今からはちょっと恥ずかしいでしょ」
鴨川 水歩
「いいじゃんいいじゃん、みやびちゃんも見たいよねえ?」
堆橋 みやび
「見たい」
堆橋 みやび
わくわく。
晴張 希海
う~ん、どないしよ
晴張 希海
服もこれだしな~
晴張 希海
別のグラスをとってきて並べる。
鴨川 水歩
のっぞみんのっ ちょっといいとっこみってみったいっ
堆橋 みやび
ぱちぱち。
晴張 希海
袖を軽く引き張らせてから、瓶を両手で持ち、ゆっくりと傾ける。
晴張 希海
そう派手な感じではない。
晴張 希海
瓶の口を白いナプキンで拭う。スマートな仕草で。
晴張 希海
いや、見たいのはコールだろうけど。
コールのことだろうな~と思うけど。
晴張 希海
これで勘弁してよ~
晴張 希海
す、とグラスの底を滑らせて。
晴張 希海
「どうぞ、お姫様」
鴨川 水歩
間。
堆橋 みやび
す、と譲る。
鴨川 水歩
どうぞどうぞ、と返した。
晴張 希海
も~~~
晴張 希海
お兄さん帰りたい
堆橋 みやび
返された。
堆橋 みやび
受け取る。
堆橋 みやび
「えーっと」
堆橋 みやび
「ご苦労?」
晴張 希海
「ありがたき幸せ」
鴨川 水歩
「ヨ!プリンセス!!」
堆橋 みやび
「苦しゅうない!」
晴張 希海
はは~
鴨川 水歩
ぎゃはぎゃは笑っている。
鴨川 水歩
「なんか思ってたのとちがう~~~!!」
晴張 希海
戻ったら、店に招待するとは。
流石に言えなかった。
鴨川 水歩
グラスを傾ける。
鴨川 水歩
「おいしいねえ」
堆橋 みやび
「うん」
晴張 希海
「…………」
鴨川 水歩
「生きてるっていいな~」
晴張 希海
「じゃ、俺肉焼いてこようかな」
晴張 希海
「そこのフルーツつまんどいて」
堆橋 みやび
「うん」
堆橋 みやび
もう食べている。聞く前に。
鴨川 水歩
「プリンセスミヤビ、あーんして、あーん」
鴨川 水歩
フォークに刺したパイナップルを差し出す。
晴張 希海
考えることから逃げるように、キッチンへと向かった。
GM
明るい店内は、何かを露わにしすぎる。そんな気がした。
GM
崩れ落ちたガラスの上に留まる光が、ひとつ、ひとつ、瞳のように、その背を見ている。
GM
そんな気がした。